国際協力への学び Vol.3|みさき
こんにちは!みさきです。
私のnoteは自分自身の学びの記録として書いていますが、読んでくださる人にとっても学びや新たな気づきとなっていたら嬉しいです!
さて、今回のテーマは世界の子どもに関わる問題とそれに対する取り組みですが、中でも「児童労働」を取り上げたいと思います。この問題について学んでいると、児童労働は働く子どもだけでなく、広く様々な人の生活とも関わる問題であることがわかりました。また、この問題は国際協力に関心がある人も、そうでない人も解決に携わることが出来る可能性があることもわかりました。
1. 児童労働について
① 現状
児童労働とは幼い子供が強いられる労働のこと、また子供の身体面・教育面での成長を妨げるような危険な労働のことを指します。子供が成長したり教育を受けたりする権利・機会が奪われてしまう所に問題があります。実態としては、2020年、児童労働に従事する子どもの数は1億6000万人以上であり、その半数以上は5〜11歳の子供です。特にサハラ以南のアフリカに多い傾向があります。
その労働内容は、7割が農業部門と言われています。チョコレートの原料であるカカオや衣服の原料のコットン、バナナや紅茶などの生産に多くの子供が携わっているのです。私たちの日常生活で頻繁に目にする商品ばかりですね。また、児童労働には家事や育児といった無給の労働も含まれます。これらは女の子が強いられることが多いそうです。
② 背景や原因
そもそも児童労働はなぜ存在するのでしょうか?
原因の多くは、貧困にあります。大人の不十分な収入を補い家計を支えるために、子供が働かざるを得ないという状況から児童労働が生まれるのです。また、教育への意識不足や、多くの労働力が必要とされる中で子供が安い労働力として見なされることも原因となっています。
③ 児童労働に対する取り組み
児童労働の問題に取り組む日本のNGOの例を紹介します。
ACE
児童労働の撤廃と予防に取り組む日本の国際協力NGO。ガーナとインドを中心に活動。児童労働のある地域で集会や家庭訪問を実施、また児童労働や教育への意識を高める啓発運動を通して子供が学校に通うことが出来るように支援。企業と連携して売り上げの一部が寄付になる商品の開発も行っている。
ACE[エース]とは | 世界の子どもを児童労働から守るNGO ACE(エース) (acejapan.org)
「1チョコfor1スマイル」は森永製菓と連携したキャンペーン。商品の売り上げの一部をガーナなどの国の子供の教育支援に充てています。2021の特別期間中には、2000万円以上が集まりました。
1チョコ for 1スマイル - あなたが食べると、もう一人がうれしい。 | 森永製菓株式会社 (morinaga.co.jp)
このキャンペーンでは、PLAN INTERNATIONALという国際NGOと協力しています。
活動の基本方針|国際NGOプラン・インターナショナル (plan-international.jp)
④ 個人ができること
では、児童労働の問題を解決するために、個人レベルでは何が出来るのでしょうか?
寄付やボランティアへの参加など支援の形は色々とありますが、取り組みやすい方法の一つにフェアトレード商品の購入があります。
フェアトレードとは、
開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易の仕組み」
のことです。生産者の生活や環境のことを考えて、公正な貿易を実現するための仕組みとも言えます。このフェアトレードでは児童労働が禁止されているほか、適正価格での取引が行われ生産者の生活は守られるのか、安全な労働環境か、農薬などの使用制限は守られているかなど様々な観点の基準が設定されています。フェアトレードの基準を満たし、承認された商品には国際フェアトレード認証ラベルが貼付されます。
【参照】フェアトレードミニ講座|フェアトレードとは?|fairtrade japan|公式サイト (fairtrade-jp.org)
実際に国際フェアトレード認証商品を取り扱っている企業は…
・スターバックス(コーヒー)
・ネスレネスプレッソ(コーヒー)
・森永製菓(カカオ、チョコレート類)
などがあります。これらはほんの一部ですが、私たちに身近な企業がフェアトレード商品を取り扱っているのですね。フェアトレードの認証ラベルは統一されているため、お店で見かけたらすぐにわかります。購入するコーヒーやチョコレートの種類やブランドで迷った際には、フェアトレード認証ラベルの有無を基準にするのもいいですね。
2.私が考えたこと
児童労働は子供が子供らしく育つ権利や時間を奪い、その子の将来にまで影響を与えうるものであることがわかりました。また、その子たちの労働によって作られた商品が世界中で流通しており、私たちの消費行動が児童労働の需要の一部となってしまっていることも問題として実感しました。しかしそれは反対に、私たちの消費方法次第で問題の解決に携わることが出来るということだと思います。児童労働が背景にあるかもしれない商品を購入し、自分が新たな児童労働の需要を生み出してしまう可能性を避けることが大切なのだと考えました。
特にフェアトレードの商品の購入は、直接的に児童労働の削減に役立つわけではありません。しかし、公平な貿易制度の普及と生産者に安定した収入を届けることに役立ちます。収入が安定した家庭であれば、子供を労働に駆り出す必要はなくなるのです。
私自身、今回のnoteで学んだばかりですがフェアトレード商品の購入を実践してみようと思います。また、このnoteを読んでくださった人が買い物をする際に児童労働やフェアトレードのことを思い出して、買うものを選んでもらえたら嬉しいです。
次回のテーマも世界の子供に関する問題とそれに対する取り組みについてですが、他の問題を取り上げたいと思います。
【参考】
ユニセフ・ILO報告書 児童労働、世界で1億6,000万人 過去20年で初の増加、新型コロナ影響でさらに増加予測 (unicef.or.jp)
児童労働 | 子どもの保護 | ユニセフの主な活動分野 | 日本ユニセフ協会 (unicef.or.jp)
エシカルなコーヒーの調達100%を目指して|スターバックス コーヒー ジャパン (starbucks.co.jp)
フェアトレードチョコレート | 1チョコ for 1スマイル | 森永製菓株式会社 (morinaga.co.jp)
20180914_製品紹介.pdf (fairtrade-jp.org)
なぜフェアトレード?|フェアトレードとは?|fairtrade japan|公式サイト (fairtrade-jp.org)