眉間にある渦

健常児
発達障がい児
重症心身障がい児

公立保育園で保育士をして10年で区切りをつけ
障がい児の支援に挑戦して早2年

何故この世界に飛び込んでみようと思ったのかーーー

それは保育士として働く私にとって長い間テーマとなって付き纏っていたものがきっかけだ

「障がいと普通の境目は誰が決めてる?」
「社会の生きづらさはどこが作ってる?」
「人との関わりの中に発達障害という垣根は必要なのか?」

そんなことばかりがいつも眉間のあたりをモヤモヤとさせて、全身の力を抜いて出口のない流れるプールに浮かんでいる気分だった

「あの子にはこんな配慮が必要」
「典型的な多動だよね」

どこへ行っても同じような景色
同じような言葉が飛び交う
その度に眉間のあたりがまたモヤモヤとする
その見下すようなやり取りが一つひとつ自分自身にも突き刺さってくる

そう、多分わたしは生きづらさを抱えた大人だからだ

自分に向かって言われているように、そしてそう言っている人たちがまるで雲の上の人たちのように感じる反面、“なにくそ”“何様のつもりだ”と思わずにいられないのだった

だから私はそのさらに上の大気圏にいる人間のフリをした
『あなたたちのような人たちには到底理解されない次元にいるのです』という顔をして

眉間をモヤモヤさせ続けながら生きる
これは保育士12年目のわたしの話だ


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