サンタ・キアラ教会
<イタリア旅行記(2019年夏・南イタリア横断)no.82>
ナポリの下町「スカッパ・ナポリ(Spacca Napoli)」。
まだまだ、観るべき場所があります。
サンタ・キアラ教会(Santa Chiara)。
美しい、彩色陶板装飾の中庭が、有名な場所です。
まずは、教会内を楽しみます。
サンタ・キアラ教会(Santa Chiara)
教会内部
美しいステンドグラス(Vetro colorato)
14世紀に建築されましたが、1943年に、第二次大戦の砲火で、炎上。
屋根も、すべて焼け落ちたそうです。
現在、見れるのは、復元されたもの。
18世紀頃に、バロック様式の華やかな装飾が加えられたそうですが、
14世紀建築時の、ゴシック様式を、お手本にしたそうです。
シンプルな内装ですが、バラ窓、ステンドグラス等、楽しめました。
さあ、中庭に向かいましょう。
クラリッセの中庭(Chiostro delle Clarisse)。
入ってすぐに、フレスコ画の回廊が迎えてくれます。
これだけでも、十分楽しめるのですが、
この中庭は、マヨルカ焼きの彩色陶板が、美しいんです。
マヨルカ焼きの装飾
柱に、ベンチに、青、緑、黄色をベースにした彩色陶板が、敷き詰められています。
これが、素晴らしい…。
ベンチ(奥に描かれているのは、ヴェスヴィオ山)
ベンチ(修道院の様子)
他にも、「田園風景」「お祭り」など、様々な風景・状況が、
陶板に、描かれています。
何度も、行き来しながら、陶板画を見ていても、本当に飽きないです。
但し、この陶板ベンチに座るのは、禁止されていますので、ご注意を…。
中庭から、教会を臨む
このアングル、私、大好きです。
そして、ナポリの下町に居る事を、その喧騒を忘れてしまうほど、
静かで、穏やかな空間。
ゆっくり、この景色を味わいたく、思わず、陶板ベンチに座ってしまいそうでした。
いかん、いかん…。
ちょうど、この頃は、初夏の頃。
中庭の緑も、美しく。
ナポリの太陽を光を浴びながら、葡萄の木、レモンの木が、輝いていました。
ぶどうの木(Albero di vigna)
この葡萄も、秋にむけて、たわわに実っていくのでしょうね。
レモンの木(Albero di limone)
イタリアでは、レモンの黄色い実が、繁栄を表すとして、
庭や、玄関口に、植えたり、置かれたりしている事も、多いです。
今回、旅した南イタリアでも、沢山、目にしました。
アマルフィ海岸は、レモンの特産地でもあるので、お料理、お菓子で、
‟ 繁栄 ”の、お裾分け頂いた感じです。
そして、中庭の出口は、付属美術館(Museo dell'Opera)に繋がっています。
その中の展示のひとつに、興味深いものがありました。
18世紀のプレゼピオ(Presepio del XVIII secolo)
キリストさまの降誕の様子を描かれた「プレセビオ」。
イタリアでは、クリスマスの時期に、各家庭で、プレゼピオの箱庭を作って、クリスマスツリーの傍に置いています。
馴染みのあるものですが、18世紀のものと思うと、じっくり見入ってしまいました。
実は、スパッカ・ナポリでは、一年中、このプレゼピオに関する小物を扱っている、お店通りがあります。
サン・グレゴリオ・アルメーノ通り(Via San Gregorio Armeno )。
興味のある方は、是非、立ち寄ってみて下さいね。
ただ、細い道なので、スリなどには、お気をつけ下さい。
さあ、まだまだ、スパッカナポリを楽しみますよ。
******************
【観光情報】
★サンタ・キアラ教会(Santa Chiara)
http://www.monasterodisantachiara.it/