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【トランスフォーマー】ついに人間要素を排した完全なるロボアニメ【/ONE】

ネタバレウマスは自分の身を捧げ、この星のコアにトランスフォーマーした。彼は自分の意志からネタバリックスと、そしてそれを守護する最初の戦士ーースポイル・プライムを生み出した。ネタバリックスが存在するおかげで、我々が生きるのに欠かせないエネルギー、ネタバレルゴンが溢れるのだ。この記事もまたネタバレルゴンを含有している #ネタバレ なのだ

トランスフォーマー映画を観る時、「人間、邪魔だなぁ」「人間、うざくない?」「人間、足を引っ張ってばかりじゃない?」「もっとトランスフォーマーを写せ」「人間、要らなくないか?」と思ったことはないでしょうか?そしたその旨の発言をSNSで呟いたら「いや、トランスフォーマーは初期アニメから人間とオートボッツが協力するコンセプトだったぞ」と返事を頂いたことがあります。

解りますとも。トランスフォーマーはサイバートロンから流れてきた機械生命体の両陣営が地球を戦場にして争うというバックグラウンドなので必然的に人類と関わり合うし、人間が出ないと逆に不自然。やはりやりようとしか言うほかありませんかね。マイケルベイ監督の5部作における人間キャラの立ち振る舞いは本当にうざくてストレスが溜まるし、逆にビースト覚醒の最後の展開にスパークが熱くなることもあった。

でも、しかし、やはり、人間が登場しない、トランスフォーマーが足元に逃げまどう脆弱な生命体に気を配ることなく思いっきり戦える映画、観たくないですか?

今回のトランスフォーマー/ONEがそんな欲求を満たしてくれました。

比較的平和だった頃のサイバートロン

トランスフォーマー全作品を網羅しているわけではないので断言はできませんが、劇場作品においてオートボッツとディセプティコンが全面戦争する前のサイバートロンを描いた作品は今回は初になるはず。戦争で廃退する前のサイバートロンはどんな風景なのか、住民たちはどんな生活を送っているかを観れて個人的にうれしく思います。

サイバートロン、それは偉大なる先祖プライマスがトランスフォームして創造した惑星。プライマスの魂の結晶であるマトリックスが存在する限り、トランスフォーマーたちのエネルギー源であるエネルゴンは尽きることがないーーのはずだが、そのマトリックスは50サークル前の起きた異星人との戦いで失われ、サイバートロンの住民は危険を冒して地下鉱脈からエネルゴンを採掘するほかなかった。そしてその命がけの作業はトランスフォームもできない労働ロボたちが担当している。労働ロボとは生まれながらトラスフォームの機能を担うギアというパーツが欠落しており、性能は低く仕事の選択も少なく、通常トランスフォーマーに貶されている存在。今作の主人公のオライオンパックスとD-16も労働ロボに属していた。

好奇心旺盛で冒険意欲の強いパックス、そしてモラル意識が強く保身的でありながらいつもパックスの破天荒な行動(私にいい考えがある的な)に巻き込まれるD-16。二人は互いをカバーし合い、固い友情を築いた。二人が親友から宿敵になる過程は見ごたえがあるので是非ご自分の目で確かめてほしい。

”見せる”アニメ

またマイケルベイ監督のダメ出しになりますが、五部作のトランスフォーマー戦闘って、見つらくありませんか?メカの構造が複雑すぎて鉄くずが動いているように見えるのに、格闘戦になるとふたつの鉄くずが丸まって大きい鉄くずになってゴロゴロするシーンは多い気がします。あとはトランスフォーマー地面に転がりながら発砲する戦術を多用しており昔のモンハンみたいな光景が広がりましたね。民家などを弾除けにしながら素早く移動できる合理的な動きだと思うが如何せん転がり過ぎる。鉄くずが転がりながらドンパチする。

今作はアクションが派手でスピード感あふれますが、「な、何が起きている!?」「いま誰がなにをした!?」のシーンは一秒たりともありませんでした。画面の明るさと、シンプルで特徴が立つキャラクター造形のおかげでしょうか。エアラクニッドの戦闘シーンは特に目覚ましいものがあって気に入ってます。そして何よりオプティマスやビーたちは足元で逃げまどう人間を気にしながら戦う必要がないのでストレスなくアクションを楽しむことができる。

キャラの造形に関しては今回はハズブロが製作に大きく関わっているためか、パックスとD-16時代の二人は低年齢層向けアニメを意識させる幼い顔立ちになっています。見た当初少し心配になりましたが、今作のテーマの一つは「成長」でもあって、二人は試練を乗り越え、外見と内面も我々がよく知っているオプティマスプライムとメガトロン、つまり漢の顔になっていくのです。もちろん超かっこいいパワーアップイベントも用意してある。ロボアニメに必要不可欠ですね。

そしてハズブロが関わるから暴力表現は控えめかと思いきや、手足がちぎれ、はらわたの如くケーブルがまき散らすなど結構えぐいシーンも見られます。ロボットだから問題ないですね!

未来へ

今回はこれぐらにしましょう。何だか半分以上がマイケルベイ監督に対するダメ出しになったきがしますね。いや、マイケルベイ監督の功績は偉大だと思いますよ。実写トランスフォーマー映画1作目はサムがうざいと思いつつもCGの精密さには瞠目したし、トランスフォーマーがロボットアニメに興味ない人の目に触れるきっかけだと思います。回を重ねてだんだん「細けぇこたぁいいんだよ!」で済まされないのも事実ですが、今でもトランスフォーマー映画が作られ続けるのは間違いなくマイケルベイ監督がその土壌を作ったからだと思います。

こうしてトランスフォーマー/ONEは今のところ一番好きなトランスフォーマー映画になりました。欠点といえばあくまでオプティマスとメガトロンに焦点をつけているので他のディセプティコンも登場するものの活躍が少ないぐらいですか。まあポッと出て顔面破壊されて無残に死ぬよりマシでしょう。そして願わくば/ONEが大ブレイクして、/TWOを出してくれたらこれ以上にうれしいことはない。それを成就するためには君の力が必要。心のスパークを光らせ、シネマへROLL OUT!


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