非財務が企業価値を決める
企業は効率一辺倒では行き詰まる。
14年に公表された伊藤レポートでは、
ROE8%以上を達成することに企業はコミットすべきと記載された。
17年に公表された伊藤レポート2.0では、
社会課題を解決する能力というもう一つの軸も見なければならないと指摘された。
ROEを軸に、ESGへの適応力を見る。
さらにこれからは、人的資本への投資の中身も問われるようになる。
20年に人材版伊藤レポートが公表された。
人的資本も含めた非財務情報の開示がこれからの企業価値を決める。
実際に、
人件費や研究開発費が増えると短期的にPBRと負の相関を示す。
しかし、5年以上の長期スパンでは、正の相関を示す。
よって、成長には投資がかかせないことをデータが示す。
その他、従業員満足度、女性管理職比率、育児時短制度利用増の指標が
PBRを中期的に増大させる効果をデータが示す。
これらの結果から、投資家は、ESGや人的資本への投資に目が離せなくなってきた。