五年ぶりの国内旅行 一日目
悲惨な2020がもうすぐ終わる。来年が良くなるかわからない。しかし有給がまた9日の残っている。「もしかしたら今年は最後の最後に日本に行けんじゃね?」と淡い希望も虚しく、コロナ禍がいっさい終息の様子がない。日本に行けないなら、国内で遊ぶしかない。
朝八時半、すき家でご機嫌な朝食を食べて、駅に降りた。これからはケンジ……高鐵に乗ってみなみへ行く。コンビニでビールを購入。別にいいよなぁ?休みだもんなぁ?
おっと、ケンジが来たぜ。
頼むぜケンジ、俺を連れて行っておくれ。
着席。さて。
完全の自由、完全の解放。傍目など気にするものかよ。今の俺がKING OF FALL(秋の王)になった気分だ。ウイー、朝に飲むビールは格段に美味く感じるぜ。休みで緩んだ脳がすぐくらくらしてきた。別に良いもんなぁ?完全合法だもんなぁ?クッキッキ……頭ゆるゆる状態で、フォロワーのnoteを軽率シェアツイートしちゃうもんねー!
アルコールの影響下で、時速666kmめいたスーパーソニックスピートで走るケンジがあっという間にターミナル駅についた。またちょっと酔っている中で、俺は左営駅に降りた。
熱い!この一週間ずっと雨だった北部に対して、南の方は天気がいいし気温が高い!31℃!夏!しかし久しぶりに来たけど随分変わったものだ。駅と直結するデパートができてさ。しかし今はここに用はない。
バスに乗り換えて、台湾における仏教の一大派閥である佛光山にやってきた。家族が熱心の仏教徒なので色々大変だが、俺はブッダをリスペクトしてるしフリー素材として扱っているため、今日は懺悔の念を抱えてブッダに許しを求めようと思います。因みにこの門をくぐると僧たちが暮らしている道場があるが、そっちにはいかない。
俺は観光客向けの仏陀記念館へ向かった。
遠くに映す巨大なブッダ像、まさに圧倒的だ。自分はいかに微小な存在かを悟ってしまう。
奇妙なオブジェがたくさんある。
佛光山創立者である高僧・星雲大師は書道に長けているで有名。老年の大師は糖尿病でほぼ失明になっても筆を振り続け、やがて心眼と法眼が開き、やがて「一筆字」なる書法を確立したとさ。
俺は書道に詳しくないので軽率に評価しない。一筆で書くのは、そうでないと距離感が捉えられず字が誤ってしまうためらしい。
入佛知見
行 佛
気壮山河
悠然自得
人間佛教。これが一番好き。宗教を信じるのは人間であり、宗教と聖職者もまた人間を重視すべき。と勝手に解訳した。
ブッダは慈悲深いので畜生道に落ちてしまったたくさんの有情が集まっている。
丁度ランチタイムになったので館内のレストランへ。このダブル金閣寺がそれだ。
ルーが薄くない上にちゃんとカレーの味がする。これで200円程度。やすい。
奇妙なオブジェ。地球に錨が刺さってるぜ。
満腹になったので大ブッダに向かって進む。途中でブッダの物語が書かれた壁画も見所。
ブッダの兄は優秀すぎる弟を危惧し、アサシンを遣わしたところ、返り討ちにされたとのことです。後ろフードを被ったのはブッタの兄です。
そしていよいよブッダの股の下、本館に入った。ここは写真禁止の場所が多いため、残念ながら見せられないが、とても殊聖で、サイバーパンクの場所だった。ここで奉っている仏舎利は法会の時以外にお見えにならないそうだが、別にいい。それより大ブッダを近くに見たい。
わぁ……すっごい迫力だぜ。この角度だとちょうどブッダに睥睨されている。カメラを上に向けるのも恐れ多い。南無阿弥陀仏。
一回り見たし、功徳円満。俺は募金箱にコインを入れて、バスに乗って、再びカルマが満ちあふれた俗世に戻った。
🚃
再び左営に戻り、地下鉄に乗って高雄駅で降りた。ほう、久しぶりに来てえらくキレイになったものだ。しかし駅を出ると乞食が道に座ってお椀やコップなどを通行人に突き出している光景が十年前とほぼ変わらない。懐かしいな。昔はここで装甲車の訓練を受けてたもんだ。
チェックインを済ませて、ビール休憩。早起きしたし沢山歩いたし、疲労。晩飯はどうすっかな〜