勉強不足
自慢にならないけれど、わたしは小さい頃、たくさん習い事をしていた。
小学生の時から塾、コーラス、プール、そろばん、ピアノ、習字、、、
今思えばきっとどれも親の自己満足で、
残念ながら今のわたしは、どれもずば抜けて優れていない。
溺れない程度にしか泳げないし、
ピアノも自分が楽しむ程度しか弾けない。
そろばんなんてとっくに忘れてしまったし、
計算能力も人並み。
もっと何かに絞って、力を入れてくれたら良かったのになぁ、なんて思っていたけれど
最近になって親の気持ちが分かるようになってきた。
子どもはたくさんの可能性を秘めている。
だけど、我が子に何の才能があるのかさっぱり分からないのだ。
あれも、これも、やらせてあげたい。
将来困らないように、役立つように、
と、つい欲張りたい気持ちがムクムクと湧いてくる。
しかし、どの習い事も平均して6,000円ほどかかるので何でもかんでも習わせてあげられないのがお財布事情。
小1の長男が最近、引き算の壁にぶつかった。
足し算まではスムーズにできていたのに、引き算となるとすっかりやる気をなくしてしまう。
自分が小学生の時は勉強で困ることはなかったので、(中学からは難しくなって成績もすごく下がったけど)まさか我が子が、小学1年の算数でつまずくとは思ってもいなかった。
5歳からやっていたスマイルゼミ(タブレット学習)も自分の得意な分野ばかり選んでやっているようで、ちっとも苦手克服できない。
このままではいけない、と慌てて公文の体験教室に行かせた。
2回の体験を経て。
やっと。
やっと分かったのだ。
小学1年生の勉強はまだまだ親が付き添わなくてはいけないのだと。
当たり前と言われるだろう。
けれど、フルタイムで働いていて、0歳の乳児を見ながら1年生の勉強に付き合う気力はなかなかなかったのだ。
「勉強しなさい!」
だけではダメだった。
大事なことは、横でしっかりと勉強を見てあげることだった。
「もう引き算イヤ!わからん!」
と子どもが泣きながら投げ出しそうになったら
「大丈夫、できるよ。一緒に考えよう!」と、親が落ちついて諭してあげる。
「何で分からないの?!よく考えて!!」…と怒鳴りたいのを我慢して。
なるべく優しい声で。
問題をゆっくり読んであげる。
そうすると、解けない問題も解けるようになる。
小学1年の勉強。
頑張るのは親の方だと
やっと気づいた2022の夏。
本当に勉強不足なのはわたしだったと気付かされた夏になった。