あこがれ。
数億年ぶりに髪を染めた。
正確に言えば4年ぶりに髪を染めた。
急に思い立ったので20時間後の予約を行きつけの美容室に
することになってしまい、申し訳なかった。
いつもそうだ。
変えたい!と思った瞬間に変えられる状況にないと
もうめちゃくちゃ嫌な気持ちになる。
きっと予約が取れてなかったら、自分で染めてたと思う。
髪を染めた理由はただ一つ。
笑顔が似合う髪型にしたかったから。
ずっと黒髪ショートヘアを貫いてきたけれど、
(理由は、楽でお金かからなくて、みんなに割と好評だったから)
鏡を見るたびにスカした顔した方が似合うなーって思ってた。
可愛く笑うより、流し目した方が似合うなーって。
それが完全に今の気分と反してると気づいてしまって
ならばもうすぐにお願いします!!!ということで
2週間前に行ったばかりの美容室に再び足を運んだ。
可愛くなりたいと強く思う。
それは流行りのメイクや、おしゃれに気を使うばかりの女じゃなく、
ハツラツと潔く、大きく泣いて大きく笑い、
自分を貫く強さを持っていて、
誰かを思い、誰かを愛して、
感情の経験をたくさん積み重ねているような
そんな真の、可愛い人に。
自分はもうこれで安定しよう、みたいなのぶっ壊した時の開放感と
あっけなさが心地よくて、
たった数時間と数千円でこびりついていた何かを落とせてしまった。
1秒前のあたしに、いつだってさよならを。