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地方公立校から難関大をめざす受験生に向けて。(7年前に母校で講演した資料が発掘されたので)

過去の個人メールフォルダを漁っていたら、7年前、母校の群馬県立高崎女子高校で講演した資料が見つかりました。

7年前の私は、ベネッセの新卒2年目社員でした。母校もベネッセとお付き合いがあったことから、高校時代にお世話になった先生と再度連絡をとるようになり、「高校生に向けて、大学受験に前向きになれるような話をしてほしい」とありがたいお話をいただくことに。

高校時代の私は、真面目な校風の学校ではどちらかというと問題児で、いつも先生を困らせてばかりいました。3年生のときは一応東大をめざしていたものの、焦るばかりで勉強もせず、気にかけてくださった進路指導のS先生に、毎日交換日記をしてもらっていました。

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(ちなみに部活は山岳部でした。これは尾瀬の雪山を3日かけて登ったときの写真。雪を溶かして飲み水を作ったりするガチ部活でした)

交換日記に、できない自分への失望や、世の中への暴言ばかりを1ページぎっしり書き連ねる私。そんな思春期の青臭くションベンくさい少女に対し、負けじとぎっしり1ページ、応援メッセージを書いてくれていたS先生。

そんなS先生からご連絡をいただいたことで、「なんとかお役に立てれば」「ちゃんと社会人をやっている私を見せたい」という気持ちで、平日午後休とって群馬に向かったのを覚えています。

前置きが長くなりました...。

私が受験生だった時代(2005年、2006年)と、大学受験も色々と変わっていると思いますが、当時の気合いが資料から伝わってきたので、供養の意味でもここに晒します。

学習テクニックとかは特になく、ただの体験談的な側面が強いです。それでも、現役時代の自分は意識できてなかったし、意識できていたらよかったなと思うことばかり。

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一応、まだビリギャルが世に出ていない時代だったことだけはお伝えさせてください...!

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大学同期や後輩、バイト先の塾の東大生にもヒヤリングしました。

というのも、うちは母子家庭だったこともあり、私は塾にも行かずに現役・浪人時代を過ごしておりました。受験勉強はほぼ自己流です(夏期講習はさすがに行きました)。自分の経験だけだと自信がなくて、周りの東大生の力を借りてなんとか人様にお話しできる状態になりました。

前提として・・・

自分がいかにダメな学生だったか、そして実際に最初の受験は失敗だったことなどをお話ししました。不合格と合格、どちらも体験しているからこそお伝えできることがあるんじゃないかと、自分に言い聞かせているパートです。

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アタリマエのことをアタリマエにやることが合格への一番の近道である!

「普通のことしか言えないよ」と。
ちょっと逃げかもしれませんが、でも本当にそうやって合格したので、今回のテーマはこれにしました。

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その1:ライバルを知る!

地方の公立校でのんびり高校時代を過ごした私にとって、「東大」とは、頭のおかしい天才か、血の滲むような努力ができる人にしか入れない学校だと思っていました。入学してみて、有名私立一貫校出身の「普通に過ごしてたら普通に東大に進学した」層の存在に、ひどく驚いた覚えがあります。

当時はスマホもなく、インターネットで情報収集をすることも難しかったので、どうしても学校内の順位だけで一喜一憂してしまいます。

隣のあの子よりも頑張っている、で安心するな。
全国のライバルと戦うには「夏から本気出す」とかだと無理ゲーだぞ
、というのを伝えたかったです。

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その2:モチベーションを高く保つ

モチベーションを高く保つって、言うは易しですが超難しいです。
高く保つことはできなくても、まず自分のモチベーションを意識することが大事。モチベーションが上がらない状態で自分を追い込んでも効率は悪いし、気持ちばかり焦って成果が出ないことで自己嫌悪に陥ってしまう。

モチベーションを保つコツは、いろんな東大生からヒヤリングした実例をお話ししました。

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その3:効率性を重視する

ここ多分一番伝えたかった。真面目な女子ほどありがちなんですが、単語カードを作ることや、参考書にマーカー引くことが目的になってしまう。

やらないよりは悪くないですが、どうせやるなら成果の出る(合格につながる)方法で。戦略的に勉強しましょう、というお話です。

「戦略性」。社会人になったら本当に当たり前なのですが、受験って、自分が自分のために主体的に取り組む初めてのプロジェクト。現役時代は周りの情報に振り回されるばかりで、全く主体性を持てていませんでした。

私の場合は自宅浪人だったので、浪人生になって初めて自分の時間をほぼ自由に使える環境に身をおきました。そこでようやく、24時間、365日をどうデザインするか、という視点を持てたのだと思います(ちなみに最初にやったことは自動車の免許合宿に行くことでした。群馬は車がないとどこにも行けないので...)。

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その4:学校を有効活用する

学校にもよるのでしょうが、高崎女子高校はとても指導熱心な学校でしたし、先生方も博識な方ばかりでした。どうせ学校で過ごす時間が大半なのだから、授業はもちろん、目の前の先生の経験や知識を出来るだけ使い倒し、大事な友達と過ごす時間を大事にしてほしいと思います。

これは私自身が一番後悔するところです。
高校時代はろくに予習復習せず、好きな授業以外は半分うたた寝していました。浪人時代にいろんな参考書に手を出し自己流で試行錯誤した結果、改めて教科書や学校指定の参考書の選定は非常に考え抜かれていて、優秀であることに気づきました。

それからは、自分で買い足した参考書や問題集は東大の二次試験対策のほんの一部で、ひたすら同じ参考書を周回していたのを覚えています。

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その5:どうでもいいこだわりを持つ

これはプロスポーツ選手のルーティンというか、メンタルやパフォーマンスを安定させるため、自分スタイル持っていたほうがいいよっていうパートです。

「本当に合格できるのだろうか」「自分なんてダメだ」という深い闇に襲われそうなときに、日々のルーティンが自分を取り戻してくれたりします。私の場合は朝のラジオが唯一のエンタメで、それが日々のリズムを作ってくれていました。

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でも、それでも不安になるのが受験ですよね。私も何度クッションに顔を押し付けて、言葉にできない不安を、声なき声で叫んだかしれません...。

最後にもう一つだけ

ここからは私のメッセージがつらつら書き連ねているスライドが続きます。ただのポエムで恥ずかしいのですが、熱を込めて話した記憶があるのでテキストだけ抜き出します。

最後にもう一つだけ
アタリマエのことを。

周りの人に
とにかく頼ること。

受験生は孤独です。

入試本番は誰も助けてくれません。
自分でやったことしか信じられません

だけど、ちょっと周りを見渡せば、あなたを支えたいと思ってくれている人がたくさんいます。

友達、先輩、先生、家族。

しんどい時はすぐに信号を。

全然恥ずかしいことじゃないし
そういうことが出来る人は社会にでてからも強いです。

もちろん、今日出会った私にでも!

ごめんなさい。
あともう一つだけ。

この一年を
楽しんでください。

受験生活は宝物です。

受験のために何かを犠牲にするのではなく、
全てを受験の糧にする勢いで。

結果も大事だけど、プロセスはもっと大事です。出し惜しみしない!

悔いのない一年を
送ってください!

超蛇足ですが、自宅での浪人が決定したとき、それまで一緒に暮らしていた母が自分の夢を追いかけて、単身中国に渡りました。そんな母に対して、親戚からの「受験生一人置いて何やっているんだ」という批判や、幼少期に母と離婚した父方からの「だからあの人に子育てなんて」という声が、私にも聞こえてきました。

高校時代の自分は、思春期をこじらせていて、母と顔を合わすたびに辛くあたってしまっていました。母は自分の商売がうまくいかなくなって、本業以外にも深夜のファミレスでアルバイトをしながら、日々私のご飯を作ってくれていたのに、感謝どころか、口を開けば母を責めるような言葉が出てしまう自分。自己嫌悪に陥り、最後には自室に閉じこもり、母とコミュニケーションすら取らなくなっていました。

そんな状態で、母が家を出ていくことは、自分や自分と家族の関係を見直すすごく良いきっかけでした。私と母との関係に、周囲にとやかく口出しして欲しくない。でも、私が「合格」という結果を出さなければ、好き勝手に言われてしまっても仕方がない、だから絶対合格しなくちゃ、という気持ちが、受験生活を乗り切る一つのエネルギーだったことは紛れも無い事実です。

受験時代、母とは手紙を数通やりとりしただけでしたが、それでも自分は母に支えられていました。どうか周りを頼ってほしい、あなたに頼られたい人がたくさんいるんだよ、ということを、最後に伝えた記憶があります。

長々と書きましたが、たかが受験、されど受験。

大学進学の是非をここで問うことはしませんが、自分が主体的に自分のために頑張るいい機会ですし、評価のものさしが決まっているのでこんなに戦いやすい勝負はありません。せっかくなので楽しんで立ち向かってもらえたらと思います。

Twitterもやってます!フォローしてくれると嬉しいです(@akuchaaan)


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