戦略のないトシちゃん
トシちゃんに新しい動きがあると、また書きたくなってくる。書く意欲をかき立てる力が、トシちゃんに内在しているのだろう。
ジャニーさんの性加害問題について、インタビューされた件。危惧していた通り質問され、「話さないよ。」という想像通りの答えだった。その結果、ファミリーとしては、安心を与えられた。また、世の中のトシちゃんに対する見方が、かなり変化してきていることを実感した。(これは、この発言直後のことで、後日談あり。)
この件に関しては、現ジャニーズ事務所所属タレントだけでなく、いわゆる「辞めジャニ」も聞かれる羽目に陥っている。そこから、今現在の、それぞれのタレントの立場やバックグラウンド、人間性が透けて見えるものだと感じた。他のタレントについて、ここであれこれ書くのは控えるが、イメージダウンしているかと思えば、全く何も聞かれない辞めジャニも存在する。
トシちゃんの場合、信頼できるインタビュアーが聞いてきたから正直に答えたし、自分の責任で自分を背負う内容だったと思う。今回のインタビューにより、YouTubeの合宿所話は、偶然のタイミングだったこともわかった。つまり、戦略ではなく、いつもの自然体。トシちゃんの生き方、話す内容、仕事の選び方、全ての根底にある「筋」というものが一貫しているから、どんな状況でも変わらずに存在できるのだということを確認できた。
そして、本人の変わらない発信力やプロフェッショナルな努力、ファミリーの熱心な推し活の成果が、かつてに比べれば好評な今の現象だと思う。地上波番組にはあまり出ないし、ネットニュースの取り上げ方は相変わらずだが、一般人の捉え方は、着実に好転している。戦略なき人間力がもたらしたものだろう。ただし、今も、誰からも守ってもらえず、自らの対応が必要な立場である。
今回の発言で、これからのトシちゃんの活動に大きな支障がないという安心感を得られたのが、最も嬉しい収穫だった。ジャニーさんの性加害問題の空気感は、どうしたって暗い方向に行ってしまう。今回、インタビュアーの質問を、完全スルーする選択肢もあった。だが、トシちゃんはいつものトシちゃんらしく、明るい真っ向勝負で突き抜けた。周りの反応は多少変わったけれど、かつてのビッグ発言の時と同様、その空気をトシちゃんは予測していなかっただろう。どんな反応があろうとも、覚悟を決めた時には、聞かれたら真っ直ぐ答える。そしてその答えは、自分の信念を貫く揺るぎないもの。周りがどう捉えようと関係ない。このまま、戦略のない、自分らしいやり方で、独立独歩、前だけを見て突き進むに違いない。「ジャパニーズ T- POP」軍団は、ファミリーとスタッフとバンド・ダンスメンバーと共に、地道な方法で、世を席巻することになるだろう。
と、書いていた後、爆笑問題さんのラジオ番組での「ジャニーさん万歳!みんなでジュリーを守ろう」発言が、酷い叩かれ方をされることとなる。折角、いい流れだったのに、何でわざわざ、言う必要のないことを言って炎上させちゃったんだろう!かのビッグ発言の時以上に、切り取られれば、確実にアウトな発言。トシちゃんファミリーにとっては通常運転だが、一般人が批判するのも理解できる。
トシちゃんは、弱いものに特に優しい、男気ある人。「爆報フライデー」番組内で「金八先生」当時を振り返り、三原じゅん子さんは、周りから浮いていた自分のことを、トシちゃんが全て察し、守ってくれたと話していた。今の空気が、かつてと反転して、ジャニーズ事務所関連の何もかも一緒くたに貶める、異常な様相を呈してきているから、あのような発言をしてしまったのではなかろうか。世の中の全てに叩かれる辛さを、1番知っている人だ。だからこそ、わざわざジュリーさんの名前まで出した。その上、「好みでない」と、ボケてはぐらかす。人を守る優しさがあると見られたくない、相当な天邪鬼なのだと思う。
また、トシちゃんにしてみると、自分が一度信頼したものへの愛情は揺るぎなく、どんな状況でも変えようがない。男闘呼組・高橋さんの「ジャニーズは誇り」発言が炎上しているのを知りつつ、兄貴分として、援護射撃をした面もあるかもしれない。一般人には理解されないだろうが、退所して30年も経つトシちゃんは、このような発言が許される人だと、私は思っている。
もちろん、ダメなものはダメと、問題をきちんと検証すべきだというスタンスは、誰もが一致していること。その過程において、ジャニーズ関連全てが「絶対悪」かのごとく、いきなり手のひら返しすることへの違和感がある。人を責めるより、自分は今までどういう態度だったのかを、誰もが省みるべきなのではないだろうか。ジャニーさんが加害者なことは明らかだとしても、それを今まで放置したことを含めた、日本社会全体の問題なのだ。
このことをトシちゃんと私の問題に狭めると、バッシングを受けていた頃、何となくトシちゃんは悪くないと思っていても、自分で調べもせず、世の中に同調するかのごとく、記憶から失くしてしまった。ファンだった私でさえそうだったのだ。世の全てから否定されるぐらいの苦しみが、当時のトシちゃんにはあったと思う。その経験があった上での「ジュリーを守ろう」発言であることを、ほとんどの人は理解していない。
かつてのビッグ発言もそうだったのだが、トシちゃんは、自分のためではなく、何かを守ろうとする時、より一層、爆弾発言になってしまう傾向にあるような気がする。自分のためだけだったら、ここまで言う必要性はなかったはず。かつては自身の家族、今回は、自分の原点である事務所のため。何もそこまで言わなくていいのに、過激な発言で自ら矢面に立つという意味では、第2のビッグ発言になってしまった。今も叩かれて続けている。逃げない強い人だ。
だが、かつてと違って救われるのは、トシちゃんのそういう特異なキャラクターの理解者が、断然増えていること。現ジャニーズ事務所所属や、何かしらバックのあるタレントと違い、イメージダウンによる被害はない。CMがあるわけでもないし、それほど多くTVに出ていない。ライブの集客に響くようなダメージもない。ファミリーは皆、トシちゃんの表面的な発言でなく、裏の裏にある本質を理解している。こんなことで揺らいでしまうような、ヤワなファミリーは、今ではひとりもいないのではないかと思う。よって、どんなに叩かれても、大きな損害はない。KY発言もまた、トシちゃんの魅力のひとつとして、いくらでもつきあえる。これからもファミリーが守らなければならない。
今回のトシちゃんの発言に対して加害者扱いする、顔のない世間が、実は最も怖い。だが、トシちゃんのことを知らないし、理解する必要もないだけで、特に悪気はないのだから、無視するのが得策だ。ラジオ番組での些細な発言までもが大きく取り上げられ、何でも話題になってしまうレベルのスーパースターだから、仕方ないと思っておこう!(と自分に言い聞かせる。)
元々、トシちゃんは万人に好かれようと思っていない。むしろ、叩かれてこそ反骨精神が燃え上がり、さらに頑張って結果を出す人。もしかしたら、「還暦を過ぎているのに凄い」と褒められる最近の風潮を、こそばゆく思っていたのかもしれない。わざわざ叩かれる発言を選んでいるような。だが、こんな瑣末なことで挫ける人ではない!この空気が、さらに、ニューシングルリリースパーティを盛り上げることになりそうだ。
たまたまラジオを聞いていたら、ハワイの僧侶が言ったとされる言葉が耳に入ってきた。トシちゃんの姿と重なる。「辛い時、助けになるのは、お金でも人でもなく、自分の心の底力である。思うようにはならないけれど、やったようには必ずなる。」
どんな逆境でも、自らの芸の力だけで真っ直ぐに歩んで来たトシちゃんに、死角なし。ただ、ファミリーの熱烈応援が必要なのは確実。こうして、何の戦略もない、不器用なトシちゃんに、私自身はますますハマってしまうのである。振り幅が大きくて、常に安心できない。ちょっと辛い時もあるけれど、変わらぬ元気なトシちゃんに会えると、喜びも一入。トシちゃんがテレビに出演する前にはいつも、失言しないかという不安と、最新パフォーマンスに出会える喜びでドキドキしてしまうのも、普段は味わえない高揚感。幸せなことだ。実は、これを見越したトシちゃんの深い戦略だったりして?
先日、地上波生放送の「ぽかぽか」という番組でトシちゃんを見ることができた。歌がなくても、華やかでかっこ良くて面白くて可愛い。ナチュラルにして大スター感が増し、ますます素敵だった。長い芸能生活なのに、慣れ過ぎた感じが全くない。今までと同じようなことを聞かれても、嫌そうな素振りが一切ない。今回、初めて聞いて印象的だったのは、「はっ」というかけ声をするトシちゃんのモノマネは、実際、写真撮影などで気合いを入れるため、本人がやっているということ。一日に何度も繰り返し撮影があった頃、疲れたり飽きたりしないためにやっていたら、クセになったようだ。瞬時に気合いが入って、いい写真になるのだろう。本当に真摯な人だ。そして、いろいろ考え過ぎて落ち込みそうだった私の心を、明るさで満たしてくれた。やっぱり、トシちゃんは、光り輝くスターだった。
トシちゃんは過去も凄かったけれど、最も凄いのは今。もっともっと、歌って踊る姿をテレビで見たいのが本音。「ちゃんとしてるじゃないですか。」とハライチの澤部さんに言われるくらい、ちゃんとしてないイメージが、勝手にひとり歩きし過ぎている。戦略あるマネージメントをして、もっと表に出て欲しい。そうすれば、地のトシちゃんがいかに真面目な人かが、わかる人にはわかると思う。また、そろそろ新たな「びんびん物語」もいいんじゃないだろうか。榎本と一緒に、『総理びんびん物語』なんて、どうかなぁ?世界的に政情不安な今こそ、私たちファミリーのためだけでなく、世の中のためにも、トシちゃんのように派手なビタミンが必要だ。
万が一、メディア関係者の皆さんの目にとまることがあったら、どうぞよろしくお願い致します。