パオロのパン屋さん
<イタリア旅行記(2006年秋・中部イタリア)no.33>
お世話になったアグリトゥーリズモ(Agriturismo)を発つ朝。
早起きをして、オーナーさんが、近くのパン屋に行くのに同行させて頂きました。
パオロのパン屋さん(Il fornaio da Paolo)
朝7時、パン屋さんの作業は、もう後半に突入。
お店の中を覗かしてもらうと、美味しそうに焼きあがっていたのは、
「トスカーナパン(Pane toscano)」と呼ばれる名物「塩なしパン」でした。
トスカーナ・塩なしパン(Pane toscano)
昔、塩に、重い課税がされていた時があり、ならば、塩は使わん!と、
作られたのが、この塩なしパン。
現在は、トスカーナ州と、お隣のウンヴリア州で、作り続けられています。
初めて食べた時は、なんと、味気のないパンなんだ…と思ったのですが、
慣れてくると、お料理と一緒に食べるのに、無くてはならなくなりました。
その分、トスカーナ料理は、ちょっと塩味が強いとも言われています。
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パオロさんは、パンを作られて、既に50年。
とても穏やかな方で、色々な質問にも答えて下さいました。
お話を聞いていると、パオロさんのパンへの愛情が、伝わってきます。
オーブンで燃焼中のパン(Pane che brucia nel forno)
焼き立てのスキアッチャータ(Schiacciata)を、ひと口。
香ばしさ、歯応え、そして味わい、本当に美味しい…。
やっぱり、焼き立ては、堪りません。
スキアッチャータとは、イタリア語で「押し潰した」という意味。
ピッツァのようなイメージの、平たいパンです。
そのまま食べたり、間に、野菜やハムを挟んだりして、
トスカーナ地方では、良く食べられるパンです。
あ、書いてて、食べたくなってきました…。
お店の入口(Ingresso)
私の料理教室でも、天然酵母を使った自家製パンをお出ししています。
パオロさんには、まだまだ、本当に、まだまだ追いつけませんが、
“美味しく焼き上がれ”っと、心を込めて、これからも作ろうと思いました。