10月15日 技術者が言語スキルを上げるためにできること
10月15日ですね。
先週、農業WEEKとメディカルジャパンに行ってきた話は書きました。
様々なサービスが各社によって立ち上げられ、運用される中、kintoneはその間を埋める存在になり得ると言う話でした。
二日連続で巡ってみて、改めてその可能性を確信しました。
一方で、AIによるシステム構築の支援にも見るべき進展があります。
システム構築をAIに任せられると言うサービスがいくつか出てきています。例えば、システム仕様書やER図を簡単に作れるといったサービスも。さらにはコーディングや自動テストまでもやってしまえるサービスがあるとか。
それらのサービスのいくつかは、先日のDX総合EXPOでもブースを出していました。
間違いなくこれからはこうしたシステム構築の分野でもこうしたAIによる支援ツールが増えていくはずです。
業種・業態に特化した多彩なシステムはこれからもどんどん発表され、世に展開されていくでしょう。そしてそれらをつなぐためにkintoneのようなノーコードツールが重要であることや、AIによるシステム構築支援がより盛んになることも間違いありません。
今回、様々な展示会を巡り、多種多様なサービスに触れたことで改めて確信した事があります。
それは言葉の重要性です。
例えば、AIに指示を出すために、プロンプトを書く事はもうほぼ常識になりつつあります。間違った言葉でプロンプトに指示を出してしまうと、AIはとんちんかんな答えを返してきます。
また、複雑な問いに対する答えが必要な場合でも、AIに適切な言葉を用いて問いを提示しないと、AIからは望ましい答えが返ってきません。
複雑な内容を的確に表現し、指示に落とし込むための表現の力は、これまでよりも社会人に必要であると感じました。
むしろ、最重要のスキルですらないかと考えています。
人間は文明を発展させ、各業種や機能を便利にするツールを発展させてきました。が、それをつなぐには言葉が必要です。
農業であれば、農家さんの要望をどうプロンプトに翻訳するか。そして、ツール間をどう繋ぐか。
メディカルであれば、医師と事務方、医師と患者の間をどう言葉を介してコミュニケーションするか
それらは、AIがある程度教えてくれるとしても、最終的なコミュニケーションは人が担います。
旧約聖書にあるバベルの塔の話で、不遜な人間を戒めるため、神が人々の間の言葉をバラバラにしたとたん、人々は意思の疎通ができなくなり、バベルの塔の建築が頓挫したエピソードは、言葉の重要性を示唆しています。
この先は間違いなく、言葉を扱うスキルが社会人として生き抜くための大きな武器になるはずです。
もちろん、四則演算は必要ですし、データの構成を脳内に変換できることも重要なスキルです。
ただ、それらを誰かに伝えると言う点において、人はまだ言葉以上のツールを身に付けていません。
私がこのような文章を毎日書くのも、提案や商談にとって、大変役に立っています。
世の中を生き抜く上で、言語を自在に操れるかどうかが肝になると言っても、言い過ぎじゃないはずです。
私に時間ができれば、エンジニア向けに国語の読解力講座みたいなものをやってもいいかなと思ってます。どういう表現がいいかと言う小手先のテクニックではなく、まさに言語スキルの底上げを狙うためのものです。
ただ、本当にこの言葉の扱い方については、どう教えるか難しいところです。
分かりやすいところで言うと、読書会を開くことはすぐに取り掛かれる策です。私にとっても好きな分野なのでやれそうです。
私も学校での国語の教え方や今の国語の学習要綱などを取り寄せて調べてみようと思っています。