ザ・シンフォニーホールの経営母体の話
アシタノカレッジの後半に、「あなたの夢はなんですか?」というコーナーがある。スポンサーはジケイガクエンという専門学校を経営している会社で、全国にあるその系列の専門学校の学生や、卒業して活躍している人に夢を聞きながら、その学校の宣伝をする。
大阪にザ・シンフォニーホールという立派な音楽ホールがある。関西が全国に誇る素晴らしいホールで、名だたる海外のオーケストラが来て演奏している。中でも、カラヤン指揮ベルリン・フィルが来たことは有名で、ホールにも写真が飾ってある。カラヤンがホールの残響時間を絶賛したのも有名な話である。
で。このホール、いまは滋慶学園が運営しているのだ。今月号のsinfoniaが来るまで知らなかった! 無知過ぎる。
元々は朝日放送が持っていた建物なのだが、2014年に滋慶学園の運営に変わっている。そのときの話が、今月のsinfonia vol. 50 の、滋慶学園の会長浮舟邦彦氏の話として紹介されているのだ。
「時代の流れの中、特に大阪は行財政改革で、文化・芸術関連予算が大きく減り、」(←これについてはいろいろと思うことがあるが)、そんな中、ザ・シンフォニーホールの未来を担ってもらえないかと、金融機関から連絡が入った浮舟氏は、「決断に時間はかからなかった」という(p.2)。いや、見上げた方である。滋慶学園のイメージが180度変わりました。
滋慶学園が持ってから、ザ・シンフォニーホールの集客数やコンサートの数、sinfoniaの会員数も飛躍的に伸びているのだそう。日本の音楽文化への貢献は多大である。
それで、sinfonia vol.50は、記念号になっている。だから、浮舟氏の挨拶が載っているのだが、もう一つ、僕にとってはうれしいお知らせが載っていた。
チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ(旧モスクワ放送交響楽団)が、ウラジーミル・フェドセーエフ指揮で来日するというのだ!!
この組み合わせは、チャイコフスキーの演奏に関しては定評があって、その功績を称えられて、モスクワ放送交響楽団から名前を変えてしまったほどである。
もちろん予約じゃ。ネットと電話の両方で予約が開始になるというので、電話してみる。
…つながらない。
このオーケストラは、ザ・シンフォニーホールでいくつかの伝説的な演奏をしており、熱狂的なファンがいるのだ。僕もその中のいくつかをザ・シンフォニーホールで聴いている。
2時間くらいしてようやくつながり、席を予約しようとすると、
「このコンサートは中止になりました。コロナの影響で」という。
しかし、他の海外の演奏者はキャンセルはないらしい。
ロシア、というだけでいろいろあるのだろうか。向こうからキャンセルなのか、こちらからキャンセルなのか、コロナなのかどうなのか、真相は我々には分からないけれど、それとこれとを混同するのはいかがなもんかと思うのじゃがのぉ。
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