
ギリシャ神・ゴルゴン シラクーサの考古学博物館にて
<イタリア旅行記(2013年 シチリア横断)no.76>
シラクーサ滞在1日目。
この日は、シラクーサの北西にある考古学地区へ、足を運びました。
滞在しているオルティージャ島(Ortigia)から、ヌオーヴォ橋(Ponte Nuovo)を渡って、考古学地区へ歩いて向かいます。

(Ponte Nuovo)
お天気も良く、本当に、気持ちの良いウォーキング日和。
元々、歩くのが大好きな私ですが、これだけの青空を見ながら歩くと、
本当に、心地好く、テンションが上がっていきます。
30 分程歩くと、街のシンボルでもある記念堂が見えてきました。

(Madonna delle Lacrime)
このトンガリ帽子が特徴のこの記念堂、小高い場所からなら確認出来るほど、存在感があります。
「Lacirima(e)」は、イタリア語で「涙」。
20世紀に入ってからのお話。
ある民家に飾られていた石膏の小さな聖母マリア像の目から、涙がポロリと流れ落ちるという、驚くような事件が起こったそうです。
数日間、その涙が溢れ続けたため、その奇跡の涙を見たいと多くの人々が集まってきたそうです。
専門家の研究では、この涙は、人間の涙と同じ成分を含んでいることが証明され、このマリア像は本物の奇跡であると、崇められるようになり、
そして、マリア像が収められる教会として、この記念堂が建設されたそうです。
なんとも、不思議なお話。
この時は、残念ながら入館できませんでしたが、機会があれば、そのマリア像を見てみたいですね。
その話を聞いて、ふと、「キリストの涙(Lacrima Christi)」という
白ワインを思い出した私でした。
この記念堂の前にあるのが、最初に、訪れておきたかった「考古学博物館」です。

(Museo Archeologico Regionale Paolo Orsi)
さあ、中へ入りましょう!
この博物館は、考古学者パオロ・オルシ氏の発掘調査によって収集&収蔵されていて、世界的にも注目されている博物館のひとつです。
1988年に現在の場所に移転し「先史時代」「シチリア東部のギリシャ植民地時代」「シチリア内陸部」の3つのセクションに分けられて、本当に様々なものが展示されています。
その中でも、とても惹きつけられた展示がこちらです。

(Gorgone)
「ゴルゴン」とは、ギリシャ神話に登場する三姉妹の怪物のこと。
三姉妹・ステンノー、エウリュアレー、メドゥーサと名前を聞くと、ピン!とこられる方もいらっしゃると思います。
有名なのは、見るものを石に変えるという女怪物・末っ子のメドゥーサですよね。
古代ギリシャ時代は、魔除けとしてゴルゴンが彫刻や絵として使われていたそうです。
う~ん、怖い、怖い…と思いながら、ジーっと、眺めてしまった私です。
アグリジェント考古学博物館で見た巨人像・テラモーネとは、また違う魅力がありました。
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