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6月6日 出生率がまた一つ減った今、歳を重ねた私が考えたこと。

6月6日ですね。

昨日、2023年度の合計特殊出生率が発表されたようです。
国全体で1.20。
東京都だけなら0.99と、1を割り込んでいます。

人口維持のためには、少なくとも2.07が必要であると言われているにも関わらず、まずい状況になっています。


私はかつて常駐作業に勤しんでいる頃、子育てどころではない状態でした。毎晩、終電で帰り、朝も早くから出勤していました。

まだギリギリ体力があったので、娘たちの習い事の送り迎え等は土曜日にしていましたが、正直、子育てをしたかと問われるとあまり自信がありません。

女性の子育ての負担が大きいのは、私も妻を見ていたからよくわかります。とは言え、男性も妻を手伝う余力がないほど疲れ果てている人も多く見てきました。
私もその一人だったと思います。


ジェンダーの問題。働き方改革の問題。ワークライフバランス。リモートワークやテレワーク。
ここ何年、仕事のためのツールは次々と便利になっています。仕事環境もら改善もされつつあるのでしょう。上に書いたようなキーワードも出てきて、今のこの人口減について危機を叫ぶ文章もたくさん見かけます。
世の中の意識は確かに変わりつつあります。ただし、皆さんに余裕がなくなってきています。


わが国からは、人口ボーナスと言われる人口増と技術増が一致する幸運な時期がとうに過ぎてしまいました。

特に今回、東京でついに1を割り込みました。
どれだけ東京で先進的なライフスタイルが過ごせるとしても、子を育てるには不向きな町になってしまっているのでしょう。
人口ボーナス期を過ぎた以上、東京がいくら頑張ったところで、もうかつてのような状況にはなりようがないのです。

便利さの極致であるはずの東京で子育てがしにくい。これは働き方改革の問題だけではなく、地方から東京に女性が次々移っている理由と相反するようにも思います。
が、確実に相関関係はあるはずです。
東京では女性が男性に比べて多く、地方では逆に男性が多い状況もその一つでしょう。

いまや、抜本的な意識の改革が必要なのでしょう。
そうなると、地方自治、地方の経済、地方のライフスタイル、地方創生の問題も、絡んできますね。

どれだけ今の経済が便利さを極めていても、人が維持できないと文化は伝承されずに衰退し、地方自治の根幹も崩れていきます。
どうすれば、合計特殊出生率の改善ができるのか。
富み栄えるためのビジネスが、そもそも人を減らしている原因になっていないか。
それを改善するには、働き方改革をもっと進めなければならないでしょうし、ビジネスのやり方も切り替えていかなければ。

もう人口ボーナス期であった昭和のような特需は起きません。
その頃は効果のあったやり方の悉くを見直さなければならないのは、もうだいぶ前から言われている通りです。

自分が先進的であるとは絶対に思わず、とにかく常に学んで改善する気持ちだけは持たなければ。

たまたま今日は私の誕生日だったこともあり、私もまた一歩、新たな考えを受け入れられなくなるリスクを増やしました。

そうならないために、自重しなければと常に意識しています。

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Yoshikazu Nagai(長井 祥和)
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