シエナ・マンジャの塔☆カンポ広場に映る影
<イタリア旅行記(2006年中部イタリア)no.22>
この日は、フィレンツェ(Firenze)から、朝一番のプルマン(長距離バス)に乗って、私のイタリアの故郷・シエナ(Siena)へ。
バスから降りた瞬間に「やっぱり、シエナ、好きだな」っと、感じてしまう空気感。
私のイタリア料理修行のスタートの地。
最初の7ヶ月間を過ごした街ですから、格別な想いがあります。
コック修業時代を過ごしたレストランのオーナー、エンツォ氏に、ご挨拶に行くのですが、でも、まだ営業時間には早いし、時間もあることだし、
久々に、マンジャの塔(Torre del Mangia)に登ることにしました。
シエナの中心街にあるカンポ広場(Piazza del Campo)。
世界で最も美しい広場と称され、シエナ市民の憩いの場所でもあり、
また、毎年、夏に行われているシエナの伝統的な競馬祭「パリオ(Palio)」の競技会場でもあります。
そこに、市庁舎でもあるプッブリコ宮殿(Palazzo Pubblico)があり、その左に、そびえ立つのが、マンジャの塔。
頂上まで登ることが、出来ます。
この日は、朝のオープンすぐだったので、人も少なく、ゆっくりと登ることが出来ました。
細い石階段を登り切ると、シエナの街を、360℃ぐるりと見渡すことができます。
「白黒のシエナのドゥオーモ」が、レンガ色のシエナの街に、よく映えていますね。
14世紀に、フィレンツェのドゥオーモに追いつけ、追い越せ…、と
かなり大規模な増築計画があったそうですが、途中で断念。
その建築途中の名残は、今でも見ることが出来ます。
ぐるりと見渡すと、シエナの街が、丘の上に建てられいるのが、よく分かります。
中世の時代から、金融業で栄えた自治都市・シエナ。
メディチ家統治下にあるフィレンツェ共和国と、トスカーナ地方の双璧として、覇権争いをしていた姿の名残を感じることができます。
マンジャの塔から、下のカンポ広場を覗くと、こんな感じ。
朝(といっても、10時頃ですが)だからこそのベスト・ショット!
カンポ広場に、美しく塔の影が映っています。
登るなら、やはり、朝が、おススメです。
塔の頂上にも数名しかいなかったので、シエナの大パノラマを思う存分
味わうことができ、改めて、シエナの眺望を堪能できました。