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【フラメンコの足の打ち方は、2種類。 あなたは、『つま先派?』それとも、『かかと派?』】

こんにちは、アキです。
京都でフラメンコを教えています。

フラメンコを教えていて、生徒さんから一番多いお悩み相談が「足の打ち方」です。
・タコン(かかと)の音が鳴らない。
・右足と左足の音のバランスが悪い。
・足を打つと、すごく足が疲れる。
・リズムが早くなってしまう。
・早く打とうとすると、足が固まり動かなくなってしまう。

生徒さんから、色んなお悩みやご相談を受けます。

実は、私自身もフラメンコを始めた頃は、足の打ち方には本当に悩み、苦労しました。

とにかく、「サパテアード(足の打ち方のステップ)が上手くなりたい!」と思い、フラメンコのDVDや動画を見て研究したり、靴のメーカーをコロコロ代えてみたり、足の筋トレをやってみたり、足の打ち方のテクニカルレッスン(ワークショップ)を受けに、他府県に何度も足を運びました。

しかし、まったく成果が出ませんでした。
足の打ち方に苦手意識を持ったまま、時間だけが虚しく過ぎて行きました。

フラメンコを始めて10年ぐらい経った時、日本人の男の先生に個人レッスンを受けました。
彼の足の打ち方は、私が今まで見たことがない足の上下運動をし、体の体勢が少し前のめりでした。
まるで、つま先立ちのまま、その場で走っているようなフォームでした。
体に多少の揺れはありましたが、変な姿勢ではありませんでした。
足の音は常にクリアで、綺麗な音色が部屋中に響き渡っていました。
彼の姿を見て、私はそっくりそのまま真似をしました。
すると、どうでしょう!
今まで、まったく打てなかったサパテアードが軽~く、軽快に、綺麗な音色で打てたんです。
驚きました。
たった数分で、打てるようになったからです。

今まで、何年もやってきた辛く苦しい自主練習や悩んでいた日々は一体何だったのか!と思いました。

その先生の足の打ち方から大きなヒントをいただいたので、更にその先生からもっと答えを得たいと思い「どうしたら早く綺麗にサパテアードが打てますか?」と質問しました。
すると、その男の先生は即答で「気合いだ!!!」と言われました。
(えっ?! アニマル浜口???)
え~、なので・・・それ以上の質問をするのは諦めました。(笑&汗)

それから、自分で試行錯誤を繰り返し、練習し続けましたが、まだ何か腑に落ちない感じでした。

そして、たまたまテレビを見ていた時に『4スタンス理論』に出会いました。

『4スタンス理論』とは、人間には生まれ持ったスタンスがあるそうです。
普段、生活する時や運動をする時に、自ら自然ととっているスタンスや軸があるそうです。
普段から自分が自然にとっているスタンスを取りながら、運動やスポーツをすることによって、今まで出来なかった事が出来るようになったり、スポーツでは良い結果が出せるというものでした。
私は「これだ!!!」と思い、書籍を購入して勉強しました。

『4スタンス理論』によると、先天的につま先に重心がある人と、かかとに重心がある人がいるそうです。
更に、足の親指側(体の内側)に重心がある人と、足の中指薬指側(体の外側)に重心がある人がいるそうなんです。
●つま先に重心を置くタイプは、Aタイプ。
●かかとに重心を置くタイプは、Bタイプ。
●内側に重心を置くタイプは、1タイプ。
●外側に重心を置くタイプは、2タイプ。

私は、つま先で外側に重心を置くタイプだったので、「A2」タイプでした。
(因みに、マイケル・ジャクソンと同じタイプだったので超嬉しかったです!)

この『4スタンス理論』を参考に、生徒さん一人一人の足の打ち方を注意深く観察していくと、ハッキリとタイプ別に分かれていました。
それから、『4スタンス理論』をベースにフラメンコの足の打ち方をタイプ別にアプローチしていきました。

今もレッスンで取り入れていますが、サパテアードが上手く打てなかった方が、たった数分で打てるようになったり、早く打つと足が固まってしまう方が、早く楽に足が打てるようになりました。
更に、足を打ってもすぐに足が疲れる方が、早く打っても疲れることなく楽に打ち続けることが出来るようになったと、おっしゃってくださいます。
本当に嬉しい限りです。

ただ、タイプ別が分かったとしても、人それぞれに長年身に付けてきた体のクセや重心のクセが根深くあり、なかなかクセが取れない方もいらっしゃいます。
また、自分とは違うタイプの先生から強制的に自分とは違うタイプの重心やスタンスを習って訓練されてきた方は、自分の重心や軸が解りにくかったり、クセが取れにくかったりします。
個人差はありますが、やはり練習や訓練は必要です。
どれだけ上手く変化をしたとしても、練習しなかったら元通りになってしまいます。

【生まれ持ったスタンス+打ちやすいフォーム+練習】によって、サパテアードはどんどん上達していきます。

次回は、この『4スタンス理論』をベースに、足の打ち方をどのようにアプローチしていくかをお伝えしたいと思います。

次回【サパテアードの上達方法は、①音、②リズム、③フォームと靴選びです。】
それでは、次回もどうぞよろしくお願い致します。

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