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紅白の星野源『ばらばら』と映画『台風クラブ』を観て思ったこと

noteさぼってました。というか下書きは貯まってるけど公開するところまでイマイチ持って行けてないので、ちょっと雑感を書きます。

第75回NHK紅白歌合戦。今年もなんだかんだとお茶の間を湧かせましたね。
盛り上がったのはやっぱりB'zでしょうか。
私も家族とテレビの前でウルトラソウルしました。あれは上がりました。
でも、やっぱり書いておきたいのは星野源さんのこと。
大人計画のファンで25年前から舞台も観に行っていて、星野源といえば『パンツ一丁でギター弾かされてた青年』のイメージが強かったのですが、いつの間にやら紅白にも当たり前のように毎年出演する大スターになっていた人という印象。
そして今回の騒動の発端となった映画『地獄でなぜ悪い』は劇場で2度鑑賞、Blu-rayを購入して何度も見返すほどに好きな作品でした。

ただの一観客でしかない私としては、園子温監督に関しては拒絶反応が出てしまって、性被害の訴えが出て以降は大好きだった『地獄でなぜ悪い』を観ることができなかった。
また、事の真相や真実どうこう以前に、園子温の作品が全く面白くなくなっていたこともある。特にハリウッド製作でニコラス・ケイジ主演の『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』かなり酷い作品で失望した。

それとは別に星野源の『地獄でなぜ悪い』はとてもポップであり、しかし歌詞の内容はとても深い、タイトルに『地獄』が付くものの、大晦日の夜に演奏したって何も問題ない曲だと思った。
しかし、抗議があり曲目が変更された。『ばらばら』という、それこそ紅白には似合わない曲に。
しかも、いつもニコニコで『こんばんわ~!星野源で~す!』と歌っていた源ちゃんが、思い詰めたような表情で、まるでこのバラバラの世界を呪うかのように歌った。
それはそれでスゴイ迫力というか、いろいろ感じ取ることができる素晴らしい演奏ではあった。
が、やはりかなりの批判の声が寄せられた。

年が明けて相米慎二監督の『台風クラブ』がAmazon Prime Videoに入っていたので久々に鑑賞してみた。
相米監督といえば『セーラー服と機関銃』が一般的には有名。ただあれも今観るとかなりアウトな場面がたくさんある。
そして『台風クラブ』もかなり際どいというか、今だったら絶対に問題視されるであろうシーンや撮影状況があったと想像できる。
しかし、本作は令和の世の中では生まれることのない『瑞々しくエネルギッシュな青春群像劇』として美化され評価されることが多い。

昭和だったから許された。
果たしてそれでいいのか?

星野源の『地獄でなぜ悪い』は本人とは関係ないところで作品としての命を奪われた
クリエイターにとってそれは苦労して生んで育てた子どもを奪われるくらい苦しいことだと思う。

令和だから許されなかった。
果たしてそれでいいのか?

もしも相米監督が存命で、出演者のひとりが撮影時のことでPTSDになったと訴え出たら?この『台風クラブ』という作品は闇に葬られるはずだ。
なかったことにされてしまう。
本当にそれが正解なのか?

そんなモヤモヤをずっと抱えている。
そんな折に中居正広さんがテレビから消された
綺麗さっぱり跡形もなく

私が真実を知ることは絶対にない。
しかし彼が携わった作品を私は楽しんで観たことがあるし、その記憶は消せない。なかったことにはできない

またモヤモヤがひとつ増えた。
このバラバラの世界で、今度は何が消されるのだろうか?

From AleJJandro Hiderowsky


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