【新スポーツ考案】興奮をデザインする
前回、記事では
まだファンではないお客さんをファン化するためにはどうしたら良いのか?といった内容を考えてみました。
今回の記事では
観ているファンを熱狂させるにはどうしたら良いか
興奮はどのように生まれるのか
を考えていきたいと思います。
まず、観ているファンはスポーツの何に興奮するのか、をはっきりさせる必要があります。
華麗なダイビングキャッチであったり、
ごぼう抜きするドリブルであったり、
プレー1つ1つに興奮する要素が含まれていると思います。
しかし大前提として、
それらのプレーは「勝敗に関わる」から興奮するのです。
1点を争うシーンでのダイビングキャッチと
10点差で勝っているシーンでのダイビングキャッチとでは、興奮の度合いは違ってきます。
今のが捕れてなかったら負けてた
この選手のドリブルのおかげで勝てた
このように、
勝敗を左右するシーンでのプレーに観客は興奮します。
そして、先ほども触れましたが、
球技の場合、勝敗を決めるのは得点数です。
シンプルに、
多く得点したチームが勝ちで、そうでない方が負けです。
勝敗に関わる=得点に関わるプレーに観客は興奮するのです。
観ているファンは、
勝った瞬間はもちろん興奮しますし、
勝つための得点の瞬間も興奮します。
そして更に、まだ得点していない、
「得点するかも…!」という瞬間にも興奮します。
野球では、
ランナー無しよりランナー3塁の方が歓声は大きくなりますし、
サッカーでは、
ボールがゴールに近づくにつれて歓声が大きくなります。
もう少し深堀りすると、
10点差あるけどさらに追加点取れるかも…!よりも
同点での得点するかも…!の方がより歓声は大きくなります。
拮抗した状態での得点への期待が興奮を生みます。
まだ得点が入ってないシーンの方が得点への期待は高まるのです。
つまり、何が言いたいのかというと、
興奮には「焦らし」が必要であるということです。
では焦らす為にはどうするのかを考えます。
得点が入りにくい仕組みの方が良いことがわかります。
もしサッカーが1試合に何十点も得点するスポーツだった場合、おそらく今ほどの人気はでなかったことでしょう。
得点シーンが多くなればなるほど、
一度に興奮する度合いが薄れてしまうので。
チャンスはあったけど得点できていない、という状況の方が得点に対する期待感が高まります。
そういった面で、得点を生まれにくくした"オフサイド"というルールはとても秀逸だと思います。
つまり、
「得点が入りにくい、けど、チャンスは多い」
仕組みを作り上げる必要があると考えました。
ラピッドボールにおけるここのルールづくりについては次のようにしました。
センターラインより手前の自分ゴール側(自陣)のエリアでは全身でボールに触れることが可能です。手も足も頭もどこを使ってもOKです。
ですが、センターラインを超えて相手ゴール側(敵陣)のエリアに入ると、攻撃する方は手と腕が使えなくなります。足と頭だけで得点を決めにいきます。
当然、相手(守備側)は手を含めた全身を使って攻撃を阻止しようとしてくるので、得点を狙える位置までボールを運んだとしても、簡単にはゴールできません。
サッカーのようなキーパーという役割はいませんが全員がキーパーのように感じるでしょう。
でも、守備側の全員がゴールを塞いでしまうのは見ていて面白くないので、ゴールエリアに入れる守備側の人数は2人までという制限を設けています。
ここが戦術的に面白くなる部分だと思っていて、
攻撃に傾きすぎると手薄なゴールを狙われてしまうし、
守備に傾きすぎると数的不利で防戦一方になってしまう。
ここのバランスを取るためのチーム戦術は奥が深くなりそうで、とても良いルールだなぁと思います。
実はこの「キーパーを無くそう」というルールは、
僕が友人に相談した際にもらったアドバイスで、友人にはめちゃくちゃ感謝しています。
一人で考えるよりも、多くの人と作っていきたいと思っているのでアドバイスはとても嬉しいです。
ラピッドボール、一緒に作りませんか?(^^)