【創作雑談】テーマ(伝えたいこと)先行になっていませんか?
最近、若い人の作家志望さんの作品制作の話を聞いていると、「伝えたいことありき」で作品制作をしている人を結構見受けられます。
(若くない作家志望さんにもよくいるんですが )
普段、若い人が学校に通ったりネットを見たりして、いろんな問題を身近に感じていると思います。
「いじめ」「進路(将来)」「恋愛」「友達」「貧困問題」
これらのことを考えて、それをテーマにして自分なりに考えたことを小説にして表現している人が結構います。
それはそれでとても素晴らしいことです。
クリエイターとして感受性が強く、他の人や大人が見逃してしまうことを拾って、それを物語にすることは大事です。
ただし、自分の「伝えたい」ことばかりが先走ってしまい、「読者を楽しませることが頭から抜けていないか?」ということが気にかかります。
未成年の主張ではないですが、自分が社会に伝えたいことが先走ってしまい、自分が読む小説の読者を楽しませようという意識が抜けてしまっているような気がします。
特にライトノベルやエンタメ小説のコンテストや公募に出そうとしているのに、それが抜け落ちているのはとても危険です。
そうした小説は、いわゆる独りよがりや地味な作品になりやすく、読者は楽しむことができません。
お客さんは「お金を出してもほしい」と思って、その本を買います。
本1冊文庫本なら700円、単行本なら1500円くらい支払う以上は、面白くなければ残念に思うと思います。
別に安易に派手なバトルやエッチなシーンを入れろ、というわけではありません。
ただ、読者は作者の主張を聞きたくて買っているわけではありません。
自分が楽しみたくて本を買っているわけです。
もちろん作者の主張がエンタメになっている作品も世の中にありますが、それさえも作者が読者を楽しませるために過激な発言をしたり、興味を引くようにいろいろなことをします。
別にテーマ先行がダメというわけではありません。
ただし、伝えたいことばかりが先走って、読者を忘れていませんか?ということを最近若い作家志望さんの話を聞いていると思いました。
小説というのは読者がいてこそなので、特に商業出版の場合はお客さんがお金を出して買ってくれるので、お客さんのことを忘れずに、自分なりに「どうやったら楽しんでくれるか?」ということを常に頭に置いておきたいですね、という話でした。
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