三郷駅前再開発の今がわかる!?まち育てフォーラムと駅まち空間デザイン
今日は、名古屋時代からお世話になっている愛知県立芸術大学の水津功先生や岡崎まち育てセンター・りたの三矢勝司さんが取り組んでいる愛知県尾張旭市の三郷駅前まち育てプロジェクトのフォーラムに参加させて頂きました。
このプロジェクトの経緯については、フォーラム冒頭の尾張旭市三郷駅周辺整備推進室・永尾室長のご挨拶や水津先生による公共空間ワークショップと社会実験の成果報告、RIA・の野々部さんによる基本設計のご紹介、そして、大変充実しているプロジェクト・ウェブサイトをご覧頂ければと思います。
私は「暮らしの質を高める駅まち空間のデザイン」という題目の基調講演をさせて頂きました。市民参加型の先進的な取り組みをされている皆様には当たり前過ぎて役に立たないかも知れないと心配しつつも、作成に参加した「駅まち空間のデザインの手引き」(2021年9月)の中から、駅まち空間のイメージ、5つの原則、構想段階から計画・事業化段階へ移行するときのポイント、構想段階と計画・事業化段階と管理・運営段階を行ったり来たりするプロセスをご紹介するとともに、三重県四日市市の近鉄四日市駅周辺等整備基本構想策定の経験から複数の機能配置案を作成・評価して最良案を選択するプロセスが関係者の重要な合意形成プロセスであったことをご説明しました。その後のパネルディスカッションで、以上の内容が取り組んでいらっしゃる皆さんの現在地を理解するために役に立ったことが分かり、ほっとしました。
基調講演のもう1つの柱は「ストリートデザイン」。気に入っている駅前空間や公共空間の写真と書籍「ストリートデザイン・マネジメント」に掲載した錦二丁目(名古屋市中区)の都市の木質化・公共空間プロジェクトを紹介しました。最後にご紹介したウィーンの市民参加でつくるパークレットは、「みんなのリビングルーム」(あるいは「ダイニングルーム」)のように機能していて、三郷駅前の基本設計のコンセプトに近いものでした。
今回のフォーラムでは、2〜3年前に一般論として議論していた「駅まち空間のデザイン」をもう一度思い出し、それが三郷駅前まち育てプロジェクトでこんなに素晴らしい形で展開されていることを知り、とても嬉しくなった次第です。このプロジェクトの今後が大変楽しみです。