建設的合意における「アンラーン」の活用
こんにちは山田晃義です。今回は前回紹介させていただいた書籍「リフレクション」から得たもう一つの学びである「アンラーン」について投稿させていただきます。
今回の記事を読んでいただく中で、特に新しいことに取り組んでいるんだけど、今までのやり方がうまくいかないと行き詰まっている人にぜひおすすめです。
また最後には前回投稿した認知の4点セットを用いた上でのアンラーンと建設的合意についても記載します。
リフレクションの中で語られているアンラーンとは
まずは書籍の中で言われているアンラーンの定義についてです。
つまり今までの自分のやり方、考え方を取っ払って物事に取り組むために必要な学習スタイルのことです。
書籍では前回解説した認知の4点セットを活用することで自分と相手の意見を俯瞰的に見られるようになったら、次の段階としてこの「アンラーン」を身につけ自分の意見や考えを適切に手放していくべきと書かれています。
またアンラーンのために行うリフレクションの目的としては自分の意見を手放すために前提のものの見方を変えることに主眼が置かれています。
なぜアンラーンが必要なのか
ではなぜアンラーンが必要なのでしょうか。書籍では以下のように書かれています。
つまり、「今まで成功した考え方ややり方が全てではないし、時代の変化に伴って様々な分野がアップデートされていく中で、自分の考え方、やり方が通用しなくなる時が来るから」アンラーンが必要だと考えています。
時代によって考え方が変化していくように人も歳をとり考え方が古くなります。自分の体得した考え方、やり方がだんだん古くなっていくことに目を向けてアップデートをかけていくことが必要ですね。
アンラーンの実践
ではアンラーンをする適切なタイミングはいつでしょうか。それはこれまでのやり方や考え方が通用しない時です。
またアンラーンを習得するためには、自分のなりたい姿を描きながら進んでいくことが効果的です。マインドセットの面でも多くの場合、人は行動量を増やすという選択肢で問題を解決しようとしますが、「そもそも正しい方向に進もうとしているのか」について考えましょう。
書籍ではこの話を営業に落とし込んで書かれており、営業を50件行っても成果が出ない時に「なら80件行うのが大切だ」と考えて行動量を変えるのではなく、「そもそも自分の提案のやり方は相手に刺さっているのか」を考えるべきと書かれています。
つまり間違った行動で行動量を増やしても成果は出ないため、「今までのやり方を変えることを恐れず、行動量を増やせば成果の出る行動様式を見つける方に考え方を変えた方がいい。」ということです。
そして、具体的なやり方についてはまずは前回説明した認知の4点セットを活用した上で自分の意見に対して価値観レベルまで深く理解するのが大切です。
認知の4点セットで丁寧な自己理解をした上で、自分が縛られていた成功体験や価値観を手放しながら次のアクションを決めていきましょう。
建設的合意におけるアンラーンの活用
最後に私たちの研究・実践している「建設的合意」にどのようにアンラーンを活用できるかを考えてみました。
結論としては、下記の建設的対話プロセスにおける4.すり合わせフェーズで活用できるかと思います。
具体的には、まずは自分の意見と相手の意見を出し合う中でお互いの意見を認知の4点セットに照らし合わせながら確認し、そして新たな案を出すためにお互いの意見をアンラーンした上で成果につながる新たな案を見つけにいくやり方で進められそうです。
この時に自分の意見を価値観レベルまで掘り下げておくことで相手が受け取りやすい言葉で自分の考えを伝えられるし、自分の意見の背後にあるバイアスに気づくことがきます。
終わりに
今回は前回紹介した認知の4点セットからさらに一歩踏み込んだアンラーンについて紹介してきました。
普段は最後に少し書かせていただいた建設的合意や建設的対話に関する発信もTwitterで行っています。よければ是非覗いてみてください!
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