【カルチャー】社員第一主義と業務改善~前編~育休が業務効率アップのきっかけに?
こんにちは!子育て広報の三輪です。
先日のnoteでは、育休経験のある社員にインタビューをしました。そこで今回は、弊社が育休制度に積極的に取り組めるようになった歴史や、会社としての考え方について執行役員の黒田さんと、当時を思い出しながら話をしていきました。育児休業制度(以下、育休)にお悩みの企業さんのお役に立てるかもしれませんので、ぜひご覧ください。
業務改善から始めた組織づくりー2017年頃ー
三輪:育休制度のお話の前に、当社が組織づくりにおいて掲げている「社員第一主義」についてお話をきいていきたいと思います。私もまだその頃は入社前だったので、詳しく知りたいと思います。「社員第一主義」を掲げるきっかけについて、当時のことを教えてください。
黒田:そうですね。きっかけは、私が20代の頃、中小企業の経営を専門とする坂本光司・元法政大学大学院教授に師事していたことです。坂本先生から社員を大事にすれば会社は成長できると学び、その当時、社長に「社員を第一に考える会社にしたい」と直談判したんです。この考え方が認められたというか、社長にも共感してもらえたことで「社員第一主義」の組織づくりがスタートしたんです。
三輪:「社員第一主義」を発表した時、ほかのメンバーはどのような反応だったんですか?
黒田:正社員のみならずパート社員にも、社員を大切にするというメッセージが伝わったため、好意的に受け止めてくれましたね。
私が2017年の1月に店長になって正式に社内にアナウンスする以前から、社員第一主義の組織風土づくりは少しずつ進めていたので、受け入れる土壌が生まれていたのかもしれないね。
三輪:「社員第一主義」を実現していくためにはどのように取り組んでいったんですか?
黒田:最初に取り組んだのは業務改善です。
当時は私含めて正社員2人、パート社員2人の小規模な会社でした。体制整備や情報管理の不備、営業やバックオフィス業務が非効率的なことが課題でした。まずは自ら改善し、それをみんなで共有して、社員全員が改善に積極的に取り組めるようにしました。
例えば、書類をファイリングし、種類ごとにファイルのラベルの色を変えて一目でわかるようにするなど、基本的なことから始めました。
慣れたやり方を変えることは簡単ではありませんが、改善した内容は報告書にまとめてもらい、積極的に実行した社員を必ず褒めるようにしたところ、変化にも前向きな雰囲気が生まれていきましたね。
三輪:そこからクレドにもある「カイゼンカイゼンまたカイゼン」に繋がっていきましたね。
黒田:そうだね、「カイゼン委員会」の始まりですね。改善の目的は自分たちの仕事を楽にすることではありますが、委員会の設置することで取り組みが風化しないようにする狙いもあります。
現場のトップ自らが育休を取得ー2017年~2021年ー
三輪:黒田さんは当時店長であり、組織づくりをする上でトップの存在であったわけですが、育休を取ったときの気持ちや働き方を改めて教えてください。不安などはありましたか?
黒田:そうだね、不安は正直ありました。でも、私が育休を取らなかったら、誰も取れないでしょう。店長である私の立場だからこそ、率先して取らなければならないと思って、2017年の第一子が生まれた際に1ヶ月、妻の職場復帰に合わせて2018年に1ヶ月、2021年に第二子が生まれた際に2ヶ月取得しました。
三輪:黒田さんが育休を取った時も「半育休」でしたよね?
黒田:そうです、「半育休」の制度で取得しました。
私の場合は第一子の育休を取得する半年前から、担当していた事務関連の仕事をパート社員の方に任せられるように標準化していきました。どうしても私がやらなければならない仕事は、自宅で行えるようにテレワークの体制を整えました。出勤日は決めておらず、週2日それぞれ半日程度、顔を出すといった感じでしたね。
三輪:今の半育休スタイルの始まりでしたね。育休の取得に対し、ご家族の反応はいかがでしたか?
黒田:妻は「助かる」と喜んでくれました。育児は女性でなければできないと思い込んでいる人もいるかもしれませんが、子どもにミルクをあげたりおむつを替えたりするのは、当然男性でもできますし、掃除や洗濯、料理といった家事もできます。
出産直後は、赤ちゃんのお世話が大変なだけでなく、妻の体の回復期でもあるので、できるだけ睡眠を確保できるように、家事を分担し、交替で子どもの面倒をみるようにしました。
三輪:黒田さんの当時のお話を聞くと、育児と家事に積極的に関わっていた印象でしたね。
黒田:育休は、休みではありません。お父さんとしてのスキルを磨く期間です。当社の男性社員が育休を取る時には、育児はもちろん、家事経験がないのであれば育休中に家事スキルを上げるように伝えています。もしも育休中に遊んでいたり家でゴロゴロしていたりしたら、奥様との仲が悪くなって将来熟年離婚されてしまいますよね(笑)。
三輪:半育休制度では、完全に休むわけではないですし、黒田さんでなくてもできる仕事を仕組み化し、しっかりと業務フローを整えてから育休に入ってくれたので、困ることはなかったですよね。
黒田さんに2人目のお子さんが生まれた2021年は、私自身もテレワークを併用しながら仕事をしていたので、会社には出社しない日もありました。それでも困りごとや質問があればSNSで連絡は取れましたし、早急に黒田さんに判断してもらわないといけないケースはほとんどなかったです。
そういった意味では、当社の育休制度は取得する側も他のメンバーも負担が大きくなくできているのかなと思います。
前編はここまで。現場のトップである店長自らが組織開発や、育休制度に取り組み、現在の当社の育休制度が確立するまでの歴史をお話しました。
後半では、
・当社の育休取得の現状
・パラレルキャリアについて
・子育てとの両立について
についてお話していきます。お楽しみに。
▼参考記事
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