【2018年6月】知的左岸、サン=ジェルマン=デ=プレ界隈を歩く【パリ6区・7区】
これまでのパリ滞在で起こった出来事やハプニング、感動した経験をご紹介します。
いつか誰かのお役に立てたら嬉しいです。
サン=ジェルマン=デ=プレ地区
パリはセーヌ川を境に右岸と左岸に分かれており、著名な観光スポットは右岸に多く在ります。
左岸にある6区のサン=ジェルマン=デ=プレ地区は、シックで洗練された知的な街。
歴史の中で知識人や芸術家に愛され、フランス文化を手元に感じる華やかな街は、マップアプリに頼らず、時間を定めず、ただ歩くことを楽しみたいエリアです。
サン=ジェルマン=デ=プレ散策
昼ごろアパートを出かけて夕方までゆるゆると・・・
日暮れが遅い6月のパリは、女性1人の気ままな散策の味方です。
メトロ4号線 Saint-Germain des Prés(サン・ジェルマン・デ・プレ)駅から
パリ最古の教会サン=ジェルマン=デ=プレ教会
ピカソ作、アポリネール礼讃像
美しいcafé「Le Bonaparte」
セルジュ・ゲンズブールの家
BULY本店
ドラクロワ美術館
フュルステンベルク広場
ル・プロコップ (Le Procope)
Le Bateau ivre『酔いどれ船』アルチュール・ランボーの壁詩
パリで一番美味しい(と思う)Chocolat chaud
サン=ジェルマン=デ=プレ教会
パリ最古の教会、サン=ジェルマン=デ=プレ教会
教会の特徴の鐘楼は、1000年以上前に建てられ、ロマネスク様式の建築様式はパリでも珍しい。
サン=ジェルマン=デ=プレ散策はここからスタートします。
パブロ・ピカソ作のアポリネール礼讃
サン=ジェルマン=デ=プレ教会を出ると小さな公園があります。
そこには雨にも風にも雪にも負けず…
パブロ・ピカソ作の「アポリネール礼賛」があります。
ピカソ作をこれで良いの?と思うくらいさりげなく。
「アポリネール礼賛」の「アポリネール」は、詩人の「ギヨーム アポリネール」の事ですが、像のモデルは、ピカソの恋人「ドラ・マール」
ややこしいですが、貴重な芸術作品がコロんと置かれているフランスは素晴らしい!!
Le Bonaparte
サン=ジェルマン・デ・プレ教会の周辺には「観光名所」とも言える有名なカフェ、『Les Deux Magots(レ・ドゥ・マゴ)』『Café de Flore(カフェ・ド・フロール)』が並んでいます。
散策が始まったばかりですが、caféで…
意気込まない過ごし方が良いのです。
アポリネール礼賛があるサン=ジェルマン・デ・プレ教会の広場の目の前のLe Bonaparte(ル・ボナパルト)
このcaféから見るサン=ジェルマン・デ・プレ教会の距離感が素晴らしい。
そして、絵にかいたような「パリのcafé」
写真を撮らずにはいられない。
みなさま、路のど真ん中でもテラス席でも撮影をお願いする勇気は、語学力ではなく、アラカンになると自然に身に付きます。はい。
セルジュ・ゲンズブールの家【パリ7区】
Le Bonaparte(ル・ボナパルト)からボナパルト通りを進み、ジャコブ通りからヴェルヌイユ通りを歩いてパリ7区。
すぐに気が付くセルジュ・ゲンズブールの家に到着します。
セルジュ・ゲンズブールの家ですが、妻だったジェーン・バーキンのファンです。
セルジュ・ゲンズブールは才能と官能のフランス男性。
男性のファンが多い。
セルジュ・ゲンズブール作詞のフランス・ギャルの「Poupée de cire, poupée de son」をよく『夢見るシャンソン人形』と和訳したと感心します。
ジャコブ通り・・・故加藤和彦さんのアルバムに収められた楽曲のタイトルにもなっていますね。
安井かずみさんと加藤和彦さん、セルジュ・ゲンズブールとジェーン・バーキン、その天上にジャン=ポール・サルトルとシモーヌ・ド・ボーヴォワールがいる。
BULY本店
セルジュ・ゲンズブールの家からテクテクと歩いてボナパルト通りに戻り、BULY本店でお買い物。
アパートの部屋に干した洗濯物は数時間で乾く。
もれなく、私も乾きますので、化粧水とハンドクリームはパリの必需品です。
都内でもオンラインでも購入できますが、パリの本店で購入すると、浸透力も倍増する。
「本店で購入」はパリの楽しみの1つです。
上等を扱う美容薬局に京都懐古庵さんの「京小町ぬか」
水で洗顔の習慣のないパリでどう使われているのでしょうか?
Place de Furstenberg(フュルステンベルク広場)
BULY本店からサン=ジェルマン・デ・プレ教会に戻るように歩いて「パリで一番小さな広場」Place de Furstenberg(フュルステンベルク広場)へ
静かで穏やかな時間が流れる。
街燈を囲む黒い策は、何のためなのか?通常はない。(らしい)
レアなタイミングで訪れました。
今この策の行方は?渡仏後に確認しましょう。
中央の街燈が灯るとどれほど美しいだろうか。
それも一緒に確認しましょう。
ドラクロワ美術館
Place de Furstenberg(フュルステンベルク広場)近くに国立ウジェーヌ・ドラクロワ美術館があります。
入り口はとても分かり難いです。
美術館と言うよりアトリエに近い。写真で見える建物が全てではなく、アパートには普通に暮らす住民がいらっしゃいます。
国立美術館と言われる所以は、ルーヴル美術館の別館になっているからです。
ルーヴル美術館コレクション「民衆を導く自由の女神」は未だに見ることができていません。
このドラクロワ美術館には「民衆を導く自由の女神」のデッサンが展示されています。
【アクセス】メトロ4号線 Saint-Germain-des-Prés駅
【公式サイト】http://www.musee-delacroix.fr/ja/
ル・プロコップ (Le Procope)
ドラクロワ美術館からサンジェルマン大通り、ランシエンヌ・コメディ通りまで。
ランシエンヌ・コメディ通りは「通り」と言うより「小路」です。
小路の石畳には歴史が刻まれています。
『ナポレオン・ボナパルトがお金を支払う代わりに置いていった帽子』がある「パリ最古のcafé」と言われる『ル・プロコップ (Le Procope)』でひと休み。
今はコロナウイルスの影響で臨時休業中です。
再開したら、歴史あるこのカフェレストランでオニオンスープを頂く。
ランシエンヌ・コメディ通りから映画「ダ・ヴィンチ・コード」に登場するサン=シュルピス教会に向かって
ここでもまたサンジェルマン大通りを横切ります。
サンジェルマン大通りは、サン・ルイ島のシュリー橋からコンコルド橋まで続く長い通りです。
ル・プロコップからサン=シュルピス教会までは、歩いても10分程度。
少し遠回りして、パラティーヌ通り、フェルー通りを歩いてみる。
無駄に遠回りして歩く。旅の醍醐味です。
後でたっぷりと足に響きますが…
Le Bateau ivre『酔いどれ船』アルチュール・ランボーの壁詩
遠回りの御利益が早速ありました。
アルチュール・ランボー
フランスが生んだ天才詩人、早熟の天才、シュルレアリスト。
シュルレアリスム「超現実主義」
日本で使う「シュール」は「現実離れした奇抜で幻想的な芸術」
これは日本独自の概念と表現なのだそうです。
フランス語風な「シュール」…フランスでは通じない。
昭和時代「クリーニング(洗濯)」は「ランドリー」と言わないと通じないと知った時と同じくらいの衝撃。
この壁を背に観えるサン=シュルピス教会
サン=シュルピス教会の近く、サン=シュルピス通りにお気に入りのcaféがあります。
Caraf d’eau s’il vous plaît.
夏でも冬でもこのcaféで熱々のChocolat chaudを頂くパリ滞在の定番。
私の中で、パリで一番美味しい(と思う)Chocolat chaud
パリのcaféでは日本の飲食店の様にお水が当然のようには出てきません。
6月のChocolat chaudをお水なしでは少々辛いので勇気を出して・・・
「お水(無料の水道水)をください」
「Caraf d’eau s’il vous plaît. カラフ ド— シル ブ プレ」
通じなかった。
見渡すとカフェのカウンターに水差し瓶が見えた。
水差し瓶を指さして
「De l’eau ド ロ—(お水)」
「あぁ~お水ね!」と無事にテーブルへ
必死になれば何でもできる!
「De l’eau 」だけでフランス人に近づけたと思える私は幸せ者です。
サン=ジェルマン=デ=プレで人気スポット
ルイ・ヴィトン サンジェルマン店(2016年11月)
Les Deux Magots(レ・ドゥ・マゴ)
Café de Flore(カフェ・ド・フロール)
最後に
パリの中で高級住宅街の1つ、サン=ジェルマン=デ=プレ界隈。
はじめてこの界隈を歩いた時「なんとパリ!」
形容できない空気に包まれました。
そして「パリで1番・・・」がそこかしこにありまます。
今回、半日かけて散策したサン=ジェルマン=デ=プレ地区
「観る」より「佇まう」そんな言葉でパリを感じる街です。