建築家の子育て記 005
2020年3月24日、第二子が産まれた。
4歳になったばかりの娘・春と、産まれたばかりの娘・桜。
自粛生活が続く中での子育ての記録。
日常〜お医者さんゴッコ〜
最近、上の娘のごっこ遊びがどんどんバリエーション豊かになってきた。プリキュアになったり、エルサ(アナと雪の女王)なったり。その上で警察官になったり消防士になったりする。
なかでも一番頻度の高いごっこ遊びは、お医者さんである。
娘はエルサとなって医者に扮する。
娘「私はエルサよ」
ピーポーピーポー
私「エルサ先生、患者さんがきました」
娘「そうね」
私「エルサ先生、治療をおねがいしますっ」
娘「だめよ、私は人を傷つけてしまうわ」
私「エルサ先生、早く治療して命をすくわないと」
娘「だめよ、凍ってしまうわ」
私「ではどうしますか、エルサ先生」
娘「他の病院に連れて行って、、、」
キャラとしては正しいんだけど、ごっこ遊びで、まさかの医療崩壊。
GCU
2465gで産まれた娘はGCUにお世話になることになった。これは産まれる前から想定されていたことだったし、担当してくれていた産科医の先生からも前もって説明を受けていたので、冷静に受け止めることができた。
とはいえ、知識としてGCUのことは分かっていても、実際に初めて入室したときはとても緊張した。
手の隅々までこまめに洗って、消毒をして。一言一句聞き漏らすまいと助産師さんの説明に集中する。
新築の病棟だったので、まだあらゆる汚れもない無機質な部屋の中に、簡易なパーテーションを挟んで、何台も並べられたコット。
ざっと見る限り、スペースはほぼ埋まっていた。NICUを卒業してきた子もいれば、うちの娘みたいにGCUからお世話になっている子もいるだろう。これだけの数の新生児が、様々な理由で母親とともに退院できずに、この場所で育っている。
あらためて、日本の周産期医療の安心感はすごいなと、心から思った。
1時間ほどの滞在時間の中で、何人かのお母さんたちが授乳に訪れていた。みな、長くこどもがGCUにいるのか、手慣れた雰囲気でみずからのこどもを世話している。
私たちも、ちょっとだけ小さく産まれた我が子を初めてしっかりと自らの手で抱いた。
すっかり新生児の抱っこの仕方を忘れかけていて、本当におっかなびっくりではあったけれど、無事に産まれてきたんだなという実感が力強く胸に湧いてきた。
幸いにしてGCUは1日で卒業することができた。