第299回: 「ALTAのテキストをつくろう」53 (ソフトウェア品質特性のテスト)
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≡ はじめに
前回は、JSTQBのALTAシラバスの「3. テスト技法」の「3.4 最善の技法の適用」について書きました。
ALTA連載の前回の復習は以下で模擬試験問題の確認を通して行います。
そして、今回はJSTQBのALTAシラバスの「4. ソフトウェア品質特性のテスト」の「4.1 イントロダクション」について書きます。
≡ 前回の復習
以下は前回出題したJSTQB ALTAの模擬試験問題を𝕏にポストした結果です。
あああ。前回ではなく先週の問題の解説をしてる!
次回に2回分解説します〜。
9/15(日)8:30に気がついた。
投票の結果、選択肢4の「提供価値に対する顧客の評価」が60.9%と最も多く正解も4です。翌日以下のツイートをしました。
1のクロスビー(Philip B. Crosby: 1926/6/18 - 2001/8/18)の時代は、通信回線の品質(クロスビー氏は、ITTで品質関係のトップ(品質担当、副社長)になった人)の議論だったので「品質とは、要件に対する適合である。精密に測定可能で誤りは不可避ではない。」と言っています。
ソフトウェアの場合は、要件は固まりませんし、精密に測定できませんのでこの品質の定義は当てはまりませんが、日本のソフトウェア企業でも「Zero Defect」にまじめに取り組んでいた時期もありました。
2のワインバーグ(Gerald Marvin Weinberg: 1933/10/27 - 2018/8/7)の「品質は誰かにとっての価値である。ここで価値という言葉は、「人々はその要求が満たされるなら、喜んで対価を支払う」ということを意味している。」という定義は、今でも通用すると思います。
前回の復習は以上として、今回のnoteのテーマに移ります。
≡ ソフトウェア品質特性のテストのイントロダクション
JSTQBのALTAシラバスの第4章に入りました。ALTAは全8章ですが、7と8は参考文献と付録なので実質的には全6章です。ということで折り返しました!
ソフトウェア品質特性のテストのイントロダクションに、ALTA(テストアナリスト)とALTTA(テクニカルテストアナリスト)の品質特性の分担の表があります。
この表からALTAでは、「機能適合性の全般」、「使用性の全般」、「移植性の全般」、「互換性の相互運用性」について学ぶということが分かります。
数式が必要なものやコンピュータ等の専門技術が求められる品質特性のテストはALTTAにまわされています。
≡ JSTQB ALTA試験対策
いつものことですが、まずは、「学習の目的」を確認します。
ということで「4.1 イントロダクション」は、試験にでません。
でも、「4.2 ビジネスドメインテストの品質特性」はK2がほとんどなので、イントロダクションも「理解」はしておきましょう。
(K2:理解、K3:適用、K4:分析)
答えは次回に書きます。
≡ おわりに
今回は、「ソフトウェア品質特性のテストのイントロダクション」がテーマでした。テストアナリストとテクニカルテストアナリストはどちらもテストの専門家ですが、若干守備範囲が異なります。
簡単に言えば、一般的・汎用的なテスト技術で勝負するのがテストアナリストです。
そして、開発技術(コンピュータサイエンス的な技術)を持つテスト技術者がテクニカルテストアナリストです。
次回は「4.2 ビジネスドメインテストの品質特性」です。今回のイントロダクションをもう少し深掘りした話となる予定です。