人生戦略~孫氏の兵法⑪九地篇
孫氏「孫氏の兵法」は、2500年前の中国春秋時代(紀元前500年ごろ)に、
思想家孫武によって書かれたとされる兵法書のことです。
「孫氏の兵法」は「論語」と同年代の書物です。
孫武は戦争の記録を分析・研究し、勝利を得るための指針を理論化しました。
孫氏の兵法は、共通性のある軍事法則を13編にまとめた書物です。
13編毎に解説をしていきます。
本日は、第11篇.九地(きゅうち)篇をまとめます。
第11篇.九地篇 - 信念と目標を一つにして心の気持ちを整える
九地篇のポイントは、
敵の隙を見つけて、
速やかに戦機を捉え、
敵の機先を制して、
敵の重心を攻撃することです。
9つの地域における戦い方ついてまとめます。
■9つの地域(地形+状況)
・散地・・・自国の領内にある戦場となる場所
この場所での戦いは避ける。
・軽地・・・敵地の入口
この場所での長居は避ける。
・争地・・・有利な場所
敵が獲得していれば背後に回る。
・交地・・・進攻しやすい場所
守りを固めて攻撃する。
・衢地(くち)・・・敵国に隣接する場所
同盟関係を重視する。
・重地・・・敵の重心となる場所
物資を現地調達する。
・圮地(ひち)・・・道が険しく行軍が難しい場所
惑わず通過する。
・囲地(いち)・・・道が狭く撤退が難しい場所
退路を断って奇襲を使い戦う。
・死地・・・生き残りが難しい場所
速やかに短期戦で戦う。
■敵と味方の同盟関係
・呉越同舟(ごえつどうしゅう)
呉人(ごひと)と越人(えつひと)と相悪(にく)むも、
その舟を同じくして済(わた)り風に遇うに当たりては、
その相救うや左右の手のごとし。
敵と味方が協力してことに当たること。
第11篇.九地篇のまとめ
九地篇のポイントは、
隣国との同盟関係を大切にする呉越同舟についてでした。
敵も味方も協力できるような人間関係を築いていきたいと思います。