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【9月1日は防災の日】後編:空き家と災害リスク—リスクを軽減する対策

こんにちは!空き家買取専科 広報の三輪です。

前編では、空き家が災害のリスクを増大させる原因と、旧耐震基準と新耐震基準の違いや、空き家所有者の責任範囲についてまとめてきました。
後編では、実際にリスクを軽減するための対策や、静岡県が提供する補助制度について解説していきたいと思います。

まだまだ台風の時期は続きます。早めの対策をしていきましょう。


空き家のリスクを軽減するための対策

前編でまとめた災害時のリスクを軽減するためには、いくつかの対策が考えられます。まずは、下記の対策についてできることを考えていきましょう。

  • 予防的な解体
    老朽化が進み、修繕が難しい空き家は、予防的に解体することが最も確実な安全対策です。

  • 耐震補強
    まだ使用可能な空き家については、耐震補強工事を行うことで地震に対する安全性を高めることができます。特に、旧耐震基準の建物については、早急な耐震診断と補強が推奨されます。その際、静岡県が提供する「TOUKAI-0」などの補助制度を活用することで、耐震診断や補強工事にかかる費用の一部を補助してもらうことができます。

  • 災害保険への加入
    災害保険とは、自然災害による損害を補償する損害保険の一種で、住宅や家財などの財産が被害を受けた場合の復旧費用を支払います。災害保険には、火災保険地震保険の2つに大きく分けられます。火災保険は火災や爆発事故、自然災害などによって住まいが被害を受けた際の損害を補償し、地震保険は地震や噴火、津波を原因とする火災や損壊などによる損害を補償します。

  • 植栽管理
    敷地内の雑草や木々を定期的に剪定・除去し、風倒被害を防ぐことが重要です。

  • 地域コミュニティとの協力
    地域の見守り活動や管理会社に管理の委託、自治体の空き家バンク制度や地元の不動産業者を利用して家の売却など、空き家の利活用や管理、流通を促進することで、問題の解決につながります。

これらの対策を通じて、空き家が台風や地震の際に危険をもたらすリスクを軽減し、所有者としての責任を果たすことが求められます。

静岡県が提供する「TOUKAI-0」補助制度

静岡県にお住まいの方は、「TOUKAI-0」という制度が適用できます。「TOUKAI-0」は、静岡県が推進する昭和56年5月以前に建てられた木造住宅を対象とした、耐震診断から耐震補強まで一貫した補助制度のほか、民間建築団体の組織化、様々な広報啓発などを行う制度です。

例えば、市町が派遣する専門家による耐震診断が無料で受けられたり、その後の補強工事費用が最大100万円の補助が適用されたりします。また高齢者のみ世帯は補助額が増える場合もあります。
※詳しい補助対象は、下記のサイトをご確認ください。

県民の耐震化に対する意識が向上し、令和3年度末までに、専門家による無料の耐震診断は87,784件、耐震補強工事に対する補助は25,178件(県独自調査によると補助件数は全国で第一位の実績)に達し、着実な進捗が図られています。

昭和56年5月以前に建てられた家をお持ちの方は、一度無料診断を受けてみることをおすすめします。

空き家問題への意識を高め、地域を守るために

空き家が増加することで、災害リスクが高まる可能性があります。特に、地震や台風のリスクが高い地域では、空き家の適切な管理が地域全体の安全を守るために不可欠です。耐震補強災害保険の活用、そして予防的な解体植栽管理などの対策を講じることで、空き家がもたらすリスクを最小限に抑えることができます。

最近、山形県での洪水被害で、放置された空き家が被害を受けたケースが報告されました。所有者と連絡が取れず、ボランティアが手を出すことができない状況が発生しました。その結果、空き家はカビが発生し、異臭を放ち、周辺住民は非常に困っている状況に陥っています。こうした事例は、空き家を放置することがどれほどのリスクを伴うかを如実に示しています。

放置された空き家は、地域社会にとって大きな負担となり得ます。しかし、適切に対処することで、逆に地域の資源として活用することも可能です。私たち一人ひとりが、空き家問題に対する意識を高め、行動を起こすことで、安全で安心な地域づくりに貢献していくことが求められています。空き家をただの「放置された建物」としてではなく、未来の地域社会を守るための重要な課題として捉え、今後の対策を講じていきましょう。

早めの対策を

空き家をそのまま放置しておくと、リスクは高まる一方です。今こそ、空き家の適切な管理や活用に向けて、行動を起こす時です。災害がいつ発生するかわからない今だからこそ、空き家を安全で安心な状態に保ち、地域全体の防災力を高めることが私たちの責任です。

静岡県の空き家の売却や活用については、空き家買取専科にぜひご相談ください。また、空き家の管理や活用、耐震診断や補強工事、災害保険の加入などについて詳しく知りたい場合は、自治体の窓口や専門の相談機関にお問い合わせください。適切な情報とサポートを受けることで、空き家問題を効果的に解決する一歩を踏み出すことができます。

空き家をお持ちの方で、どうしたらいいのか分からない方、ぜひ一度ご相談ください。