蹂躙自B国再現レシピ


という訳でCoC『蹂躙するは我が手にて』B国なので自分のB国のTRPGセッションレシピ再現クッキングします



この通りです これ以上の言葉はいらない
いらないけど大半の人間が知らないというかそんな国ないため自己紹介失礼

※なお、この記事にシナリオのネタバレは本気で一切ありません



(読み飛ばしていいです)

◆B国/ヘーラルク連邦共和国

国土は広いが、人が住むに適さない寒冷地帯や食物が育たない枯れた土地が多い。度重なる侵略を行った結果、これでも過去よりはマシになっている。
林業が盛ん。ヘーラルク製の木材加工品は質が良い。
また、食品加工技術が卓越しており、畜産業と同等程度に人工肉も一般に食べられている。
同様に本来とても食べられない質の野菜も加工され、缶詰やパックとなって食卓に並ぶ。
アルコールに強く、カフェインにあまり耐性のない人種。

自然食と加工食は半々だが、自然食を使っているものは値段が割高になりやすい。
(PL目線で言うなら、国民の感覚的には加工食品はコンニャクとかカニカマくらいポピュラーな食材として扱われており
また、自然食品に拘る≒無農薬に拘る、みたいなニュアンスが近い気がします)

自B国CSより


具体例を挙げるとジャガイモは基本正方形で売ってるとかサイズが全て揃ってる豆とか肉の遺伝子操作はマストみたいな文化の
半ディストピア飯じみた食材と田舎っぽい素朴な料理の合わせ技な国なことだけ覚えていってください

そんな中今回作るのは「こんな食文化あるかもね」の例で出していた料理のひとつ


▼マイネトーテン

タマリンドやデーツなどに似た果実を煮詰めて作られた極めて甘いシロップ『シガエア』を、ベリーと共に更に煮詰めて固形状にしカットして、卵とカボチャのケーキの中に混ぜて焼いたもの。
しっかりとアルコールが染み込ませてある。
また、シアエガとは何の関係もない。



はい前置き終わり終わり!!!作っていくぞ


ヘーラルククッキングの時間だ!!!





家にあったデーツシロップ

シガエアの代わりにデーツシロップを使います
というかこれを個人的に持ってたので「再現できるな」が始まりです

ちなみにデーツシロップの味は黒糖っぽい感じ

4種のミックスベリーから選り分けたもの

ベリーは冷凍ベリー
イメージではこういう木苺系だったのでラズベリーとブラックベリーを使います


デーツシロップがサラッとしてからベリーを投入
ぐつぐつ

火にかけて水分を飛ばしていく
シロップと完全に混ざるイメージだったのでベリーたちは潰しながら煮詰めます


ある程度煮たらグラニュー糖投下

元々はベリーのペクチンと煮詰めて水分を飛ばすことで固めるつもりでしたが、シガエアが「めっちゃ甘い」って設定だったのと
もしかするとうまく固まらないかな〜と懸念してグラニュー糖を追加しました

この状態で一口味見を失礼

あっっっっっっま



当然すぎるんだけどクソ甘い
頭が痛くなる甘さだけどベリーの風味がちょっと甘さを爽やかにしているので
ヘーラルク国民さん、ベリー入れる貴方達は正しい


焦げ付かないよう混ぜながら煮詰める

鍋底が見えるくらい水分が飛んだのでこれくらいでOKでしょう


タッパーにクッキングシートを敷いて流す

容器に入れ、ヘーラルクの食材なんて基本四角いイメージに乗っ取って固めます
冷やせば自動的に固まってくれるはず…

あっもう鍋の中がガッチガチ

もうこれは絶対に固まります
固まりすぎるかもしれない不安感に襲われますが続行


実家感のある皿とカボチャ

続いてカボチャの用意
生カボチャを買う予定でしたが、ヘーラルクの加工文化を考えるとより"らしい"冷凍カボチャに変更


レンチンカボチャ

加熱して解凍、皮を雑に取る
イメージはヘーラルクの田舎の家で作るマイネトーテンなので裏漉しとかも特にしません
別に面倒くさいとかそういうことじゃない


カボチャ潰し、卵を入れて混ぜ
……

卵をといてから入れれば良かったな

まあいいか
別に面倒くさいとかそういうことじゃない


混ざればいいので気にしません


ハンドミキサーに持ち替え

牛乳、小麦粉を入れてよく混ぜる
イメージはしっとり素朴なカボチャケーキなのでバターやベーキングパウダーは入りません
小麦粉も少なめです

卵とかぼちゃのケーキと書いてあるので卵をメインに膨らまします
根拠は全て当時の私の文章です
指標すら曖昧なこの世界で生きていく


いい感じ

生地がたっぷりとカサが増えて白っぽくなったら大体いいでしょう
レシピはないのでこれまでお菓子づくりをしてきた自分の勘と経験がものをいいます



再登場

具にするシガエア部分が完全に冷えると切れない可能性を考えて、まだあたたかいうちに切ります
まだ少し粗熱が取れただけなのに完全にエッジが効いてるほど固まりつつある

包丁にくっ付いたら悲惨だろうからクッキングシートをかませて…


切れたものがこちら

あーあ



なんだその細い部分 下手くそ

なにここ


あと、切り切れない
粘度がすっごい


なんとか格闘し、切り分けていく

試食

ちなみにこれだけ食べてみた感想としては、完全にでした

なんか懐かしい味がする…
白くて包丁で切って売られてる系の、なんて言うんだアレ?
からいも飴?たんきり飴?バター飴?
ああいう系統の味と食感だ

でも飴状になることで思ったより甘過ぎないし、ベリーのちょっとした酸味が効いてる
うまいぞ!これ!

飴は舐めてるうちはいいけど噛もうとするとものすごく歯にくっ付くため
きっとヘーラルクで国民的に存在する『シガエアキャンディー』はヘーラルク人の歯の詰め物をデストロイしてきたことでしょう



ともあれ型に生地を注いでいく


頑張って切ったものをon

薄く生地を入れたところに具を乗せていきます
きっとなるべく小さい方がいいとわかりつつ、切りにくいこと凄まじい


二層目


全ての生地を入れました

生地を170°に予熱しておいたオーブンに入れ40分
後は焼き上がりを待つだけです
その間に残りの飴も切っておくか…

終わった


クッキングシート噛ませてたものが破れてしまったので、諦めて包丁を直でいったらどんどん固まりつつある飴に包丁を持ってかれる
完全に自立してる


無事カット

腕力で包丁を取り返し(なるべく)均等にカットこれは普通に美味しいのでこれだけで消費していきましょう

(一人で食べるには余ってるんだよな……)

あとベリーの種がめっちゃ口に残るので
ヘーラルク国民は加工文化で生まれた種無しラズベリーを使いましょう
日本国民は先にベリー類を鍋で煮て、デーツシロップを入れる前にザルで漉しましょう


生地の途中経過

ここで20分経過
生地もいい感じに膨らんできてる!


ここでレシピをおさらいします

しっかりとアルコールが染み込ませてある。

さて、それじゃあ焼き上がったら酒を染み込ませて…



酒!?

おい!!ブランデーもラム酒もない!!!


テキーラならあった!!!


命拾い

見切り発車だとこういうことになるという手本

でもテキーラも癖がないため洋菓子に使えます 今回はこれで勘弁しましょう


そうこうしていると生地が焼き上がりました

ベーキングパウダーも使っていないカボチャのしっとりケーキなので、これはどんどん萎んでぎゅっとしていきます


生地が焼きたてのうちにお酒を染み込ませる

お酒がしっかり染みてるという記述があるため、側面にも塗ります

あとは生地を休ませて冷えるまで待つ…
べきなんでしょうが

この機会を逃すと焼きたてを二度と食べれないのでほかほかを実食します


断面の様子


それでは実食

まだあたたかい一切れ


まず一口目を食べた感想は「やわらかい」

生地は卵とカボチャベースなのでしっとりしゅわしゅわ系(このしゅわしゅわはスフレ的な柔らかな泡のしゅわしゅわ)
この食感は焼きたてならではでしょう
試してみてよかった〜


お手並み拝見


具の部分を食べると香ばしさと奥深い甘み
甘み…

クソ甘いな

これを見越してカボチャ生地に砂糖を入れないで正解です
というか、生地が思ったより更に甘くないので この部分と中和させながら一緒に食べるバランスです

これもイメージ通りなのでかなり上手くいった証でしょう

お酒はしっかり塗ったつもりだけどまだ足りないかもしれない、後で足しておこうなどと考えながら食べ進める

味は結構クセがある感じでした
冷やしたら食感含めまた違うかも?
これは家で作るケーキのイメージだったけど、店で出すならシフォンケーキのようにゆるく泡立てた生クリームを添えるのもよさそう

などと考えながらぺろりと完食


焼きたてはこれでいいとして、一般的にヘーラルクで食べられているもののイメージは冷めたものです
常温イメージではありますが最近暑いので現実的な不安によりちゃんと冷やします

ということで粗熱を取ったら冷蔵庫で冷ますこと数時間


時間のフリー素材



おっ
お〜


なんか明らかにぎゅっとした見た目になってます
では、いざ実食


ああ〜!
はいはい!生地がなめらかになってる!
やわらかさは保ったままにしっとりとチーズケーキのような質感になっている
固くないか心配していた具の部分も、ケーキの水分のおかげか生地と同じくらいやわらかく馴染んでる

ようやく完成した様子


これは確実に冷やして馴染んだ方が美味しいです
冷やしたせいもあるかもしれませんが、全体的なテイストはカボチャプリンに近い

前述していたクセというのもまだあるものの、焼きたてよりは馴染んでいる感じがします
なるほど、焼きたてを食べるものではないのか…

などと知見を得ながらも完食


ごちそうさま!


こうして再現して実食してみた感想としては、人を選ぶ印象は強くなりました
レシピ自体は上手くいったと思いますがこの食べ物自体に好き嫌いはある感じでしょう

でもまあ普通に美味しい、60点くらいの味

ただこれパウンドケーキ型一斤を一人で食うのキツいかもな


自陣の人引き取って食べてくれないかなこれ


再現レシピというのが初めての経験でしたし、ましてや自作の国の創作料理という存在しない食べ物だったんですが
本当に外国っぽい、自分の文化圏じゃないお菓子の味がして面白い経験でした



という訳で、我が国ヘーラルクのお菓子を作ってみました
いかがでしたでしょうか?

皆さんは作ってみなくていいですからね!


それではさようなら
生に喜びを、死に悲しみを(ヘーラルク標語)

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