からすみのお話
☆ ぼら (鰡 / 鯔)
1)イタリアのからすみ
イタリア語で、「Bottarga(ボッタルガ)」。
アラブ語「buṭariḫ:塩漬け魚の卵の意味」が、語源と言われています。
アラブ人が作り方を伝え、保存食品として、古代ローマ時代から、
既に食べられていたと言われる、長い歴史がある食材のひとつです。
サルデーニャ島が、ぼら(muggine)の、からすみの産地として有名で、
特に、西部のオリスターノ湾沿いの町・カブラス(Cabras)産が
よく流通しています。
私は、2009年夏に、サルデーニャ島を訪れた時、カブラスまで足を運び、
現地で、教室用に「からすみ」を購入。
もちろん、現地カブラスで、そして近郊のボサ(Bosa)の街でも、
からすみのパスタも食べてきました。
また、マグロ漁の盛んなシチリア島では、まぐろの卵巣を使った
からすみも造られています。
シチリア島・東部にある、古代ギリシャ都市・シラクーサ(Siracusa)。
この街の市場で、からすみを購入。
そして、滞在したB&Bのオーナーさん宅で、からすみのパスタも頂きました。
購入した「まぐろのからすみ」は、下記、2品で、教室で使い
皆さまに食べてもらいました。
写真を見て頂くと分かるように、日本のからすみよりも、色が濃く、
味も凝縮されて強めです。
これは、天日干しの日数が長いからです。
日本では、10日前後の天日干しで仕上げますが、
イタリアでは、トータル4~5か月程、しっかりと乾かします。
そのため、からすみ自体も、ぎゅっと固く、削るのもひと苦労。
その代わり、賞味期限は長くなり、しっかりラップをして、冷蔵庫に入れていたら、半永久的に持つよと、お店の方にも言われました。
まぐろのからすみは、やや赤色が強いのも特徴です。
卵巣そのものも、サイズが大きいので、しっかり干しても、
日本のからすみのような、ねっとり感まではないですが、内部は軟らかく、
スライスしてパンにのせる事も出来ます。
是非、百貨店などが開催している「イタリア展」で「イタリア産からすみ」を見つけたら、一度、試して、日本のからすみと比較して頂きたいです。
2)日本のからすみ
現在、国内では、長崎産の「ぼらのからすみ」が有名ですが、
他に、たら(鱈)、さわら(鰆)の卵巣で、からすみを作っている地域も
あります。
私は、長崎を訪れた時に、購入しました。
この、長崎からすみを使って、オイル系ソース・第3弾「からすみのスパゲッティ」を、ご紹介します。
からすみは、バターとの相性も抜群です。
応用編で、からすみバターを作り、バター風味のパスタもお伝えしますよ。
是非、ひとつずつ、マスターしていきましょう!
******************
☆ イタリア旅行記(サルデーニャ島)は、こちらから、ご覧頂けます。
☆ イタリア旅行記(シラクーサ、シチリア島)は、こちらから、
ご覧頂けます。
ここから先は
オフィスアルベロ レシピ集
※ 新フォーマットに合わせて、初期の頃の記事を、順次調整中。見えやすく読みやすくしていきます。 料理脳を鍛えよう! レシピは、料理の謎解…
お読み頂き、ありがとうございます。 サポート頂ければ、心強いです。