ジョンとヨイチのパラレルワールド
この絵は、ポツネンの世界とうるうの世界がリンクしたら
というもしもの世界と思ってください。
そして、この絵は3つの疑問から生まれました。
1つ目、最後にジョンが呼びかけた相手は誰なのか
2つ目、悪魔さんとヨイチくんが出会ったらヨイチくんは何を願うだろうか
3つ目、私がジョンを捨てようとした森はどんなところなのだろうか
というものです。
1つ目の疑問の私なりの答え。
呼びかけた相手は片桐さんです。
一コマ目には、私が片桐さんに引き取ってもらい二人で歩いていく姿が描かれています。
二人が歩む未来には、ラーメンズというコントグループが存在します。
それならば、余ったジョンは何になるのか
余った、つまり、うるう びと
どうしても、いつも、1つ余る
どうしても、いつも、1つ足りない
そんな運命を背負ううるうびと、ヨイチくんだったのではないかと思いました。
ヨイチくんは38歳×4年=152年という長い長い人生を生きています。
その長い人生のなかで、ヨイチくんとして以外の人生を歩むチャンスはなかったのか
そんな疑問もありました。
ジョンと私
このコントはポツネンの世界です。
ポツネンの世界には、悪魔さんという3つの願いを叶えてくれる魔法使いがいます。
もしヨイチくんがポツネンの世界に入り込んで、悪魔さんと出会ったら何を願うだろうと。
「余らなくしてほしい」
「足らなくしてほしい」
最後の願いは
「人と深く関わってみたい」
だからこそ、悪魔さんはヨイチくんをジョンという姿に変えてくれました
自分の帽子をヨイチくんに渡し
「この帽子をかぶっている限り、お前さんが望む姿になれるからな」
と言いました。
帽子をかぶったヨイチは姿を変え、私の父と出会う運命を必然的に用意してもらいました。
そして、ジョンと私という関係が生まれたのです。
私とジョンはそのまま育ち、大きくなります。
そのままジョンとしての生活を進めていけば幸せな日々が続くはず。
では、なぜ私が、ジョンを離さなければならない状況を作ったのか。
自分から望んだことなのに。
人と深く関わってみたいという願いを叶えてもらったのに。
それはひとえにジョンがお別れを望んだからではないか。
コントの最後に、ジョンが言うセリフがあります。
「あいつを、引き取って欲しいんです」
私はその呼びかけた相手は誰なのか想像してみました。
すると、片桐さんが浮かびました。
片桐さんに出会わせるために、あえて自分と離れる状況を必然的に生み出したのではないか。
私=小林さんと片桐さんを引き合わせたのはジョン、つまりヨイチくんなのではないか
それでは、残った うるう びと は?
二人歩いていく姿をみながら、つぶやきます
「もう、魔法はいらないね」
2コマ目の表情はジョンとしての自分との決別の表情を描きました。
できるだけ無に近く、悲しみが現れたそれでも覚悟ができた顔。
うるうびとは、悪魔さんからもらった魔法の帽子、
それをかぶっていれば3つの願いを叶えてくれる、その帽子を自らとります。これが3コマ目。
魔法の帽子は悪魔さんのもとへと戻り、
髪も、服も、変わります。
元の姿に戻ったのです。
「もう、帰りたく、なくなっちゃいますよね」
うるうびとはその森の奥へ、奥へと進んでいきます。
あの森の奥へは、ヨイチくんが住む
家につながっているのかもしれません。
そしてもう一度つぶやくのです。
「もう、還りたく、なくなっちゃいますよね」
あんなに愛された、楽しい日々とお別れするのがこんなに悲しいなら
僕はひとと関わらずにすむ森にすむ。
ジョンになんて、もう、還りたくなくなっちゃいますよね
そんなことを考えて泣き出しそうな、
それでも私の輝かしい未来のために自分は関わることができたことを嬉しく思う、そんな表情が4コマ目です。
架空の世界と、現実の世界とを交わしてみました。