大好きな平井大を聴きながら刺し子中〜整う〜
明日が夫の葬儀だと言うのに、午後は刺し子をしていた。
平井大の新アルバムは届いていたけど、なんだか聴く勇気がなかった。
それは自分の感情がどう揺れるかわからなかったからだ。
平井大の歌が好きになったのは、次男が良く聴いていたからだ。
たまに次男が運転する車の助手席に乗ることがあったが、そんな時はだいたい平井大の曲が流れていて、
「これだあれ?ワンオク?」
(今思えば全然違うのだが、英語の発音のうまさで、私の知っているアーチストはtakaくらいしか思い浮かばなかった)
次男「...平井大...」
私 「?..平井堅じゃなく?」
次男「ヒライ ダ イ! 」
私 「へー!初めて聞いたー」
次男からすると母親との世代のズレを感じていただろうナぁ。
でも、なんでもいいから息子と会話をしたくて半ばウザがられても絡んでいた私。
平井大をちゃんと聴くようになったのは、次男の声が聞けなくなってからだ。
いや、もう、、、歌詞が、、、すんごくいい。
南国のビーチと青い空、そして南風。
爽やかで気持ちいい。
そうかと思うと、まるで次男と次男の婚約者ちゃんのラブストーリーみたいな悲しい歌詞だけどほんわかするメロディ 。これは沁みる。
この新アルバムを聴けなかったのは
夫も次男のところへ逝きそうだったからだ。
聴いたら自分の心がどうなるのか想像することすら怖かった。
でも、、、
今日の午前中、
夫が学生時代からの友達で、
私が夫と付き合い始めの頃から、
子供達が小さかった頃までは家族ぐるみでキャンプやスキーをして一緒に遊んでいたK君
(私と同じ年だから今はおじさんだけど)が、
明日の葬儀にどうしても参列出来ないからと、夫に最期のお別れをしに来てくれたのだ。
2年前の次男の葬儀にも勿論来てくれた。
今日は、久しぶりに少しゆっくりと話しが出来た。
なんだか同窓会みたいな、、、
ビジュアルはおじさんとおばさんだけど、
君づけ、ちゃんづけで呼びながら、夫の事を話したり、で、同年代ならお決まりの
健康の話し。。
ありがとう。
じゃあ又ね。
と別れて、私は多分ちょっと気持ちが若い頃にタイムスリップしたのだろう。
帰宅したら平井大を聴きたくなった。
刺し子をしながら、時おり涙が出るけど、
暗い涙じゃなく、心が整う涙だ
こうしていると、夫と知り合って、結婚して、2人の息子を産み、家を建て、、、
もうこれ以上は欲しいものなんてない。
このまま未来は希望に満ちていて
人生で1番、キラキラしてた頃の
そんな気持ちを思い出していた。。。
でもね、
人生は思い通りにはならないんだ。
K君が明日参列出来ないのは、
娘さんの結婚式だからだ。。。
おめでとう。。って言えた。
でもK君は、
「あいつに話したいこともあったのに。。
明日来れなくて本当にごめん。。」
30分ほど夫との面会をして貴殯室から出てきたK君は、
真っ赤な目をしていた。
ふたりきりで何を話していたのかな。。
子供達が小学生になった頃から、それぞれ忙しくなり、一緒に遊びにも行かなくなっていたし、顔を合わす機会もなかったけど、
夫の為に涙を流してくれる友達がいることだけでも私も嬉しい。
因みに、他にも他県から二回もお見舞いに来てくれた夫の親友や、学生時代の仲間内で結婚したご夫婦も明日は参列してくれる。
平井大の歌、、、また聴けて良かった。