無剣闘日記四日目神戸編:王国、それはKINGDOM
大阪を離れ、電車に揺れながら、おれは人に化ける機械生命体、スナッチャーが暗躍する街、ネオ神戸にやってきた。
カット
来ました!神戸どうぶつ王国です!ニコニコ動画の遊園動画を見てからずっと気になっていたよね。なんとどうぶつをほぼゼロ距離に接触できるとか。今回の旅行はここに来るため計画したものと言っても過言ではないチケットを購入し、早速入国するぞ!
BIG BIRD
アフリカ湿地ゾーンに入るといきなり居た。でかい!迫力ある!ハシビロコウはここ数年でその存在を知ってずっと目にかかりたかったが、その夢は今日叶えました。噂通りあまり動かない鳥。頭の羽毛はキュートだ。王国の掲示板によると、湿地帯に生息する彼らはハイギョが棲む穴の前でじっと待ち続け、ハイギョが穴から出た時その大きなくちばしで脊髄を破壊し捕らえるらしい。ハシビロコウに小さい魚を投与しても中々飲み込まず、執拗にエサをくちばしで何度も噛む動画を見たことあるでしょう?あれは「食べる前に獲物を徹底的に破壊せねば」の行為が遺伝子に刻まれているんじゃないかと僕が思ってね。
もちろんこのアフリカの湿地ゾーンではハシビロコウ以外にも色んな水鳥)が棲んでおり、みな人に慣れて、よく歩道に上がって歩いてたりする。かわいいね!でもペリカンはわざと人が通る時、羽ばたいて水をぶっかけることもあるので避けていきましょう。
人間以外の霊長類もいるよ!ワオワオ!そして突然周囲から「うおー!」と驚嘆の声と、背後に羽ばたき音が聞こえた。なんと、ハシビロコウが手を伸ばせば届けそうな距離ほど近くまで飛んできた、その丸い目でおれをじっと見つめている。何たる幸運!
こいつから何らか友情が感じた。ありがとうハシビロコウ=サン。今回最大のプレゼントかもしれない。おれはそろそろ行かねばならぬ、オッタシャデー!
当然王国のBIG BIRDはハシビロコウだけではない。
ハクトウワシだ。写真のせいでアホっぽく見える。なんかごめん。こいつの羽は矢や投げナイフやトマホークを強化できる(ゲーム脳)。
BEAST
無防備なクーガーだ。寝顔はかわいいが油断してはならない。こいつはアンブッシュの名手で、静止状態からの突撃が稲妻めいて迅速で鋭く、アーサーを何人も殺した。
スカンクだ。生きたままもかわいいし皮を剝けばいい帽子ができる。
ウルフだ。ハシビロコウ以上に動かない。
こいつはスナドリネコ。見ての通りかわいいやつで、目線もくれるサービス精神旺盛だ。
ジャングルゾーンを歩いているうちに、頭上の幹から「うんこに注意」との札がぶら下っていた。なんだと?ここら辺にうんこを上空からまき散らす不埒なやつがいるというのか?そう思うおれは上を見た。
「アイエッ」そこには地上を睥睨する神獣の如く居座る者がいた。ミナミアリクイ、彼の爪は人間の頭蓋骨を紙片のように引き裂き、伸縮自在の舌で脳漿を綴るという。おれは恐れをなし、逃げるように彼の凝視から離れた。
SOTO
大きな馬さんだ。
流石に大勢の前でシープ仕留めて皮を剝くことができない。運が良かったな、シープくん。
アルパカ。ワインのマークにもなったほど有名。機嫌を損なうと唾が飛んでくるらしい。
とても無防備なカンガルー。尻尾が太くてチャーミング。ちなみにカンガルーは両足が単独に動させないこと知っているか?つまり右足が前に動くと左足も前に動いてしまう。人間みたいに両足交互前に伸ばして歩くことができないのだ。だからカンガルーが歩く時は尻尾で体を支え、両足を前に伸ばして前進するのだ。詳しくはナショナルジオグラフィックチャンネルにチェック!
フェネックかわいいね!とても「次おれにキスしたらおめえの顔噛み千切ってやるからな」と言い出すに思えません。
総評価:とてもよかった
面積が大きくないためあまりの巨獣が飼っていないが、室内放し飼いの形式で観客と動物の距離を最小限にし、肌で動物の呼吸すら感じる。あまり臭くもなく快適だった。悪い点は強いて言えばカピバラの水場はうんこだらけだったところかな?アンケートに書いたので今頃改善したはずだ。もしまた神戸に来る頃があればまた寄っていきたい。
ミートボールショップ
歩いているうちに腹が減った。でも王国の購買部は人がいっぱいだしな……やはりそっちに行くか。
王国から15分ほど歩いて最近サメのぬいぐるみで有名のミートボール店に来ました。
最高級のミートボールだ!これが世界に通用する味。ソースは本場と比べてちょっと味が薄いかな?まあ日本人はヘルシーを重視してるからね。
小腹を満たし、おれは三宮への電車に乗り込んだ。しかし疲れたなあ。朝からずっとスーツケースを押して歩き回ったもんな。今日はもうホテルに帰って寝よう。
(四日目終わり、五日目に続く)