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バジルのお話
いよいよ、バジルの季節が、やってきます!
バジルについて、まとめてみましたので、是非、ご覧下さい。
1)バジル(Basilico)について
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シソ科の一年草で、インド・熱帯アジア原産のハーブ。
旬は、初夏から秋。
その生き生きと育つ姿が、「王様らしく、高貴な様子」から、
ラテン語の「王様のような(Basilicum)」が名前の由来とも。
イタリア語では、バジリコ。
和名は、「目箒(めぼうき)」で、
バジルの種を目に入れると、目の中のホコリが取れると言われています。
ビタミン類・ミネラル等の栄養価も高く
香り成分には、食欲増進、抗菌作用等の効能もあります。
突然ですが…、
イタリア各地を旅している時に、「大聖堂」の呼び方が違うことに、
気が付きました。
① ドゥオーモ(Duomo)
② カテドラーレ(Cattedrale)
③ バジリカ(Basilica)
どれも、「大聖堂」のことをさしますが、微妙に、違うようです。
代表的なものを、ざっと、見ていきましょう。
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(Cattedrale di Sant'Andrea / Duomo di Amalfi)
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(Cattedrale metropolitana della Notivita` di Maria Santissima / Duomo di Siracusa)
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(Cattedrale di Palermo)
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( Cattedrale di Santa Maria del Fiore a Firenzie)
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(Basilica di San Pietro in Vaticano)
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(Basilica di Massenzio)
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(Basilica di San Francesco a Assisi)
建築の知識が十分でない私には、難しく説明できないのですが、
ドゥオーモと、カテドラーレは、ほぼ同じような使われ方をしている感じで、バジリカだけは、少し別格というイメージです。
「バジリカ」という言葉を、調べてみると…。
バジリカ(Basilica)
古代ローマで、古代ギリシャの建築から影響を受けたといわれる
宮殿や浴場などの建物に使われた建築様式のこと。
先述の、ラテン語の「王様のよう(Basilicum)」から「バジリカ」も名付けられたのかも…と、考察したりして。
そして、ハーブの「バジル」は、
古いギリシャ・ローマの伝説に登場する恐ろしい蛇の毒消しをしてくれると言い伝えがあり、その後、キリスト正教などでは、祭壇にバジルを飾ったり、祭事の時に使われたりしています。
イタリアで、「バジリカ」という言葉を聞く度に、
なにかしら、ハーブ「バジル」と繋がっているのではと、思い、考えてしまう私です。
2)バジルを使ったお料理
さて、これからが、旬のバジル。
毎夏、この時期に、苗を購入して、お家で、育ててます!という方も、
いらっしゃると思います。
私も、6月になると、ムクムクと、バジルが恋しくなり、入手。
バジルの下処理をすると、その爽やかな香りに、
あ~、この季節がやってきた!夏が来る!!と、思わずにはいられません。
是非、初夏から楽しんで頂きたい、フレッシュハーブのひとつです。
例えば…。
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(Caprese)
南イタリアを代表するサラダ「カプレーゼ」。
器に、トマト、モッツァレッラチーズに、バジルを盛り付けて、
塩(お好みで、こしょうも)と、美味しいオリーブオイルを、
たっぷりとかけて、頂きます。
とっても簡単!そして、間違いのない美味しさです。
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(Pizza Margherita)
皆さまご存知、ナポリ発祥で、ピッツァの代表格「マルゲリータ」。
19世紀後半、イタリア王国の国王・ウンベルト1世と、王妃マルゲリータが、ナポリ訪問時に、歓迎の意を込めて、考案されました。
トマト(赤)、モッツァレッラチーズ(白)、バジル(緑)が、イタリア国旗の三色(Tre Colori)を模しています。
王妃マルゲリータが、とても気に入り、彼女の名が付けられたと言われています。
私は、このマルゲリータに、
ルッコラ(生)をたっぷりトッピングして食べるのが、大好きです。
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イタリアで、バジル生産量・第一位は、ジェノヴァが州都のリグーリア州。
こちらも、皆さまご存知、ジェノヴェーゼ・ソース発祥の地です。
リグーリア州を旅した時、ジェノヴェーゼ・ソース攻めをしてしまった私です。
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(Trofie al pesto)
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(Minestorone genevese)
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(Lasagna al perto)
ジェノヴェーゼ・ソースは、
リグーリア州では、パスタ以外に、色々なお料理にも使われていました。
詳細は、下記の旅行記から、ご覧頂けます。
ジェノヴェーゼソースは、簡単に手作りできます。
当教室のレシピは、シンプルですが、美味しいと評判です。
一度、手作りすると、もう市販品では物足りなくなりますよ。
是非、作ってみて下さいね。
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バジルは、イタリア以外のヨーロッパ各地、そして、台湾料理、タイ料理、
カンボジア料理などにも、使われています。
以前、カンボジアのシェムリアップを訪れた時、現地でクッキングレッスンに参加。
その時に、バジルを使って、サラダを作りました。
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(Khmer Cooking Classes)
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ボールの中、手前に入っているのが、バジル。
ニョクナム(魚醤)、ライム等を使って、仕上げました。
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普段使っているバジルよりも、香りが軟らかく、爽やかで、良いアクセントになっていました。
3)余談ですが…
今では、スーパーでも、よく見かける、バジル。
私が、料理の仕事を始めた、30年程前の頃は、まだまだ、フレッシュバジルが、一般的に流通していなくて、手に入らないこともありました。
そんな時に、代用したのが、実は、青じそなのです。
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日本では、平安時代から、栽培され、食べられてきた和風ハーブのひとつ。
この青じそを、バジルの代わりに使って、ジェノヴェーゼ・ソースを
ご紹介する事も、ありました。
味わいは、和風になりますが、爽やかな香りで、美味しいですよ。
青じそも、これからが、旬(6~9月)。
通年、手に入りますが、旬の頃の栄養価は、より高くなります。
バジル同様、高い抗菌作用が、食中毒の予防にもなります。
ビタミン類も豊富なので、アンチエイジング、夏バテ防止の食材です。
是非、フレッシュバジル、そして、青じそも、この美味しい旬の時に、
楽しんで頂きたいです。
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オフィスアルベロ レシピ集
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