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酒器とは?③~いにしえの酒器『リュトン』:海外酒器編~ 

酒器とは?シリーズ第3号
  海外の酒器編


こんにちは!
 酒器研究家のちどりです。

今回は、海外の酒器に眼を向けてみました。

紀元前~紀元前後の酒器『リュトン』


リュトンとは?

聞き慣れない言葉ですが・・
語源はギリシャ語。
儀式で酒を注ぐ目的に用いられた器・・

”リュトン”
古代のペルシアからギリシアを含むバルカン半島一帯にかけて
用いられていた、角杯(かくはい)に似た器の一種。
角状または鹿・山猫・羊・山羊などの動物の頭部を模した形の杯で、
上部に大きな注入孔、底部または突端部に小さな流出孔がある。
素材として主に用いられたのは獣角・金属・石・木・陶器などである。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ビジュアルなイメージ・・


リュトンとは?
 見た目のイメージは?というと・・
 
かつて・・昔の人々は・・
 動物の角などを使い、
  お酒を注いだり飲んだりしていたとのこと。

なぜ角?
   かというと・・
角の中は空洞
(角の中が空洞?!だったとは!!骨と同じかと勘違い・・まさか空洞とは知りませんでした!)

イメージとして、日本であれば、
例えば?
 竹の中は空洞・・
  それを筒のようにカットして
   日本酒のサーバーとしてつかうような感じ?
・・といったところでしょうか?

羊の角はこんなイメージ・・

illustration credit:  "hajimeb"さん
illustration credit:  "hajimeb"さん

角を・・液体を注ぐ入れ物に・・

お酒を注ぐ用ための器にする??

角がモチーフとなったリュトン・・

2000年前(1世紀・1 AD)のリュトン(注ぐ為の器)の一種
(現在はフランスの美術館の所蔵品)

”Rhyton à col resserré et embouchure évasée”
By Caroline Martens - Musées d'Avignon, CC BY-SA 4.0
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=74484910


そして
羊の頭自体が酒器(注ぐための器)となったもの・・

こちらも、2000年前(1世紀・1 AD頃)のリュトン(陶器)

Rython en forme de tête de bélier (Musée de Die)
By Fabien Bièvre-Perrin / Musée de Die - Own work, CC BY-SA 4.0
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=69249188

古代メソポタミアには
 潅奠《かんてん》(ライベイション)
   = 宗教的儀礼として液体を注ぐならわし
  が古くからありましたが、
井戸の冷水、聖水が神々に捧げられていました。

南メソポタミアのバビロニアでは、
死者に対する潅奠は水のみが使われていましたが、
神々に対しては、酒が捧げられる事も多かったということです。

リュトンは
  「聖なる」酒器
とも言われるとのこと。

そのあたりは、次回をお楽しみに!

以上、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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Written by CHIDORI(ちどり)©2024
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