血統書付き
自分の遺伝子を調べてみました。
受けたのは23andMeという会社が提供しているサービス。日本ではまだ正式には受けれないのですが、カナダにいる妻が去年の誕生日プレゼントとして送ってくれたのです。だからカナダの住所でやっていることに。キットの溶液の中に唾を少しだけいれて、完了。あとは送るはずだったのですが、近くの配送業者は、この溶液が何なのかわからないので、送れない、ということで送付を諦めてました。しかもコロナ禍で妻は年末帰ってこれず、結局妻が3月末に帰国したときに、カナダに持って帰り検査を実施したので、結果が帰ってきたのはつい最近。
で、23andMeで何がわかるのか、自分のルーツ、と遺伝性疾患になりやすさ、そして面白いのが自分の遺伝的要因が影響している嗜好など。
まずは遺伝子。
ここが一番の驚きでした。
母はドイツ人なので、西ヨーロッパにルーツがあるのは当然なのですが、なんと東欧にもルーツが。そしてそれはアシュケナージ系ユダヤ人で、2.4%。おそらく4世代か7世代前に入ってきていると考えられました。その年代も検査が推定していて1750年から1840年。モーツアルトが生まれたころから、フランス革命、ナポレオンの時代、さらには王政復古。ドイツではちょうどプロイセンが西に拡大していった時期になります。
このサービスはアメリカの会社ですから、受けているのは北米の人が多いこともあり、遺伝子的な先祖は、北米、しかも北米のアシュケナージ系ユダヤ人にもっとも遠い親戚が多くなります。しかもこの方々は、比較的近い親類間で結婚を繰り返してきていた歴史があるため、遺伝性疾患にかかりやすいことが分かっているため、遺伝子検査を受けることに積極的な方々が多いのです。
そして、私の3世代前のいとこ、この方で曾曾祖父母の一人が私と同じで、遺伝子でいうと常染色体の0.5%が同じ、という方の氏名と住んでいる地域まで表示されます。4世代、5世、それ以前の遠い親類1500名が表示されたのでした。このあたりで遺伝子の0.2%が同一ということになります。といってもこの結果は1500名までしか表示されないので、さらに遠い親類はもっと沢山いることになります。もちろん、ここで表示されているのはあくまで23andMeの検査を受けた方に限ります。だから私の親戚は北米にもっとも多く、次にヨーロッパ、ドイツ、フランス、そして東欧に多いという結果になりました。ウクライナにも数名親戚が今もいるようです。
さらに6年前に死んだドイツの叔父が、ドイツの家系図のリストを作ってくれていまして、詳細なものは行方不明になっているのですが、男系の曾曾祖父までは名前を追うことができます。ところがこの3世代前のいとこの名前がイタリア系なのです。母の母は、バイエルンの田舎で、オーストリアを超えるとすぐイタリアです。何かご縁があるのでしょうか。イタリア人の名前はアメリカでは珍しくもないので、途中どこかで姓が変わっている可能性も大きいのです。つまり、男系の血統は追いやすいけれど、女性の血統は追いにくい、というのが現実のようです。
さらに23andMeは、女性だけがもつ、ミトコンドリア遺伝子型、男性だけがもつY染色体の遺伝子型、ハプロタイプというものを教えてくれます。これらは突然変異がおこりにくいので1000年単位の変異がわかるというものです。
あと、疾患へのなりやすさ、なりにくさ、嗜好などもわかりますが、これらはまた別に書こうと思います。