【日記】春風亭一之輔のつぎ、これ見てよ。【落語】
昨日渋谷区文化総合センター大和田で開催された落語会『春風亭一之輔のつぎ、これ見てよ』を見てきました。
クラブハウスで知り合った方がお仕事の都合で行けないということで、せっかくだからとチケットをいただいて行ってきました。
今回は一之輔師匠が選んだ二つ目の若手さん4名+真打ちの春風亭一之輔師匠の5名の演目を見ることになりました。
昔昔亭昇さん 演目『がまの油売り』
橘家文吾さん 演目『磯の鮑』
柳家やなぎさん 演目『先生の話』
入船亭小辰さん 演目『高砂や』
春風亭一之輔師匠 演目『青菜』
正直、全部面白かったです。めちゃくちゃ笑えました。
今回はコロナ禍ということもあり、落語会がなかなか開けないということで、若手の方々が落語をする舞台を用意しようということで開催されたようです。
●持ち時間が短いのがよかった。
今回コロナのせいもあり、会の終了時間が厳しいということで、1名15分程度の持ち時間の中で演目を披露するものでしたが、逆にこれくらいの時間だからこそ飽きずに見やすいというのもありました。
落語ってちゃんとやると1演目30分くらいかかるんですよね。でも、落語家さんたちは決められた時間の中で面白い部分だけ抜き出して披露することも可能なので、今回は15分という短い中で枕+本番をきっちりこなすあたりはさすがプロだと思いました。
●若手ばかりがよかった
落語家さんの世界は60歳70歳の名人がたくさんいますが、正直、若い人からすると、かなりゆったりな口調のために聞いていて飽きてしまうんですよね。でも、今回は30代の若手さんばかりということで、とにかく落語に勢いがありましたし、感性も若かったです。
だから、古典落語であっても笑いが現代風にアレンジされていることもあり、たぶん中学生が落語を初めて聞いてもゲラゲラ笑えるような内容になっていたと思います。
お客さんが年配の方が多かったですが、中学生や高校生の落語教室でも充分に楽しめる内容だと思います。
特に柳家やなぎさんの『先生の話』は新作落語ということもあり、修学旅行生の先生の説教を面白おかしく落語にしたものでしたが、これはとても楽しかったです。
●やはり真打ち一之輔師匠はさすが
実は春風亭一之輔師匠については、四年前にNHKで放送された『超入門!落語THE MOVIE』を見たときに初めて知ったんですね。
この番組は落語家さんの古典落語に実際のドラマ風の映像をつけるという番組でしたが、一之輔師匠が演じた『初天神』が死ぬほど面白くて、何度も見返すくらい笑えるのです。
どこかに違法でアップロードされていますが、そこのコメントを見ると、子供が国語の授業で先生に見させてもらったらしく、大笑いしたとのことでした。
今回も一之輔師匠の『青菜』は最高に笑って涙を流して咳き込んでしまいました。
それまでの四人の演目も面白かったですが、まさかその演目の面白いところを枕や青菜の本編に取り入れるという高等芸。
もっともっと一之輔師匠の落語を聞いてみたくなりました。
●落語は笑えてなんぼ
落語は人情ものや風刺などいろんなものがありますが、あくまでも私が好きな落語は笑えてなんぼだと思います。
落語というのは同じ話でも噺家さんひとりひとりで全く別物になります。また、同じ噺家さんでも舞台によって演出が変わります。
だから、名人の落語家さんもよいですが、やはり年配となると、笑いのツボが若い人とずれてしまったり、ゆったりとしてしまったりします。もちろん立川志の輔師匠のようにいくつになっても笑えるものもありますが……。
今回の若手4名+春風亭一之輔師匠の笑いは、全部笑えて勢いもあるものだったのでとても面白かったです。
あとは今の時代に合わせて15分というのもよかったです。
落語家さんにとっては短かったかもしれませんが、初体験の私からしたらとてもちょうどよくて、ちょっとずついろんな味のおいしい料理を堪能した気分になりました。
●自分は落語はにわか
こんな風に語っておりますが、私は落語はかなりにわかです。
笑点は子供の頃はよく見ていましたが、落語や演芸は飛ばして大喜利だけ見ていましたし、近所に浅草演芸ホールがありますが、一度も行ったこともありません。
だから、落語はド素人です。
ただ、立川志の輔師匠のみどりの窓口という新作落語をたまたま見てからはまりまして、その後、前述した『超入門!落語THE MOVIE』なども見て、ちょいちょいいろんな落語を聞きました。
今回たまたまご縁で落語会に参加して、今一番お気に入りの春風亭一之輔師匠の落語を生で見られたのは、本当に僥倖です。
本当に運がよかったです。
しかも、最前列!!
たぶんこんなラッキーなことは今後なかなかないと思います。
今回チケットをくださった方には大変感謝いたしております。
●落語をぜひ見てほしい
そんなわけで、落語をみなさんもぜひ見ていただきたいです。
前述したように1演目15分で見られるものもありますし、若手の方が今時っぽい笑いなのでコント番組やお笑い番組を見るような感覚でぜひ見ていただきたいと思います。
CDなど音だけやテレビでもよいですが、やはり生の舞台を見てほしいです。
その他にも、雲田はるこ先生『昭和元禄落語心中』というマンガがあり、テレビアニメ化やドラマ化もされた名作マンガがありますので、こちらもぜひ見ていただきたいと思います。
こちらは笑いではなく、かなりシリアスですが、とても面白いです。
こんな時代だからこそ笑いって大切だと思います。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。