認知症高齢者の所有する住宅が2040年に280万戸に。今後空き家化が加速する可能性。
認知症の高齢者が所有する住宅が全国で220万戸余りに上り、2040年には280万戸まで増え、今後その数が加速するといわれています。
高齢者世帯のみが所有する住宅、いわゆる「空き家予備軍」の中でも、特に空き家になる可能性が高いといわれるこういった物件は、数年間はそのままになることが多く、適正な管理の必要があるケースが多いと思われます。
また、認知症になると意思決定にかかわる能力が失われ、自宅の売却が難しくなり、介護費用の捻出に資産である自宅を有効活用できない恐れが出てきます。
預金などと異なり、一部だけ処分を認めるといった措置も取りにくいため、資産の管理を子供に任せる家族信託の利用をはじめ事前の対策が必要です。
自宅での生活が困難になり、急遽施設などに移ることで自宅が「空き家」になるケースも増え、売却などは相続後の話になることが多く、ついついそのままになってしまい、気が付けば解体するしかないほど建物が劣化してしまった・・という事にならないように早いうちから折に触れ話題に出すようにすることが必要です。
加えて、団塊の世代が平均寿命を迎える2038年以降、住宅の空き家化が一気に加速するでしょう。
団塊世代は、8割以上が持ち家を持っていて、その中でも戸建てを持っている世帯が75.3%もいます。
以前住宅の着工数と滅失数のいくつかの試算によると2040年には空き家率が43%になるというかなり怖いシナリオも発表されていましたが、結構リアルな数値かもしれません。
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