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空き家の給湯器などが盗難被害にあう理由 - 知っておきたい対策

割引あり

はじめに

近年、空き家の給湯器や室外機が盗難に遭う事件が増加しています。空き家を所有する多くの人々にとって、これらの被害は2次被害を招く恐れもあり、大きな心配の種となっています。

本noteでは、なぜ空き家が盗難の標的となるのか、その背景と対策についてこれまでの経験もふまえて解説します。

目次

  1. 空き家盗難の現状

  2. 給湯器などが盗まれる理由

    • 高価な部品の転売

    • 空き家の被害が多いわけ

  3. 盗難防止のための対策

    • セキュリティ強化

    • 定期的な見回りと管理

    • 地域コミュニティとの連携

  4. まとめ

空き家盗難の現状

日本全国で空き家の数は年々増加しており、総務省の統計によれば、2023年時点でおよそ900万戸に達しています。

この増加に伴い、空き家を狙った盗難事件も増加の一途を辿っています。
特に、給湯器やエアコンの室外機など屋外に設置してある器具は、窓などを壊して室内に侵入し、窃盗を行う空き巣よりも罪の意識が少ないため盗難のターゲットとなりやすいのが現状です。

また、空き家になっている住宅の給湯器を外しているところを見かけても、解体業者がきて取り外ししていると思い、特に違和感をもないということも空き家が被害にあいやすい原因だと思います。

実際、相談を受けて確認にいった「空き家」では、大きなライトバンが横付けして、ふとんのようなものを運び込んでいたので、ご近所方も片付けか、不用品の買い取り業者かと思ったそうです。

ずいぶん経って、家の方が久しぶりに空き家に入ったとき、家じゅう物色されて家の中がひどい状態だったそうです。
特に、高価なものなど置いてなかったので被害は大したことなかったようですが、家の中を荒らされたこと、片付けがたいへんだったことのほうがショックだったそうです。

給湯器などが盗まれる理由

高価な部品の転売

給湯器やエアコンの室外機には高価な金属が多く使われています。これらの金属の価格は近年高騰していて2020年からでも約1.5倍になっています。

盗品をばらしてスクラップ業者に売却することで利益を得ることができるため、盗難の対象となりやすいのです。
特に、銅は高価な金属であり、窃盗犯にとっては非常に魅力的です。

また、器具の取り外しが比較的簡単であること、盗まれた金属は盗品かどうかの区別が難しいため、業者が気付かずに買い取ってしまうケースも多いことも被害が増える原因でもあります。

空き家の被害が多いわけ

空き家は人が住んでいないため、犯行が発覚しにくいという特性があります。
さらに、住宅地から離れた場所にある場合は、周囲の目が届きにくく、犯行がより容易になります。これらの要因が重なり、空き家が盗難のターゲットとなりやすいのです。

また、事前にグーグルマップなどで敷地の草の生え方などから空き家を下調べするケースや、門柱に石を置いたり、ドアなどに目印をつけて「空き家」かどうかを調べるケースも報告されています。

盗難防止のための対策

セキュリティ強化

まず、空き家のセキュリティを強化することが重要です。
防犯カメラやセンサーライトを設置することで、不審者の侵入を防ぐことができます。
特に、給湯器や室外機の周辺には防犯カメラを設置し、録画することで犯行を未然に防ぐ効果が期待できますし、周囲を音のなる防犯玉砂利に代えるのもシンプルに効果あると思います。

また、塀や生垣を完全に目隠しとして遮断せず、透かしを入れたり、高くしすぎないことも気を付けたいところです。

定期的な見回りと管理

防犯対策として、空き家を定期的に見回り、適切な管理をおこなうことも重要です。
家主自身が見回るのが難しい場合は、親類など信頼できる人におねがいするか、専門の管理サービスを利用することを検討しましょう。

空き家管理の現場では空き家と知らせないことに注意していて、
・郵便受けにテープは貼らない
・郵便物は転送したうえでDMなどはこまめ(月に1度は)に整理する
・落ち葉やごみが玄関先に溜まったままにしない
・庭の草が伸びたままにしない
・雨戸は全部閉めない
・カーテンも全部締め切らない
・玄関周りに蜘蛛の巣が張ったままにしない

また、台風などの後に
・雨樋が外れたり、垂れ下がったままで放置しない
・外壁材や屋根材などが破損したままにしない
といったところは特に気を付けています。

定期的な巡回と適切な管理により、外観で空き家と分からせない事で被害を未然に防ぎ、また、異常を早期に発見し対策を講じることで二次被害を防ぐことができます。

地域コミュニティとの連携

地域コミュニティ(ご近所さん)との連携も効果的です。
ご近所の皆さんに駐車場の一部を提供したり、庭の一部を家庭菜園などで使ってもらうことにより、自然と空き家を見守る体制を作ることで、窃盗犯に対する抑止力となります。

まとめ

空き家の給湯器などが盗難被害に遭う背景には、高価な部品の転売や金属の再利用、そして空き家の見つけやすさと、周囲の無関心といった要因があります。
これらのリスクを軽減するためには、セキュリティの強化、定期的な見回りと管理、地域コミュニティとの連携が不可欠です。
空き家を所有する皆さん、ぜひこれらの対策を実践し、大切な資産である実家を守りましょう。

また、空き家管理士などの専門家による定期的で適正な管理によって、安心して誰も住んでいない実家を維持することができます。

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