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The UCSN -3rd season- 07 最終回

Dr.トモカズ脱退!
衝撃のニュースから脱線してしまいましたが、ドラムが抜けるのってバンドではよくあることでありながらメチャクチャなピンチなんです。

ヤスオ君が抜けた時はキシュウ(ROOT55)のヘルプというwin-winな関係で一旦切り抜けたものの、バンドブームも落ち着き、なんならまだやってたの?みたいな状況での脱退は正直かなり痛い。
ただ「もっとやりたいことを思い通りにやりたい。UCSNでは自分の意見が通らない」と言われてしまってはどうしようもない。
ほぼ私のワンマン体制でやって来てるバンドなので、そこが合わなくなると楽しくもないだろうし、仕方ない。

さて、どうしよう。

そこで白羽の矢が立ったのが元メンバーでありオリジナルメンバーであったYASU-Oことヤスオ君だ。
どうも同じスタジオを利用しているらしく、まだドラムは叩いているようだ。
とはいえ、バリバリにやっているバンドへの在籍はないみたいで、これは1回飲みにでも行って勧誘しよう、となった。

ヤスオ君と会う当日、私は早朝からジョギングをしていた。
家への帰り道、幹線道路脇をゆっくりと走っていた。
すると前方でバーンッと大きな音がした。
咄嗟に音のした方向を見ると、ワゴン車が横転して歩道の方へ転がって来た。
間一髪。もしも少し早く走っていたら。車の横転がガードレールで止まらなかったら。
死んでいたかもしれない。
あとからジワジワとそんな想像をした。
「これはもしかして今日、ヤスオ君に会えるように神様が守ってくれた?」
そんなことを思わずにはいられない。きっとこれは運命なのだと。

約7年振りの対面(と言っても脱退してからの数年はメタル刑事、CLEARで対バンしてたけど)。
いやぁ~変わってないね、お互い。
現状報告をし合って、いよいよ本題に。
「ドラムが抜けることになってさ、でも今さら新しい人ってなるのもな~って。そんな時にヤスオ君がスタジオちょくちょく来てるって聞いてさ。もう1回UCSNで叩いてみない?

「え?いいよー」
即答!しかも、めっちゃ軽い!私のドキドキ感は一体何だったんだ!?
よし、この際だ思い切って脱退した時の理由を聞いてみよう。
「え~?なんでだろうね?忘れちゃった」
これだ!これぞヤスオ君!最高だ!
バンドとして『ここから!』という大事な時に脱退したけど、特に理由はなかったっぽい。
「多分、メタル刑事の方に本腰入れたかったのかな?」
本当に覚えていないっぽいぞ。流石としか言いようがない。

こうしてヤスオ君のカムバックがあっさりと決まった。
個人的な思いとしてはメンバーが次々抜けていく中で、オリジナルメンバーが戻ってくることがすごく嬉しかった。
バンドの立ち上げや1stアルバムレコーディング時の地獄。全くの無名からのし上がっていく時期を共にした仲間というか戦友だもの。

バンドとしても今回のリリースに懸ける思いは大きかった。
もう1回、バンドとして本気でやってやろうという気になっていた。
腐っていた時期を抜け、改めて真・U CAN'T SAY NO!として、ブチかます!
その為に、今までやっていなかったリリースツアーを計画。
更に7年振りとなるSKAViLLE JAPANへの出演
待望のLEFTOVER CRACK来日での共演まで予定されていた。

やるしかねぇ。
そう意気込む我々に、ヤスオ君が衝撃の一言を放つ。

「出張で1ヶ月フィリピン行くから」

そこら辺、ちょうどツアー予定なんですけど・・・。
波乱の予感を感じさせつつ、第3期UCSNは幕を閉じた。

The UCSN -3rd Season- 完

From AleJJandro Hiderowsky

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