ジェノヴァで最も古い地区に佇む、サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会
<イタリア旅行記(2011年 ミラノ & アオスタ & ピエモンテ &ジェノヴァ )no,86>
ジェノヴァらしい小路を歩きながら、ある教会を探していました。
サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会。
ジェノヴァで、最も歴史のある地区に建ち、附属する修道院の壁に、素晴らしいフレスコ画があると聞き、是非、ひと目見たいと思ったのです。
地図を片手に、探しながら歩いて、やっと見つけました。
こちらです。
サンタ・マリア・ディ・カステッロ教会
(Chiesa di Santa Maria di Castello)
本当に、細い路地にあり、坂道の手前にある標識を見逃していたら、迷っていたところです。
良かった、見つけられて…。
教会全体の写真を撮ろうと思ったのですが、このアングルが、やっとでした。
12世紀に造られた教会ですが、16世紀までに、一度、拡張・改装されたそうです。
教会内部は、先に訪れたバンキ教会と比べると、こじんまりとしていて、
質素ですが、それが、むしろ心地好く、落ち着いた雰囲気です。
この小さな教会に、見逃せないフレスコ画「受胎告知」があります。
訪れた時は、私以外に、誰もおらず、フレスコ画がある場所が分からなかったのですが、教会の方に案内をして頂き、無事、見る事ができました。
修道院の廊下を、美しく飾っていた「受胎告知」。
ふと、フィレンツェにある、サンマルコ修道院を思い出しました。
修道院の階段を昇りきった場所に、ふわっと光が射して目に入る
フラ・アンジェリコの名作「受胎告知」を思い出しました。
ここ、カステッロ教会は、明るい外廊下に面している壁にあるのですが、
劣化防止のカバーなどもなく、それが、また、この教会が、この「受胎告知」が、特別なものではなく、ジェノヴァの人々の生活の一部であり、
身近なものなのだと、感じる事が出来ました。
これ、また、素晴らしいものを見させてもらったな…と感慨深く、教会から出てきたところで、気づきました。
あ、写真を撮るのを忘れてた…。
でも、美しい「受胎告知」は、今でも目に焼き付いてます。
階段を降りながら、振り返ってみると、教会の塔が見えました。
ここから見上げるのも、良い感じです。
教会のそばに、古い塔がありました。
エンヴリアチの塔
(Torre degli Embriaci)
造られた時期は定かではないですが、四大海洋都市の時代から、中世の時代まで、時代を駆け抜けたジェノヴァは、市中内でも、争いごとが絶えなかったとか。
その見張りの為に、いくつもの塔が建てられたと言われています。
その時代の塔で、現存しているのは、このエンブリアチの塔だけ。
この時は、塔に登る事はできませんでしたが、きっと、ジェノヴァ港を眺めることが出来るのでしょうね。
それにしても、本当に、この周辺は、ギュッと建物が鬩ぎ合うように建ち並んでいました。
周りは建物ばかり、見上げても、空が狭くて、ちょっと、息苦しくなる時もありましたが、改めて、ジェノヴァの雰囲気を味わうことが出来ました。