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土を纏う、茶染めとお茶の美しさ(1/2)

ことばをつむぐ、茶染め体験との出会い

ことばをつむぐことを今日も、日々たゆたゆと。

茶染めが教えてくれたのは、自然とともにある「地味」な時間の美しさ。その美しさを見つめ直すために、今回、長峰製茶 東京田端店さんの茶染め体験に参加しました。

以前から茶染めの魅力(お茶の葉で染めると濃いグレーになる)のを知っていたものの、挑戦したいと思いつつ、家のコンロで購入したお茶でやるのは少し違う気がして…。

静岡県でやるのが理想と思っていたところ、このご縁に恵まれました。

宝の山からのおすそ分け:お茶染めと在来種の魅力

お茶染め体験「在来」と呼ばれている、旧種でその土地に代々うけつがれてきた茶の木の種類で染めることができました。今は、新しい種類が植え替えられていて扱いやすい品種で育てているところがほとんどだそう。

その土地で育ってきた品種を大事にすることは、守ることはとっても尊いと思いました。とはいえ、時代にあったものを、その時代の考え方によって育てたりすることも必よう、とおもいつつもその行為になんか「美しさ」を感じてしまうのです。

そして、お茶染めは下処理や染め液など、すべてご用意いただいた状態で手ぬぐいを染めさせてもらいました。最後の楽しい絵付け部分を体験できたのですが、お茶染めが奥深すぎて、一言で語るのは難しいです。

「茶」というものが、昔の人々の暮らしに深く根ざし、生活を支えてきたこと。そのことをお茶染め体験を通じてより深く知り、とても感激しました。

※茶染め体験に使われた染料は、耕作放棄地を日々整備してそこから煮だしてご用意いただいたもの

「地味」な時間と色に宿る豊かさ


お茶には急激にテンションを上げる分けでもなく、下げるわけでもなく、お茶染めにしたって地味と開催者もいっていたけれど、私は暮らしの中にあるその「地味」な時間にとても価値を感じているしそういう時間が必要なんじゃないかなー、みんなにも。と思っているから癒しだったり、その気づきだったりその助けになればいいなー、自分ひとりでつくることはできないけれど、わたしが作る部分は担当するのでどうぞ楽しんでください、をしたいというか、そういう活動をしたくて”いふくと”をしている部分があるからとっても共感できる内容でした。

そして地産地消という考え方や、のんでよし、染めてよし、染めた後の茶殻を畑に返すという一連の行為が、まさに循環する暮らしであることに気づきと共感でしかなく、ますます好きになってしまいました。。。

お茶が整える暮らしとこころ


お茶には自分を「整える力」があるとおもいます。

そしてそのお茶を無農薬、無肥料で行っているからこそのあんしんかんと、それを愚直に続ける姿にもゆうきと信頼感が強く芽生えるのだとおもったし、わたしもそういう仕事がしたいとおもうし、それが「仕事(事業)」になることがほんとうに重要にかんじている日々です。

お茶という奥深さに気づき、その楽しむ行為にもたぶん歴史が何千年とあるわけだから、これから茶器とかお茶とか日本だけでなくて中国茶とか色々たのしめればいいなーと思ったりもしました。

夢を染める:お茶と服と”いふくと”の未来

できあがった手ぬぐいは、濃いグレーの中にほんのりとした自然の温かみがあり、まるで土そのものを纏っているようでした。

そして私はやっとみつけたような、こころの不安をうめるようなこの茶染めの色と行為を大切にしたいとかんじています。

服で自分を支えること、育てることができると信じているからです。

地球にやさしい素材で、なおかつお茶という、からだとこころにやさしいもので染めた”いふく”はきっと素敵なものになるし、"いふくと"のミッション、ビジョンにもすべてつながるような気さえしています。

今回、茶染めが教えてくれたのは、自然とともにある「地味」な時間の美しさ。この出会いを胸に、これからも「いふくと」を通じて新たなものを紡いでいきたいとおもいます。

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