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【発達支援】初めに押さえるのは、コレ!感覚統合の発達

 生まれてきた子どもは、どのようにして感覚を感じて、それを運動に変えているのでしょう。
 運動だけに着目するのではなく、その背景にある様々な感覚について、書籍をもとに記事にしてみました。

生後1カ月

①触覚の機能
 生まれたばかりの乳児でも、感覚は備わっており反射で様々な行動をしています。例えば頬や口の周りに優しく触れられると、そちらの方向に反射的に顔を向ける、口唇探索反射と言われます。これは乳児が生きていくために、感覚をうまく処理されている結果となります。

 また、おむつが濡れることで気持ち悪さを泣いて表現しますが、この時期はまだ反射でコントロールしており、大人とは感じ方が違っており、どこが気持ち悪いのかまだ理解できていません。

 大人が気持ち悪さを解消してあげることで、安心することにつながります。触覚が情動的な満足安心感につながっているんですね。

②重力と動き
 この時期の子どもを抱いて、30㎝くらい急に下げると、驚いた顔をしながら、手足を広げて何かをつかもうとします。(パラシュート反射)

 この一見驚いたような姿勢は、自分の体を落下から守るための働きであり、全身を縮める方向への運動です。耳の奥にある内耳に感覚が入力されていることを表しており、その後の全身を発達させていく土台となっています。

③頭のコントロール
 子どもを抱いていると、時々頭を起こして、自分で頭をまっすぐしようとすることがあります。この反応が少しずつ成長していき、うつぶせ寝の状態で頭を持ち上げる力につながっていくと言われています。

 抱っこしてもらい、ゆったりとした感覚があることが、気持ちの落ち着きにつながり、また自分で動かしてみたいといった意思につながります。このことが、後の発達の土台となります。

 しかし、まだ生後1カ月くらいでは、頭もそれを支えている首も安定していないため、大人が支えてあげる必要があります。

④筋肉と関節
 生まれて1カ月くらいでは、仰向けやうつ伏せで寝ている姿勢だと、無造作に手足をバタバタさせていることがよくあります。

 ただ単にバタバタさせている訳ではなく、筋肉や関節からの情報や、内耳からの情報を、脳の中で処理している証なんですね。
 1カ月もたつと、よく抱っこしてもらっている人に、自分の体を合わせることができるように調整することができるようになっていきます。

 この時期から特定の姿勢をとることが多くなります。
 顔が片方の手の方向に向けられたときに、向けられた腕は伸びており、反対側の腕は曲がっています。足も同じような姿勢となりやすくなります。(緊張性頸反射)

⑤視覚
 生まれて間もない子どもは、母親の顔や子どもにとって意味のあるものは見分けることができますが、焦点はぼんやりしており、ほとんど見分けることができません。

 視覚の発達は、動くものや人を目で追うことからはじまり、次にそちらの方向に顔を向けることへと発展していきます。

 これらは目の周りの筋肉やの筋肉、内耳への重力や運動の感覚を上手に処理することで、運動ができるようになっていきます。

⑥聴覚
 ガラガラがなったり、人の声がしても、子どもとってはまだ理解でません。声や音のなる方向を興味をもって見ているだけが多いでしょう。

⑦嗅覚と味覚
 ミルクを吸うときには、触覚の感覚も必要ですが、主には味覚と嗅覚から反射が行われています。
 嗅覚と味覚は、視覚や聴覚と同じように、生まれてすぐから、器官としておおかた完成されています。

まとめ(第1弾)

 生まれてすぐの子どもはもちろん、自分では動くこともできないし、何かを訴えることもできません。
 しかし、保護者(主に母親)との関わりの中で、色々な感覚を感じて、反射や姿勢といった変化を通じて表現しているのでしょう。

 発達の支援として、ただやみくもに感覚を入力すれば、その分成長するわけでもなさそうです。
 子どもにとって、いかに安心できる感覚がたくさん入ることが、この時期の子どもにとっては重要なんだと思います。

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