白アスパラガス & グラッパの里 バッサーノ・デル・グラッパ
春を告げる食材のひとつ、白アスパラガス(Asparagi bianchi)。
これまでは、春の風物詩として、レストランなどで食べていましたが、
最近では、スーパーなどの量販店でも、よく見かけるようになりました。
白アスパラガス(Asparagi bianchi)
神戸・元町にあるウィーン料理店「ホイリゲ葡萄屋」さんで、
2年前に頂いた、プチトマト程の太さの白アスパラガス。
私は、これが、忘れられません。
白アスパラガス・シュパーゲル(Weißer Spargel)
(2018年春・ホイリゲにて)
本当に、白い貴婦人のようで…。 ( 私が、勝手に思っているのですが… )
この時期にしか食べれないという価値も、あるのでしょうね。
春が来たな…と、感じる瞬間でした。
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さて、イタリアでの、お話。
「白アスパラガスの里」と言えば、
北イタリア・ヴェネト州のバッサーノ・デル・グラッパ(Bassano del Grappa)。
その名の通り、蒸留酒「グラッパ(Grappa)」の里でも、あります。
私が、訪れたのは、2000年の春、20年も、前になります。
ちょうど、料理修行していた時。
シエナ(Siena)のレストラン修行を終えて、次の厨房に入るまでの2週間。
コック友達と、北イタリアを巡った時に、立ち寄りました。
その日は、冷たい雨が降り、花冷え、とても、寒かった記憶があります。
当時の写真を、探してみました。
まだ、写真もフィルムの時代。
かなり、画像が粗いですが、ご了承ください。
まずは、街の名所から。
ヴェッキオ橋(Ponte Vecchio)
別名、アルプス橋(Ponte degli Alpini)。
運河クルーズでも有名なブレンダ川(Fiume Brenda)に架かる
街のシンボルのひとつです。
「ポンテ(橋)ヴェッキオ(古い)」と聞くと、
フィレンツェの、宝飾品店が立ち並ぶ有名な橋、もしくは、
大阪の有名な、老舗イタリア料理店を思い出されるではないでしょうか。
意外と、イタリアの色々な街にあります。
「古い橋」であれば、そう名付けられても良いですからね。
この橋の東側に、歴史ある「グラッパの店」があります。
グラッパ・バール「ナルディーニ」(絵葉書)
(Bar 「Grapperia Nardini」)
棚には、グラッパ、そして、グラッパ
( Grappa e Grappa … sullo scaffale)
1779年創業、イタリアで最も歴史の酒造会社のひとつで、
グラッパ造りの最大メーカー「ボルトロ・ナルディーニ(Bortolo Nardini)」のバールがあります。
アルコール度数40~60%のグラッパを。
ひと口頂き、冷えていた身体が、温まっていったのを覚えています。
そして、この街に来た、もうひとつの目的の「白アスパラガス」。
市場でも、よく見かけました。
市場で売られている白アスパラガス
(Asparagi bianchi venduti sul mercato)
沢山並んでいますね。
ゴムで縛られているよりも、葦などの紐で縛られているアスパラガスの方が品質が良く、高価だそうです。
確かに、ゴムの強さによっては、食い込んで、そこから傷んでしまいますからね。
束の太さに沿わせて、まとめることが出来る紐の方が、
アスパラガスにダメージは少なく、大切に扱われている感じがします。
「Punte」とは、「先端」という意味で、
アスパラの穂先の方だけ、量り売りされていました。
きっと、収穫後に、折れたりしたものを集めているのでしょうね。
訪問時の2000年は、まだ、通貨は、リラ(Lira italiana)。
punte:8000リラ/㎏ → 約500~600円/㎏ぐらいでしょうか。
リゾットや、スープ等、切って使う場合は、この「punte」で充分。
お買い得です。
ひと通り、市場を見て回った後のお昼に、
「白アスパラガスと卵の前菜」を、2店舗、はしごして食べたのに…。
その、お料理の写真が…、ない…。
あの時は、食べる事に集中していたんですね…きっと…。
残念。
でも、こんな写真は、撮っていました。
アスパラガス・卵(ASPARAGI UOVA)のエプロンをする ‟ ご主人 ”
レストランの窓のところに置いてありました。
ユーモラスで、間違いなく、美味しい料理を作る " ご主人 ” です。
この街を、また再訪できる時があれば、是非、このご主人を探しに、
そして、お料理写真も、忘れずに撮ってこようと思います。
さて、その「白アスパラガスと卵の前菜」。
次回(4 / 9 予定)のレシピ集で、ご紹介します。
白アスパラガスと卵の前菜(Asparagi bianchi e uovo)
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【お店情報】
☆グラッペリア・ナルディーニ(Grapperia Nardini)
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