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からすみのお話
からすみ
ぼらの卵巣を、水洗いをしてから血抜きをし、塩漬けにしたものを
その後、圧をかけ、形を整えながら、天日乾燥させたものです。
その形が、中国の良質の墨「唐墨(からすみ)」に似ているところから、
その名が付けられました。
日本には、中国から長崎に伝来し、
江戸時代から食べられていたと言われています。
☆ ぼら (鰡 / 鯔)
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42945601/picture_pc_16682f31e45a48245c632cbc0233014a.jpg?width=1200)
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42945626/picture_pc_608001c6a37529bdbf6fc1542ce882c8.jpg)
1)イタリアのからすみ
イタリア語で、「Bottarga(ボッタルガ)」。
アラブ語「buṭariḫ:塩漬け魚の卵の意味」が、語源と言われています。
アラブ人が作り方を伝え、保存食品として、古代ローマ時代から、
既に食べられていたと言われる、長い歴史がある食材のひとつです。
サルデーニャ島が、ぼら(muggine)の、からすみの産地として有名で、
特に、西部のオリスターノ湾沿いの町・カブラス(Cabras)産が
よく流通しています。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42947256/picture_pc_03f28a5609268114debe571c2e0f30cf.jpg)
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42947274/picture_pc_2151a85025a988feed7ca809b5637665.jpg)
私は、2009年夏に、サルデーニャ島を訪れた時、カブラスまで足を運び、
現地で、教室用に「からすみ」を購入。
もちろん、現地カブラスで、そして近郊のボサ(Bosa)の街でも、
からすみのパスタも食べてきました。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42947962/picture_pc_01a264e64b4054efd5484ca9e7374ff8.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1676196861209-CDFCB70aUd.png?width=1200)
(2009年・サルデーニャ島・カブラスにて)
また、マグロ漁の盛んなシチリア島では、まぐろの卵巣を使った
からすみも造られています。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42948327/picture_pc_22da17b754e3f870d5f1d1bf24352a46.jpg)
シチリア島・東部にある、古代ギリシャ都市・シラクーサ(Siracusa)。
この街の市場で、からすみを購入。
そして、滞在したB&Bのオーナーさん宅で、からすみのパスタも頂きました。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42948370/picture_pc_b330f9530280feb340b4f9ae7f2a2b5f.jpg?width=1200)
シチリア島・シラクーサの市場にて
![](https://assets.st-note.com/img/1676199713662-h2qs0aXdJC.png?width=1200)
購入した「まぐろのからすみ」は、下記、2品で、教室で使い
皆さまに食べてもらいました。
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42948735/picture_pc_a960880e22298ab6271911399c3d5f38.jpg?width=1200)
![画像11](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42948856/picture_pc_28b6ca10dce4277b6820dc04533e290f.jpg?width=1200)
(Linguine con bottarga di tonno)
写真を見て頂くと分かるように、日本のからすみよりも、色が濃く、
味も凝縮されて強めです。
これは、天日干しの日数が長いからです。
日本では、10日前後の天日干しで仕上げますが、
イタリアでは、トータル4~5か月程、しっかりと乾かします。
そのため、からすみ自体も、ぎゅっと固く、削るのもひと苦労。
その代わり、賞味期限は長くなり、しっかりラップをして、冷蔵庫に入れていたら、半永久的に持つよと、お店の方にも言われました。
まぐろのからすみは、やや赤色が強いのも特徴です。
卵巣そのものも、サイズが大きいので、しっかり干しても、
日本のからすみのような、ねっとり感まではないですが、内部は軟らかく、
スライスしてパンにのせる事も出来ます。
是非、百貨店などが開催している「イタリア展」で「イタリア産からすみ」を見つけたら、一度、試して、日本のからすみと比較して頂きたいです。
2)日本のからすみ
現在、国内では、長崎産の「ぼらのからすみ」が有名ですが、
他に、たら(鱈)、さわら(鰆)の卵巣で、からすみを作っている地域も
あります。
私は、長崎を訪れた時に、購入しました。
![画像12](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42949494/picture_pc_73b8e514f174718fd10d8bb655f25d66.png?width=1200)
この、長崎からすみを使って、オイル系ソース・第3弾「からすみのスパゲッティ」を、ご紹介します。
からすみは、バターとの相性も抜群です。
応用編で、からすみバターを作り、バター風味のパスタもお伝えしますよ。
![画像13](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42949737/picture_pc_920945b0d35b78e32e58fc8dcba3d391.jpg?width=1200)
( Spaghetti alla bottarga )
![画像14](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/43038855/picture_pc_3f0c3439b76aa73c35e17b64b499cbd6.jpg?width=1200)
(Burro di bottarga)
![画像14](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42949848/picture_pc_a583155ff55b67a09e1def3bb5cd81a1.jpg?width=1200)
( Spaghetti al bottarga )
是非、ひとつずつ、マスターしていきましょう!
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☆ イタリア旅行記(サルデーニャ島)は、こちらから、ご覧頂けます。
☆ イタリア旅行記(シラクーサ、シチリア島)は、こちらから、
ご覧頂けます。
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