【ゲーム紹介】おい!!Steamウィンターセール2023が始まっています
もう始まってる!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!(遅刻)
セール前からちょこちょこ記事を書こうかと思ったらもう始まってました。これが一流の先延ばし癖ってやつよ…。
みなさんこんにちは。おれはSteamのビッグセールが来るたびに記事を書いている一般ゲーマーだ。例によって今回もオススメのゲームを紹介していこうと思う。
さて、冒頭でも触れたもののSteamウィンターセールはもう始まっており太平洋時間で1月4日(木)10時……日本時間に直すと5日(金)の午前3時までなので「年末年始でバタバタしてたら終わっちゃった…」とかならないように気をつけておこう。コタツで寝過ごすなよ!!Check it out!!!
↑これまでのおれのゲーム記事はこちらから読めます
SHINOBI NON GRATA
まずはこちら。往年のレトロゲームにリスペクトを捧げた忍者2Dアクションゲーム・シノビノングラータ。
封魔の忍びの一族がひとり・カイナは、幕府転覆を目論む闇の勢力「朧一党」を討ち滅さんと疾駆する…
BGMもグラフィックも凝った作りで、一見していかにもPCエンジンとかメガドライブでこんなんあったかもしんねェ…とノスタルジックな気持ちにさせてくれるが遊んでみるとリッチな画面効果や演出で「いや現代のゲームだこれ!!」と引き戻される。バックトゥ現在。勝負 Showdown!ドカーン!!とデッカいタイポグラフィを見せつけてきたりボスの凝った登場演出、背景のアニメーションが非常に豪華で盛り上がる。
ゲームシステムのほうも現代的に設計されており、ボス戦前には回復アイテムを配置して仕切り直しをさせてくれるなど遊びやすさに配慮されている。回避モーションも素早く、空中ジャンプと組み合わせてスタイリッシュかつ快適に動き回ることができる。
難易度自体も決してヌルくはないが、かといってレトロゲーにありがちなものすごく心を折ってくるようなものではなく、有効なサブウェポンを考えて使ったり、敵の行動をよく覚えて攻撃を叩き込めばきちんと対処可能……と、古き良き時代の”良いところ”を選び取って引き継いでいる。
本作はどちらかというと道中よりボス戦にウェイトを置いたゲームなのだが、これまた数々の敵キャラクターのデザインが凝っていて、大百足や鵺などは全身が躍動し迫力がある。かっこいいボスというのは単純に戦っていて楽しい。
一方「忌蜂」のようなかわいい女性ボスがいたりもする。
硬派なアケゲーとかレトロゲーでポロッと出てくる女性キャラをやたら可愛く感じてしまうの、なんででしょうかね…。
なんかこんな可憐な乙女を殺してしまうなんて心が痛むなぁ。なんとか話し合いで丸く収められへんか?でもコイツ殺した人間の血液で蜂蜜を作って美容に使ってるらしいっすよ(※作者公式Twitter)。は?許せねえよ朧一党…一族郎党根切りにしなきゃ……
そんな悪鬼羅刹と切り結ぶアクションゲーム、シノビノングラータ。Steamセールではもちろんのこと、SwitchやプレステやXboxでも遊べるので是非チェックしてみてほしい。
Midnight Fight Express
暴力~~~~~~~~!!!(暴力地方のあいさつ)
このゲームはとにかく凄まじい暴力、暴力、暴力の嵐!こまけえこたぁいいんだよ!暴力!!!なゲームになっている。
物語は警察に捕まって尋問を受けている、”ベイビーフェイス”と呼ばれる謎の男の回想から始まる。格闘術に長けた彼を操り、相棒のハッカーとともに悪党どもを鉄拳制裁しよう。荒みきった街を征してすべてを解き明かし、この暴動の裏で糸を引く黒幕をボコボコにしてやるのだ。暴力、暴力あるのみ。
何事も暴力で解決するのが一番だ、ということでこのゲームは問題解決にありとあらゆる多彩な暴力を用いることが出来る。基本となるコンボ、拾った武器で殴打、投げつけ、銃撃、カウンターに強力なフィニッシャーと色とりどりの暴力があなたの人生を豊かにする。周囲のゴロツキやチンピラの人生は終わる。
最初からある程度の種類の暴力を行使できるが、スキルツリーでアンロックすることによってさらに多くの乱暴狼藉をはたらくことができるようになる。できることが多いぶん非常に指が忙しくなるが、瞬時にすべてを使わなければいけないわけではないのでそこは安心だ。回避を優先して落ち着いて考え、拾える武器を探すのも良い。頭脳派の暴力を振るってやろう。
この手の3D格闘アクションゲームとしてはバットマンのアーカムシリーズ等いくつか似たようなタイトルがあるが、本作はそれらの一対一の組手を丁寧にやり通す流儀というより全方位の敵との乱闘を主眼に置いているように思われる。
椅子をぶん投げナイフで突き刺しのファイナルファイトが現代に蘇ったらこんな感じなのかもしれない…と感じさせるハチャメチャさが満喫できる。ウゥ~ン、メイヘム!
ストーリーに関して奥深いものを期待できるゲームではないが、B級映画のような小粋なジョークを含んでいて面白い。小難しい話はあくまで付け合せ程度に留め、どうぞメインの暴力を堪能してくださいというシェフの心遣いを感じられる。
メインは暴力といえどオシャレも忘れちゃいけないぜ。主人公の見た目をカスタムできるコスメティックアイテムがそこそこあり、プレイヤーによって思い思いのタフガイを演出できる。クラシックなベストを纏って拳で紳士のマナーを教えるもよし、ニワトリマスクを被って手当たり次第にバットでブン殴ったりしても良い。
そのほか細かいところではステージクリア時にそのステージでのハイライトを自動でGIF化しておいて保存するかどうか訊いてくる小粋な機能もあったりする。みんなもキラキラしたSNSで友達にマイ・ベスト・暴力を自慢しよう!まあやってることどっちかっていうとKiller Killerだと思うが……
はい、16回。ここまで皆さんにこのゲームを紹介するために校長先生は16回暴力という単語を使いました。本編では楽しくもっとたくさんの暴力を味わえるのでウィッシュリストに入れてくださいね。
ZERO Sievert
東欧の架空の地域 "Zakov" で傭兵くずれの何でも屋 "Hunter" に身をやつし、チャカぶっ放したりゴミ漁ったりガラクタ売ったりおつかいしたり耳から血が出たりするゲーム。
今回の記事でこのゲームだけはオススメする動機がちょっと違う。大前提として面白いから勧めてるのには違いないものの、どちらかというと皆さんに苦しんでほしいからですね。
バサバサのパンを食って喉が乾いたり、狼の群れに追われて苦しんでほしい……。おれとともに苦しんでくれ……。
Escape From Tarkovに代表されるように、昨今では物漁りとシビアな不便さにどうにか対処しつつ危険地帯からギリギリで脱出することを楽しむ「エクストラクション(脱出)シューター」なるジャンルが台頭してきた。本作ZERO Sievertもそのひとつとなる。
もともとはカルト的名作・S.T.A.L.K.E.R.といった世紀末オープンワールドFPSにその端緒を見ることができ、そしてさらにそれから影響を受けたDayZやRUSTなどサバイバルシューターを経て今に至るのだが、所持重量やアーマーの等級や装備の損耗に苦しんでやりくりすることをむしろ楽しむジャンル、というのがどの作品にも通底している。
とはいえ、もう少しカジュアルに苦しみたい。苦しみたいんだけど何十時間もかけて鍵開けを繰り返し金策して手に入れたアーマーとかバックパックをインベントリごと全部置いてきたりするのは嫌……という程度の問題があったりもする。
その点でZERO Sievertは、カジュアルとシビアの舵取りがうまい作品になっている。
サバイバルを標榜する以上は言わずもがなであるが、本ゲームもこの手のサバイバルシューターによくある飲食ゲージと疲労値・健康値、出血といったステータスの管理要素を備えている。適時パンなり缶詰なり水なりを摂らなければ最大所持重量がガタ落ちし、狼に追われているときだろうがBanditと撃ち合っていようがその場から動けなくなる。慈悲はない。
だからといって「口に入ればなんでもいいや」とカビまみれのパンを食ったり汚れた水をがぶ飲みしたり放射線源の真横でタップダンスを踊ったりすると健康値が低下し、しまいにゃ耳から出血する。包帯を巻いたそばから血がピューピュー出て苦しむことになるだろう。そのへんはしっかりと容赦がない。加えて視界システムが取り入れられているので、見下ろし型2Dアクションといえどプレイヤーは自分の前方の敵しか視認することが出来ない。サバイバルシューター特有の僅かな風景の変化や音に神経を尖らす緊張感が再現されている。
そういった歯ごたえのある難易度とは裏腹に、ある程度は配慮され理不尽さがコントロールされている。
本作はPvEオンリーのオフラインソロゲームであるため、知らない廃人プレイヤーに貫通力のクソ高いライフルでアーマーを抜かれたりオプティクスがないとわからないような距離から一方的に撃たれるといったことはないし、チーターに理不尽に殺されてアイテムを奪われたりすることもない。また探索から戻れば健康値だけは上限まで回復するので、空腹対策に泥水とカビたパンを口いっぱいに頬張ってから拠点に帰るなどの 意地汚い 工夫が許されている。
(※追記 過去verで遊んでいたため知らなかったのだが健康値リセットはバグだったため現在では通用しないらしい。医者に頼ろう、な!)
そして、本作はデスペナルティが非常に軽い。おそらくプレイヤーはありとあらゆる死因で無数の自分の死体を路上に転がすことになるだろうが、探索中にポックリ死んでしまっても出発前の状態に戻されるだけなので安心してやり直すことができる。あくまで「探索中に拾得したものが手に入らない」という損しかしないで済むため、緊張感はあるものの挑戦してみること自体が億劫になるほどのガチガチの縛りはなく、なにかのトラブルで思い通りにならなくてもある程度受け入れることができる。「前のHunterはコミーで反逆者なので野垂れ死にましたが、次のHunterはきっとうまくやるでしょう」くらいの気持ちでトライアンドエラーを楽しめるだろう。
惜しむらくは公式では日本語に対応していないことだが、有志が精力的に翻訳してくれている非公式日本語化パッチが存在する。あくまで自己責任ではあるが、かなりしっかり翻訳されているので遊ぶハードルは低い。
(ちなみに、以前はちょっとパッチの導入がめんどくさかったのだが今はデータをただ上書きするだけで良くなった。むかし諦めた人もやってみてはいかがだろうか)
この冬はおれといっしょに狼の群れに追い回されたり脂ギトギトのツションカをつまみながらゴミ漁りしないか。ZakovのZERO Sievertであえる奴なら最高や。弾薬、ためて待つぜ。
Buriedbornes
このへんで少し箸休めとしてフリーで遊べるRPGを紹介しよう。
おれの敬愛するメンター、逆噴射聡一郎も記事を書いたりして数年前話題になった名作スマホアプリBuriedbornesだが、B100Xに続いてこちらもSteamで遊べるようになった。まだ遊んだことがない人もいそうなので紹介しておく。
本作はWizardryに代表される、いわゆるダンジョンクロウルと呼ばれるRPGをものすごくシンプルな操作に置き換えた作品となる。
プレイヤーは「術者」と呼ばれる存在として死んだ人間の遺骸を操り、同じく死者の戦士たちがひしめく地下迷宮を探索していく。最初はそうカンタンには行かないかもしれないが、ゆくゆくは亡者共の首魁たる「こだいのはおう」を倒すのが目的となる。
(※ゲーム内であまり語られないが、詳しくは公式のショートストーリーで世界観を知ることが出来る。死体を操作するゲームの時点で察しがつくだろうがメチャメチャ話が暗くて重い)
このゲームの面白いところは、敵も自分もとにかくムチャクチャをやれるということであろう。
敵は強い。なんか知らんが攻撃をやたら回避したりバカみたいなダメージを与えてくる。しかしこちらも負けじと強い。装備とスキルを適切に吟味することで、理不尽な戦法も可能となる。敵のインチキにそれ以上の理不尽をぶつけるゲームなのだ。
この理不尽を構築するために、ハックアンドスラッシュ要素が重要になってくる。迷宮の中で他のBuriedbornesたちや人間の亡骸から装備を拾うことができるが、これら装備品どうしのかみ合わせを考えながら「いま装備している武具防具でどういうビルドを組み立てていくか?」を柔軟に考えていく必要がある。たとえば迷宮への出発当初は「せんし」で力押ししようと考えていたとしても、出てきたスキルが「きんりょく」をあまり参照しないようなら「ぎりょう」重視の装備を集める方向に舵取りしていくのが望ましい。逆もまた然りだ。
そういう意味では「どんなアイテムが出るか」という運要素も強いが、出たアイテムをどう使い物になるよう料理するか……つまり今あるものでどんだけムチャクチャをやれるかの知識量や思考力を、繰り返しプレイしてつけていくことが重要になる。
逆に言えばある程度どうすべきか知っているならゲーム開始時点でもスイスイ進めたりもする。現におれはスマホアプリの後にSteam版で遊び直しているため、自分で思っていたより速く進んでいる。「ついげき」(※ターン経過時に敵にダメージを食らわすバフ)を自分に付与したまま「ディスタンス」(※自分と相手の回避力を高める)を使いつつたまに「せんぷうけん」をカマしたり「キュアウーンズ」で回復しながら一方的かつ安全にチクチク攻撃するというおよそ戦士らしからぬカスの戦法を確立し、再インストール後すみやかに「こだいのはおう」を撃破した。………古代の覇王…なんか………ごめんな……。
しかし「こだいのはおう」を倒すのは最初の目標に過ぎない。迷宮はまだまだずっとその下の階まで続いているし、これまでのアップデートで他のダンジョンと数々の強敵が追加されている。ゲームを進めていくと魔石が集まり、ほかの「しょくぎょう」を解放して冒険に行かせることもできるようになる。魔石を払えば街で準備した消費アイテムの持ち込みもできるようになるため、アイテム運すらある程度どうにかできるようになっていく。
Steam版はもちろん、スマホアプリ版も引き続きサービスが続いているのでそちらで遊ぶのもいいだろう。手軽に遊べるくせになかなか手ごわくて熱中すること請け合いだ。面白すぎてたぶんやっているうちに正月が終わっているかもしれない。
プニヒローダー2
1頭身の謎生物、ぷにひが操るローダーでネオアサヒカワ最強の戦闘チームを目指すカスタマイズロボアクションゲーム。つい今月頭にアーリーアクセスが開始されたばかりなのでまだセールではないが、面白いので紹介しておく。
そもそも「ぷにひって何…?」という至極真っ当な疑問が浮かんだり、デベロッパー・221Gamesの開発者ふたりが「赤子」を自称するなどなんか様子がおかしかったりするがゲームはまっとうに面白いので安心してほしい。
本作は作業用機械から発展した「ローダー」をカスタマイズし、AIの仲間とチームを組んで仕事に出たり、アリーナで勝ち進んで優勝を目指すゲームとなる。様々な事情で……様々なことになった……S.L.A.I.やフィギュアヘッズやアーマードコア(※開発当時はまだ6の情報が全くない氷河期だった)といった往年のロボゲーへの 偏執的な怨念 情熱を込めリスペクトした作品となっており、どことなく諸要素にそれらの面影が感じられるゲームとなっている。
このゲームはカスタマイズや実際の操作も面白いのだが、見た目やフレーバーテキストなどの読み物に独特のユーモアがありついつい読んでしまう。
それぞれのパーツメーカーによって「産業重機を作っている業者」とか「模型玩具からローダー事業に進出した」などそれぞれバックボーンが存在したり、初めて乗るローダーはユーザーに非正規で勝手に補修されたジャンク品だったりと、ロボゲー好きが作っているだけあり通好みな設定が光る。大口径の砲パーツは撃つたびに排莢して自動装填ののち尾栓が閉鎖されるだとか、カタナを扱うために副腕が生えているなど個性的なパーツデザインも見ていて飽きない。
パーツ群は実用上でも個性的で、たとえば僚機に盾を持たせて敵の弾を受け止めさせたり、鉄パイプで一気に殴り込んでサブマシンガンを乱射するといった戦法など機体構成でできることはさまざまである。なかには一部暴れ放題できる組み合わせもあるのだが、対人戦ではないので誉れもクソもなく楽しく暴力を振るうことができる。対戦ルームで引き撃ち全身ミサイル機体や全盛期のワーム砲を使うときに感じていた気後れや遠慮はこのゲームに一切存在しない。集中的に囲んで暴力でボコれ!!
ローダーのカスタマイズだけでなく、ぷにひそのものの見た目も豊富なアクセサリーで飾ることができる。傭兵風の正統派にかっこいいぷにひを目指すもよし、ダンス☆マンのごとき爆発的なアフロにグラサンかけたファンキーなギラギラ赤ぷにひで出撃してもよい。
自分のチームの仲間をカスタマイズするのもいいが、誰かを雇っても構わない。ネオアサヒカワではローダーバトルが盛り上がり、全国から腕に覚えのある乗り手が集っている。寿司屋に行くとぷにひを雇用することができるぞ。(寿司屋……?)
ネオアサヒカワにはいろんなヤツがいる。グラス持つ手がカラカラ震えてそうなどう考えても末期の肝臓カチカチアル中がおよそストロングゼロ税込み1本ぶんくらいの価格で雇えたり、メシ食ったはいいけどマジで財布に金が無くてお会計ができないので寿司屋から帰るに帰れない素寒貧など個性豊かだ。いやダメだコイツら!!!!!!!!!!!
雇用ぷにひだけでなく対戦チームにもちょっとしたバックボーンが設定されていたりと何かとクスッと笑える。細かいところまで読んでしまう凝り性なプレイヤーにもさりげなく応えてくれるゲームだと言える。
個人開発者が作っているインディーズ作品なので確かに若干ゲームバランスが大味なきらいがあるが、そのぶんニッチなところに凝っていてニヤリとできるゲームだとおれは思う。アーリーアクセスなのでまだまだこれからの発展も期待できる。
おれの贔屓目を差っ引いてもよく出来ていると言っておこう。カートに突っ込むのもよし、まずはデモ版を触ってみるのもよしだ。