子どもの「さむい!」を待つ前に、『寒い』を理解していますか?
こんばんは。
急に冷え込んできました……
職場の子どもたちも鼻水が止まらず、お腹もゆるく……と寒さの影響を受けています。ちょっと気になる咳をする子も出てきたので、風邪に気を付けたい時期が来たなと感じています。
急に寒くなると衣替えも大変ですよね。
週末なら秋冬物を出してくる時間があるけれど、平日は日々のルーティンだけで精一杯!というご家庭も多いでしょう。
大人の服もそうですが、子どもの服も入れ替えなくては。
もしかすると成長した分、前シーズンの服では合わなくなっているかもしれません。買い替えることを考えれば、なおさら時間がないと対応しきれませんよね。
「子どもが寒いって言わないなら、大丈夫でしょ。」
「子どもは風の子って言うし!」
そんな声も聞こえてきそうです。
なんでも大人が先回りしてしまうより、子どもが自分で気づいてほしい。だから子どもからの発信を待つ。
それも一つの考え方ですし、ご家庭の方針だと思います。
ただその前に、子どもが発信できるだけの理解をしているかどうか、確認することを忘れないでほしいのです。
『感じたこと』と名称は最初から一致しているわけではない
寒さに限らず、初めて感じたことを何と言って表現するのか、子どもは知りません。
感覚遊びの一環で子どもをくすぐると、笑いながら「痛い!」と言う子がいます。
「これは『くすぐったい』だよ。」と伝えると、きょとんとした表情をしながらも、『痛い』とは違うものだと気づくようです。何回か繰り返すと、くすぐられれば「くすぐったい!」、転ぶと「痛い!」と言い分けられるようになっていきます。
『痛い』にもいろいろな種類がありますよね。
『じくじく』、『ずきずき』、『ずきん』……大人同士だと、なんとなく感覚で違いを理解していると思いますが、子どもには違いが分かりません。
どこが痛いか、と聞かれても分からないこともあります。
頭をぶつけて、明らかにおでこが赤くなっているのに頬を指すこともあって、まだこの子の中では繋がっていないんだなと感じることもあります。
一つひとつ、自分が感じたことと、それを表現することを結び付けていく作業が、日々の生活の中で行われているのです。
子どもの状態を解説する
感じたことそれを表現する言葉を結びつけるには、大人が子どもの状態を解説してあげる時間が必要です。
転んで血が出たら
「転んで痛かったね。血が出ているよ、怪我をしたんだね。」
ぶつけておでこが赤くなったら
「ぶつけたから、おでこが赤くなっているよ。ここが痛いんだね。」
などなど。
もちろん『痛い』だけではなく、『熱い』『冷たい』など最初に体験する感覚について解説してあげると、子どもの中でいろいろなものが繋がって、理解が早まります。
すべてを解説しなくても、理解が定着すると自然と他のことも理解できるようになっていきます。
子どもの応用力はすごいなと感心するばかりです。
『寒い』を伝える場合、手や足に触れてみて冷たければ、子どもの体は冷えています。冷たさを子どもと確認しながら
「冷たいね。これが『寒い』ってことだから、長袖を着ようね。ずっと寒いと熱が出て、遊べなくなっちゃうんだよ。」
と、子どもの体の状態や、どうして長袖を着るのかといった解説をしていきます。
冷たくなる感覚が分かってくると、自分から「寒い!」と言えるようになると思います。
冷たい風が吹いたときに、
「風が冷たいね!寒いね!」
と話してみるのもいいと思います。
衣服の調節は子どもの体で確認する
この時期は気温が上がったり下がったりしやすく、朝の格好だと昼間は暑い、ということも少なくありません。
それによく動く子どもは汗をかきやすく、汗で濡れた服のままでいて風邪をひくこともあります。
衣服の調節も、自分で『暑い』『寒い』が分かってくると自己申告できるようになりますが、それまでは大人が確認する必要があります。
子どもに尋ねるより、大人が子どもの体に触って確認してみると分かりやすいと思います。
触ってしっとりしていれば、汗ばんでいるので暑くなってきている。
触って冷たければ、体が冷えてきている。
状態に合わせて衣服の調節をし、その際もできるだけ解説を入れてあげてください。
繰り返すことで子どもの中に定着し、『暑くなったら脱ぐ』『寒くなったら着る』ということが習慣になっていきます。
大人と子どもの体は気温の感じ方が違います。
大人の感覚ではなく、子どもの体がどう感じているか、確かめていただくと不調を防ぐことに繋がると思います。
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