子どもの成長!次はこの段階だ!
前回から乳幼児からの感覚の統合について記事にしています。
生まれて間もない赤ちゃんの頃から色々な感覚を感じて、安心感とともに成長していくんでしたね。
生後2ヶ月~3ヶ月まで
①目と首
子ども発達は頭側から始まっていき、足の方向へ進んでいくという大原則があって、初めに獲得するのは目と首のコントロールと言われています。
動いているものを目で追う時や「あれ、なんだろう?」と興味が惹かれるものを、しっかり目で見るためには、その土台となる首と頭を安定した状態に保つ必要があります。
それを可能にするには、これらの感覚が統合されていることが必要であり、日常の中でキョロキョロしながら練習しているんですね。
内耳からの重力と動きの感覚
目の筋肉からの感覚
頸からの筋肉の感覚
またこれらの感覚は、将来のバランス感覚や運動機能、文字の読み書きにつながると言われています。
②座る準備
生後3ヶ月くらいで首が座ると、うつ伏せの状態から胸を床から起こそうとします。腕や背中の筋肉を使って体を起こしていきますが、『重力』に打ち勝って、何かをしたい!(内的欲求)という気持ちがこの運動の手助けをしているのでしょう。
③物を握る
これまでは体のあちこちを反射でコントロールしていましたが、3カ月くらいから徐々に自分の意志で動かせるようになってきます。
気になるものに手を伸ばして取ろうとする時には、体の感覚だけでなく、目と手が互いに協力し合うことが必要になります。
この時期の『握り』は、まだ中指・薬指・小指と手のひらを使って物を握りますが、手からの感覚は脳で『ずっと握り続けなさい』という自動的な信号となり、自分の意志でオモチャを手離すことは難しいようです。
手の触覚や筋肉、関節からの感覚を脳で処理しながら、親指や小指を使う土台固めをしているんですね。
生後4ヶ月~6ヶ月まで
①腕と手
この時期になると、短時間であれば一人で座っていることができるようになってきますが、そのためには、重力を感じる感覚、動きの感覚、視覚が十分に感じられなければいけません。
また自分の手を触ったり、じっと見つめたりし始め、自分の手が空間のどこにあるかを理解し始めます。
脳の中の『見る部分』と手や腕を『感じる部分』が一緒になって働く必要があるんですね。
さらに体の前で、両手を合わせるような動作が始まります。これはとても大切なポイントで、この後に獲得していく左や右といった空間や言葉の理解につながっていきます。
②飛行機姿勢
6ヶ月の時の子どもは、頭にかかる重力に対して特に敏感に反応します。そのため、頭と背中、両腕、両足をすべて同時に持ち上げたい(腹臥位伸展姿勢)という内的欲求につながります。
この姿勢は、後の寝返る、立ち上がる、歩くといった動作につながっていきます。
③動かしてもらう喜び
そして生後6ヶ月くらいまでなると、体を激しく動かしてもらうことを好むようになります。これは、今まで築いてきた、内耳(重力)の感覚や動きの感覚が土台となっており、十分満たされるような遊びが楽しいと感じられるからでしょう。
しかし、子どもにとって度を越してしまうと、恐怖と感じてしまうので、あくまでも子どもが楽しいと感じるくらいまでに。
まとめ
生後半年くらいになると、反射でしか動けなかったところから、ぱっと見、もがいているように見えますが、ちょっとだけ自分の意志で動けるようになってくるんですね。
体が重たくで動かない・・・
勝手に手が閉じる・・・
目がぼやけて、よく見えない・・・
何か音がなっているけど、なんだろ・・・
どこか分からないけど、なんか気持ち悪い・・・
私たちは無意識で動いていますが、子どもにとっては重力を感じたり、筋肉が動く感覚を感じたりと、上のように日々忙しいのが分かります。
(↑言葉ではまだ表現できない)
そりゃー沢山お昼寝もしたくなりますよね。
冒頭の図のように、このあたりはまだまだ発達の第1~2段階です。歩けるようになるまでに、どんな感覚を、どのように統合されることが必要なんだろう。先は長い。
引用・参考文献
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