なぜダメだとわかっているのに感情トレードがやめられないのか
感情的なトレード
ルールを守って淡々とトレードしなければならない。
そんなことはわかっているのに、行動が止められなくなることありますよね。
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某日、午後16時。
欧州時間の開始とともに、あなたは新規ポジションをとりました。
(ルール通りトレードしたはずだったんだ、、、だけど、損切になってしまった。)
全ての始まりは、これでした。
たった1回のルール通りの損切。
それが受け入れられなかったために、あなたはこの後どうにもおさまりのつかない感情に襲われます。
(今、あなたは新規にロングポジションを取りました、、、。)
感情がどうにもおさまりがつかず、ルールでもないのに気が付いたら、新規のポジションをとってました。
ポジションをとった瞬間、チャートは上がって含み益。
安堵とともに、高揚感がこみあげ。
「あと、ちょっとでさっきの損切がトリカエセル。」
あなたが自己都合の期待を抱いたその瞬間、チャートは逆に動いて含み損に、、、。
そもそもがルール通りにエントリーではないので、どこで損切をすればいいかも決まっていません。
さっき含み益を見てしまった残像が脳内に残って、あの分の利益をとりこぼしたかのような気持ちにもなります。
なおのこと、ここで簡単に損切なんてできません。
さっきの含み益が、含み損に変わったように、今度は含み益に変わる可能性だってあるのです。
手に汗を握って、ポジションをとった方向に動きが戻ってくることを願い、いくら見つめたところでチャートの値動きはコントロールできるわけでもないのに、ひと時も目を離せず、チャートを見つめます。
しかし、現実は残酷です。
こんな時こそ、損をする方向へ、どんどん伸びていってしまう。
含み損の金額が自分の限界を超えた時、あなたは自暴自棄になりながら、決済ボタンを押します。
>>>ドテン<<<
ここで終わればいいのに、イライラや焦燥感が収まりきらないまま、今度はチャートが伸びている方向へ、ショートポジションをとりました。
伸びている方向にのってるんだから、伸びるだろう。
あと10pipsだけ。
さっきの損切分を10pipsで取り戻すために、あなたは資金管理を無視して、3倍ロットでポジションを取ります。
そうすれば、利益は3倍です。
さっきの損失なんてすぐに取り戻せます。
「たった10pips、伸びないわけがないっ!」
根拠のない期待にチャートがこたえてくれるほど、相場の正解は甘くはありません。
そんなことわかっているはずなのに、もうその冷静さは自分の中には残っていない。
>>>あなたの売ったそこが底<<<
きっとこの言葉は、このタイミングのためにあるんだろうと。
相場は無慈悲にも、あなたがエントリーをしたその瞬間、底を打ってあげっていきました。
誰しも一度は、こんな経験があるのではないでしょうか?
もちろん、私にも何度もあります。
なぜ、ダメだと思っているのに、感情的なトレードがやめられないのでしょうか?
感情的報酬と物理的報酬
上記のようなトレードの状況にある時、私たちは、「焦燥感」「不安」「ドキドキ」「高揚感」など感情的報酬をもらってしまっている状態です。
感情的報酬をもらってしまったので、物理的報酬(お金)は得られません。
得られないだけでなく、トレードの場合は減っていきます。
感情的報酬とは、
物理的報酬とは、
感情的報酬と物理的報酬の関係性
ルール違反や、感情トレードをすることについて、
物理的報酬という側面から見ると、メリットはありません。
お金が減ることがわかっているのに行動がとめられないのはなぜだろうと思いませんか?
その理由は、感情的報酬という側面から見るとわかります。
感情的報酬という側からみると、トレードは強い刺激(報酬)をくれます。
これは大きなメリットです。
その先の物理的報酬よりも、目先の感情的報酬を得るために行動をしているのです。
感情的報酬は、言ってしまえば脳内麻薬です。
人間は脳内麻薬が出ると、本当に欲しいものを得ていなくても気持ち良くなるように出来ています。
イライラした感情でさえ、それを感情まかせにポジションをとるという行動で発散をするという行為は、脳にとっては気持ちがいいことです。
だから、やめられないんですね。
感情的報酬がトレードに与える影響
判断力の低下: 感情的報酬を求めると、冷静な分析ができなくなり、誤った判断を下す可能性が高まります。
リスク管理の失敗: 感情が暴走すると、事前に設定したリスク管理のルールを無視し、大きな損失を招くことがあります。
過剰トレード: 感情に駆られて無計画にトレードを繰り返し、手数料やスプレッドコストがかさみ、最終的には損失を拡大させます。
資金の喪失: 感情的なトレードは長期的に見ると大きな損失をもたらし、資金を大きく減らす原因となります。
判断力の低下が、その後のリスク管理の失敗は過剰トレード、資金の喪失を引き起こします。
感情と認知機能の関係
ストレスと脳機能
強いストレスや不安は脳内のストレスホルモン(例:コルチゾール)の分泌を増加させます。これにより、前頭前野(意思決定や問題解決を担当する脳の部分)の機能が低下し、認知能力が一時的に低下することがあります。
感情の支配と注意力
怒りや恐怖などの強い感情は、注意力を感情の原因となる出来事や物に集中させるため、他の情報を処理する能力が減少します。これにより、問題解決や論理的思考が難しくなることがあります。
意思決定の質の低下
感情的に動揺している状態では、短期的な感情的反応が優先され、長期的な視点に立った意思決定が難しくなることがあります。これにより、理性的で論理的な判断ができにくくなります。
感情的報酬と物理的報酬、本当に欲しいのは?
感情的報酬と物理的報酬の理論
さて、この仕組みを知ることで、
もしもあなたが、感情的報酬を得ることで物理的報酬を逃しているのなら、
まずはそれに気が付くことが出来ます。
どちらの報酬にあたるかの区別をして、どちらの報酬が欲しいのかを選びましょう。
これまでは、選ぶことが出来ずに無意識の行動パターンを繰り返していたのを少しずつ変えていくのです。
赤信号気づいたらとまれる理論 というのがありまして、
今までは、この仕組みを知らずに行動を繰り替えしてしまったわけです。
信号が赤であるということが見えていなかった状態です。
ですが、赤であるということが見えるようになれば、
とまろうと思うことが出来るわけです。
もちろん、行動は無意識の癖となってすりこまれていますから、簡単にはいかないかも知れません。
でも、気づいたらやめられます。
「感情的報酬をもらいそうになったことに気が付き、それをやめる」
という行動を繰り返してください。
実践的な対策と例
さらに、実践的な対策と例をお伝えします。
メンタルの問題=メンタルの改善
というだけではありません。
自分の問題を把握したうえで、
”それを乗り越える”という選択の他に”それを回避する”という選択もあります。
うまくいかない人って考え方が極論になりやすいのです。
AかBか
0か100か
だからうまくいかない。
色んなテクニックがあります。
それを知って下さい。
対策と例:マインド編
対策と例:テクニック編
裁量トレードで感情が暴走しやすいタイプの人が、それを乗り越えて裁量トレーダーになるというだけが選択肢ではないのです。
そうならないような手段を選ぶ。
これが知識であり、技術です。
対策と例:ワーク編
最後に
感情的報酬と物理的報酬の関係、理解していただけたでしょうか?
今回は、感情的なトレードという具体例をもとに解説しましたが、
その他のトレードの場面でも同じように当てはめて考えてみてください。
皆さんの体験談や悩みにあわせて、今後もnote書いていくので、
この記事を引用リポスト、コメントなどで教えていただけと、その解決策についても書いていきます。
遠慮なくご連絡ください。
実はこれ、
お仕事、人間関係、恋愛、あらゆる場面で使うことが出来ます。
この理論で、
「なぜあの場面であなたはうまくいかなかったのか」は説明がつくし、恋愛がうまくいきたいならどうしたらいいのか、割と簡単に理屈はわかります。
トレード以外の場面、恋愛などについても詳しく知りたい方は、どうぞリクエストください。