<2024年版>ドイツ・ベルリンでフリーランスビザ更新、3年延長してもらえるまで(前編)
通称フリーランスビザ、またはアーティストビザ、正確には「フリーランサーまたは個人事業主として働けるタイプの滞在許可(Aufenthaltstitel/Aufenthaltserlaubnis)」。ややこしいから、ここでは「フリーランスビザ」でやってくことにします。
そのフリーランスビザを先日無事、3年分延長してもらえた……!あぁ、とにかく不安で憂鬱だった道のり、サポートしてくれた友達や知り合い、パートナーには感謝しきれない!!
ので、これからベルリンで私と同じくフリーランスビザ更新/延長に挑むみんなにこの感謝の気持ちをパス♡ できたらいいなっていうので、私の初めてのビザ更新準備〜面接当日の様子をまとめます。少しでも役に立ててもらえたら嬉しい!
あくまで個人の体験ですので、その辺りはご了承ください。質問などあれば、気軽にコメントお待ちしています!
あっという間に2年経ってて、何にもしてなくて固まった
2022年にベルリンに来て、初めてのフリーランスビザ申請でゲットしたのは2年間の滞在許可。2024年の4月末が期限でした。外国人局のオフィシャルウェブサイトに「ビザが切れる4〜6週間前に予約をとってね〜!」と書いてあるのを見て、謎に「まぁ3月に入ったら準備し始めるか」と決めたきり何もしていなかった私。いざ蓋を開けてみたら、絶対に準備全部間に合わない。
その日からちょいちょい日本に強制送還される夢を見るようになり、ドイツ人のパートナーに結婚のケの字をチラつかせ始める(怖)。でも、ちょっと調べたら絶対にドイツでは容易には、少なくとも邪な目的では、結婚しない方が良さそうというのも学んだ。離婚するのに裁判……?死ぬほどめんd……いや、ややこしそう。
と、余計な話は置いておいて、そんな私のビザが切れる約1ヶ月半前時点での絶望的な状況は以下の通り:
外国人局の予約、取れてない
税金番号、持ってない(これにはワケが……)
税金申告、まだ(税金番号ないしね……)
税理士、いない
住所登録、前の家のまま(先月急遽家を追い出されて引越したばかり)
健康保険、未加入状態(驚愕の事実)
仕事の契約書、ゼロ
第一難関はやっぱり、予約を取るところ?
初回ビザ申請時と同じく、更新にあたってもやっぱり外国人局(Ausländerbehörde)の予約がまずは必要。なのはみなさんご存知ですよね。特にコロナ禍を経て、ウクライナからの難民受け入れも経て、いろいろとシステムも変わった。3年以上前の情報は正直アテになりませぬ。そして今日も未だ、オンラインの然るべきページから予約を取るのはほぼ不可能。なんでも50ユーロくらいで予約とってくれるサービスなんかも存在するみたいだけど、私は利用していないのでわかりませぬ。
じゃあどうやったのかというと、普通にコンタクトページ(Kontakt zu den Abteilungen A, B und E (Aufenthaltsrecht)内、アジア人(E 4 – Asien sowie Australien, Russland, Neuseeland)用の問い合わせフォームからドイツ語でお問い合わせ。それも、ビザが切れる当日に……(小声)。
内容は、「これまで毎日予約ページをチェックしていましたが、予約が一向に取れません。ビザが切れてしまうので、仮ビザ(Fiktionsbescheinigung)を発行してもらえませんか?」というもの。それに加えて、すぐに準備できたわずかな書類(パスポートのコピー、前の家の住所登録書(Anmeldung einer Wohnung)、銀行預金残高)をひとつのPDFファイルにまとめて添付しました。
ちなみに、ドイツ語はDeepL翻訳だけじゃなく、ドイツ人にお願いして正しいテキストを作ってもらったんだけど、こういうのが地味に効いてたりする?それとも単にラッキーだっただけ?なんと、驚きの4日後にメールがきて約1ヶ月後の予約をゲット!当然2ヶ月くらい待つと思ってたもんで、書類準備する時間稼げず焦った(苦笑)。ちなみに3ヶ月返事がこなかった場合は訴えられるらしい(ほぇえ)。
ちなみにこんな予約状況なことはさすがに外国人局も承知の助なのでご安心を、とのこと。予約メールには、「ビザの期限が切れちゃっても、予約があればその日まであなたの滞在は許可されます」との表記あり。なので、まずは期限切れる前に予約を……!予約自体が取れてなくても、問い合わせてるっていう事実が証拠にもなるので、ビザが切れる6週間前になったらすぐ問い合わせを!んで、必ずスクリーンショット。Macお使いの方、フルページのスクショが簡単に撮れるこちらのエクステンション、おすすめです。
準備する書類リスト!
予約日時を知らせるメールと共に送られてきた、当日の持参物リストは以下の通り。え〜、書類指定してくれるの予想外!それまで私はネット上にある情報リサーチしまくってたので、特に税金関連書類!なに持っていかなきゃなんないのか沼すぎたから助かるありがとう!もう、早くに予約しておけば必要ないリサーチだったあぁ。
Ihren Pass(パスポート)
Aufenthaltstitel(滞在許可証、要は写真付きのビザカード)
Absichtserklärungen/ Honorarverträge, mindestens zwei(インテントレター、または契約書、最低2通)
vom Steuerberater, Wirtschaftsprüfer oder Steuerbevollmächtigten ausgefüllter Prüfungsbericht oder Gewinnermittlung 2023/ 24(tax consultant、auditor、またはtax agentによる、前年/今年分のaudit reportまたは profit determination)
Bescheinigung in Steuersachen sowie den letzten Steuerbescheid
oder Nachweis über Ersparnisse(Certificate in tax mattersと直近のtax assessment notice、または預金を証明できるもの)Krankenversicherungsnachweis und Nachweis über die Höhe des zu zahlenden Beitrages(健康保険と支払額を証明できるもの)
Original des Mietvertrages mit Angabe der Wohnungsgröße in qm und aktueller Nachweis über monatliche Kosten der Miete bzw. des Wohneigentums(アパートメントの広さがSqで記載された賃貸同意書の元本と、現在の月々の家賃または家の所有の支払いを証明できるもの)
Ein aktuelles biometrisches Passbild (35mm x 45mm, Frontalaufnahme mit neutralem Gesichtsausdruck und geschlossenem Mund gerade in die Kamera blickend, heller Hintergrund)(現在の顔の証明写真。35mm x 45mm、口を閉じカメラ目線でニュートラルな表情、明るい色の背景)
Gebühr 93,00 EUR(費用93ユーロ)
面接時の唯一かつ最大の心得は、ドイツの文化をリスペクトすることじゃ
初回のビザ申請で外国人局での面接を体験しているみなさんならお察しの通り、欲しいものをもらえるかどうかは、当日ランダムに当たった面接官の気分によるところもだいぶ多いんじゃないか?と疑いたくなるほど結構パーソナル。面接官全員朝イチでヨガとかしてほしい。マインドフルネスプリーズ!
フリーランスビザの条件に「ドイツ語が喋れること」はないにも関わらず、英語が全く喋れない面接官に当たる可能性も大×100。「専門の通訳をつけましょう」と言う人もサイトも多いので、ここは完全にお好みだけど、私は「なぜ、私の滞在許可をもらうのにお金払って通訳つけなきゃいけないんだ」という謎の気概が湧いてきたので一人でアタック!
ドイツ語はA1.1すら途中で投げ出したので言うまでもないけど、案の定ドイツ語しか喋れ(ら?)ない面接官に当たり、100%ドイツ語でなんとかどうにか切り抜けた……。
ので、今回個人的にすごく助かったなぁと感じた、ドイツ滞在歴の長いさまざまな方々からいただいたアドバイスを元に得た私的面接時の心得をシェアするね!
書類はきれいにまとめる。大袈裟に感じるかもしれないけど、必ずバインダー(Ordner)を使用
書類は全て、外国人局から送られてきた持参物リストの順にファイリング。クリアファイルに入れて、バインダーにまとめる
書類は全てスキャンされるので、コピー機の入り口に引っかかるホチキスやクリップ、ポストイットなどは使わない
日本語の書類には、必要な箇所にのみ、いつでも消せるように鉛筆で独/英訳を記載
無駄に喋らず、書類で語る
持参物リスト1 - 9、それぞれの詳しい説明は後編に続きます!