シエナの競馬祭☆パリオ
<イタリア旅行記(2010年マルケ&ウンブリア&トスカーナ)no.42>
ウンヴリア州から移動して、トスカーナ州のシエナ(Siena)へ。
私が、レストランでの料理修行をスタートさせた街でもあり、私のイタリアの故郷でもあります。
中世の古都として、歴史地区が世界遺産登録されているシエナですが、
伝統的な競馬祭・パリオ(Palio)も有名です。
毎年、7月2日と、8月16日、2回行われる、夏の風物詩。
なんと、1644年から続く歴史あるお祭りなのです。
イタリア通の方々は、観た事がある、聞いたことがあると思いますし、
映画好きの方は、007シリーズ・第22作目の「 慰めの報酬(原題:Quantum of Solace)」の舞台として、見たという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
冒頭のシーン・カーチェイスの末、ジェームス・ボンドが辿り着いたのが、ここシエナ。
そして、このパリオ開催されている中、犯人を追いかけるシーンもありました。
この時期になると、シエナの気温が、パリオの熱気で、2~3℃上がると言われてます。
まだ、この目で、実際に、観戦したことがないので、今回のシエナ滞在(7/1~)で、絶対、見るのだ!っと、気合いを入れて訪れました。
7月3日の新聞に織り込まれた、前日(7/2)のパリオ勝者の写真です。
私も、しっかり買って帰ってきました。
あの時の熱気、伝わるでしょうか。
2010年7月パリオの勝者は、森地区(Contrada della Selva)。
パリオはシエナ城壁内にある、地区対抗戦です。
全部で17地区ありますが、決勝戦に出れるのは、選ばれた10地区のみ。
また、その地区代表の騎手として選出されるのは、とても名誉なことだそうです。
馬は、抽選で選ばれ、シエナの街の中心・カンポ広場(Piazza del Campo)に、土を入れて、行われます。
この競馬祭のルールはひとつだけ。
「自分の馬以外の手綱を引いてはならない」
それさえしなければ、馬同士がぶつかろうが、進路妨害しようが、
騎手が落馬しても、とにかく、馬が、一番に入れば勝利!
とても、シンプルです。
そうはいっても、やはり1位になるのは、すごく、すごく難しく。
優勝した地区は、その一年を「勝者」として、誇り高く、胸を張って過ごすそうです。
パリオについては、まだまだ色々書きたいことはあるので、
少しずつシエナ滞在の様子も盛り込みながら、書いていきますね。
街の中でも、パリオ一色になっていましたよ。
ナンニーニのショーウィンドウには、それぞれのコントラーダ(地区)の紋章の絵が描かれた、メロン程の大きさの、チョコレートボールが飾られてます。
市役所にも、この時期は、地区の旗が掲げられます。
お土産屋さんにも、それぞれの地区の旗はもちろん、紋章が入ったコーヒーカップやお皿、絵葉書、コルク栓なども売られているので、ひとつ購入したら、シエナの良い想い出にもなりますね。
私も、大好きなブルーを基調にしたニッキオ(Nicchio:貝殻)地区のオイル瓶等、購入して帰ってきました。
今も、教室で使っています。
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さて、2020年のパリオ。
新型コロナの影響で、最初は、それぞれ一ヶ月程の延期を発表していましたが、やはり、今年は、中止となりました。
第二次世界大戦時以来だそうです。
また、来年、無事、パリオが開催されて、熱気あるシエナになっていることを願って…。
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